運動後の体重増加は濡れた服も確認、着替えで分けたい表示と体内の変化

運動後に体重が増えたとき、汗を含んだ服と体内の水分をどう分けて考えるか。衣服の吸水性を比べた実験、汗の量の見積もり、運動後の飲水と排尿の研究を読み、乾いた服への着替えや測る時点をそろえる記録を提案する。体重の表示だけでむくみや運動の成果を決めないための読み物である。

汗で湿った裾をつまんだまま、体重計に乗る。運動前より表示が大きい。頑張った時間を思い返しながら、まだ湿っている裾を引っ張る。そこで増えた数字を、すぐ体の変化に結びつけなくてよい。服を着たままの測定では、衣服も一緒に量っている。

まず確認したいのは、運動前と後で何を着ていたか、汗で濡れたままか、飲んだ後かという条件である。衣服には素材による吸水性の違いがあり、運動時に感じる濡れ方も、衣服内の湿度と単純には一致しない。ランニング後の研究でも、汗の量の実測と本人の見積もりには差があった。見た目や手触りだけで、表示に混じった水分を計算するのは難しい。[12][15]

乾いた服へ着替え、測定時点をそろえた記録を作るのが今回の提案である。増加を全部「むくみ」と呼ぶことも、全部「濡れた服のせい」と片づけることもしない。既存記事「ホットヨガ後の体重増加は立つ位置も確認、偏った荷重と表示の誤差を分けて読む」には体重計への荷重の話を譲り、ここでは体重計に載せているものの境界を考える。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

服を着た体重は、体だけの数字ではない

運動前は軽い室内着、帰宅後は汗を含んだ運動着。そんな記録を並べると、「前後」の間に運動以外の違いが入り込む。衣服を含めて測った値を体の重さとして読むには、少なくとも衣服の条件を意識する必要がある。これは濡れた服の重さが必ず増加の主因になるという主張ではなく、測った対象を確かめるための整理である。

ここで分けたいのは、肌から出た汗と、服に残って体重計に載っている水分だ。服が湿っていても、その湿りを見ただけで体内にどれほど水分が残っているかは判断できない。汗の量を扱ったフットボール選手の観察研究では、18〜39歳の女性への数値の適用は保留し、測定方法を手がかりにしたい。この研究では、体重変化をそのまま汗の量とはせず、飲んだ量と排尿量を調整して計算していた。体重の差に別の出入りが混じることを、測定方法の段階で扱っている。[17]

その考え方を日常に持ち帰るなら、体重の欄だけを細かくするより、服装の欄を添えるほうが今回の問いに合う。「同じ運動着」と書いても、運動前の乾いた状態と運動後の濡れた状態は区別する。服の名前が同じなら測定条件も同じ、とは考えない。着替えの有無を残せば、後で数字を読むときに何を比べたのかが分かる。

ただし、着替えを挟んだ値の差を、そのまま「服が吸った汗の量」とするのも早い。着替える間に飲んだり、トイレへ行ったりすれば、服以外の条件も変わる。汗の計算に飲水と尿を含めた研究の方法は、ひとつの差にひとつの原因を割り当てる難しさを示している。家庭での記録は厳密な発汗試験の代わりではない。[17]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

吸水性と濡れた感じを同じものにしない

衣服について具体的な手がかりになるのが、健康な男性10人と女性11人を対象にした比較実験である。参加者はポリエステル、またはメリノウールの長袖とレギンスを着用した。メリノウールの生地は、比較したポリエステルより保温性と吸水性が高く、水蒸気と空気の通りやすさは低かった。女性の平均年齢は23.4歳で、若い女性も含む比較実験だが、18〜39歳の女性全体への適用には運動環境の違いを考える必要がある。[12]

実験条件は室温8°C、相対湿度55%。自転車運動を1時間行い、続いて同じ環境で1時間回復した。寒い環境での運動と回復を扱っているため、この結果を暑いスタジオでの服の順位表に置き換えることはできない。吸水性という物性が違うことと、どの運動環境でも同じ着心地になることは、別の問いだ。[12]

興味深いのは、運動・回復中の肌側の湿度が、男女間でも衣服間でも同程度だった点である。一方、運動の終盤には女性のほうが男性より濡れて感じていた。吸水性の異なる素材を使っても、衣服内の湿度と主観的な濡れ感が同じ関係で動くわけではなかった。裾をつまんだ感触は、重さを量る器具にはならない。[12]

この研究は、濡れた服を着ると家庭の体重計がどれほど大きく表示するかを示す実験ではない。日常への応用は、服の触感から補正値を作らず、乾いた状態と濡れた状態を記録上で分けるというところに置きたい。「今日の服はさらっとしているから影響なし」と決めず、比較する日の服装と着替え方をそろえる。素材選びの優劣より、測る対象をそろえる話である。[12]

同じ研究では、回復中に女性のほうが速く冷え、回復終盤の震えも強かった。だからといって全員の帰り道を予測することはできないが、運動中の感覚と、運動をやめてからの状態を分けて見る理由にはなる。着替えを、体重計のためだけの儀式にする必要はない。記録を終えることより、運動後の自分の状態を確かめることが先である。[12]

汗の見積もりには、かなりのずれがあった

「これだけ服が濡れたのだから、たくさん汗をかいたはず」。そう考える場面で参考になるのが、大学生年代のランナー男性12人、女性8人を調べた研究である。参加者は穏やかな温熱環境で、自分のペースによる屋外ランニングを1時間行った。研究者はその後の水分状態も24時間にわたって追った。大学生年代の男女ランナーの結果なので、18〜39歳の女性一般に同じ発汗量や飲水量を当てはめることはできない。[15]

汗の損失量は平均1353mLだったのに対し、本人が見積もった量は平均686mLだった。実測のほうが有意に多く、体重に対する汗の損失は平均1.9%だった。本人の感覚による見積もりには、測定値とのずれがあった。だから運動後の重さを読むときにも、「これほど汗をかいたのに」という実感だけで帳尻を合わせないほうがよい。[15]

数字のばらつきにも目を向けたい。汗の損失は1353±422mL、見積もりは686±586mLだった。これらは参加した集団の結果であり、自分の汗の量を当てるための範囲として使うものではない。平均の差を読んで「自分の見積もりを倍にすればよい」とするのは、集団の結果を個人用の換算式に変えてしまう。[15]

濡れた服には、目に見えるという強さがある。帰りの中央線で背中が張りつけば、運動した実感も残る。しかし、濡れた感覚を調べた衣服の実験と、汗の見積もりを調べたランナーの研究は別物である。汗の測定値を、服の張りつきやさらさらした感触から読み取ることはできない。感覚、衣服、体重を別々の情報として置くほうが、研究の読み方に合っている。[12][15]

もうひとつ押さえたいのは、汗を見積もる目的である。このランナーの研究は、運動後の水分状態を追い、本人の認識と測定結果を照らしている。衣服を乾かして軽く見せる方法や、運動後の表示を小さくする方法を検証したものではない。汗の量を体重変化から評価するという著者らの提案も、水分の評価という文脈で読む必要がある。少ない体重を出すことを測定の目的にすると、研究が調べた問いから離れてしまう。[15]

たとえば、運動前は自宅で量り、運動後は帰宅後の別の時点で量る人を考える。服が濡れたことに気づけたとしても、その間に何が起きたかを省けば、数字の差を服だけで説明したくなる。ここで足すべきなのは、汗の推定量を細かく書き込む欄より、着替えた時点や飲み物を飲んだ場面のメモだ。水分の出入りを別に測っていた研究を、日常で再現可能な情報へ落とし込むための工夫である。[15][17]

衣服の実験も、素材の性質、衣服内の温湿度、本人が感じた暑さや湿りを分けて測っていた。家庭ではそれらを測定できなくても、「服が濡れている」と「自分が濡れて感じる」を混ぜずに書くことはできる。測れないものまで数値にしようとせず、分かる条件を言葉で残す。記録の細かさより、観察と推測が区別されていることに意味がある。[12]

服装のメモは、翌日に数字だけを見返しても、何を着ていたかを思い出せる言葉にしておきたい。

数字で読む運動後の測定条件

21人:衣服比較実験の参加者数。男性10人、女性11人の健康な成人が対象だった。[12]

8°C:衣服比較実験の室温。暑い室内での測定結果として読むことはできない。[12]

1353mLと686mL:ランナーの汗の損失量と本人による見積もりの平均。感覚による推定は実測より小さかった。[15]

37%:ランニング後を追った研究で、摂取した水分のうち尿として失われた割合。飲んだ量が全部そのまま残るわけではなかった。[15]

16人:上半身の圧迫衣服を比べた自転車実験の参加者数。衣服間で運動中の体重減少量に有意差はなかった。[14]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約