ホットヨガ前のヨーグルトは菌で栄養も違う?発酵中の葉酸と保存条件を読む

ホットヨガ前のヨーグルト選びで、菌の名前からビタミン量まで分かるのか。発酵乳の葉酸を測った食品実験をもとに、菌の組み合わせ、製造条件、冷蔵保存による違いを読む。増加率と実際の含有量、食品中の成分と体への効果を分け、レッスン前の軽食を選ぶときの表示の見方を考える。

冷蔵庫から取り出したヨーグルトのふたを、スプーンを持ったまま見比べる。レッスン前の軽食に選んだ同じヨーグルトでも、ふたには違う菌の名前が並んでいる。「菌が違えば、ビタミンも違うのか」という疑問は、発酵の研究につながる問いである。

答えの芯は、発酵に使う菌と製造・保存の条件によって、食品中の葉酸量が変わる場合がある、だ。ただし、ある菌を使った発酵乳で葉酸が増えた結果を、同じ菌名の市販品すべてに当てはめることはできない。異なる菌の組み合わせを比べた実験では、保存中に増やす可能性を示したものは限られていた。[4]

さらに、食品の中で葉酸が増える話と、食べてホットヨガの動きがよくなる話は別である。ここではカップの中の栄養がどう作られ、どう残るのかを追う。運動後の話は、既存記事「疲労回復のヨーグルトは菌でも変わる?たんぱく質と発酵乳の運動試験を読む」に譲り、レッスン前に手に取る食品の読み方を考える。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

発酵は、栄養を足すだけの工程ではない

発酵に使い始める菌の集まりを、スターターと呼ぶ。牛乳を同じように固める組み合わせでも、できあがった食品の葉酸量には違いが出る。葉酸を測定した発酵乳の実験では、スターターの種類と保存期間の両方が含有量に影響していた。見た目の似かよい方と、成分の変化は別に確かめる必要がある。[4]

乳酸菌と栄養の関係を扱ったレビューは、発酵による栄養の量や利用しやすさの変化を論じている。その根拠にはビタミン合成の直接測定だけでなく、動物に発酵食品を与えたときの結果も含まれる。したがって、発酵が食品の栄養を変えうるという話には根拠がある一方、動物での結果を18〜39歳の女性の体感にそのまま当てはめることはできない。[1]

ここで注目する葉酸は、食事から取る必要がある微量栄養素であり、人の体内では作れないとされる。高い葉酸産生能力を持つ乳酸菌を選ぶ研究は、その栄養素を食品の製造段階で増やせないか、という発想から出発している。食べた人が菌の働きを感じるかどうかより、まず食品中の量を測る研究である。[2]

「発酵食品だから栄養が増える」と一括りにすると、何が増えたのかが消えてしまう。葉酸を測ったなら結論は葉酸について述べるべきで、ビタミン全体が同じ割合で増えたことにはならない。葉酸と脂肪酸の一種を調べた研究でも、それぞれの成分について変化を確認している。発酵という言葉は広いが、測定の答えは成分ごとに読む必要がある。[4]

レッスン前の買い物に戻せば、「発酵しているから」という理由だけで栄養の順位を付けないことになる。これは食品を否定する見方ではない。商品の何に注目して選んでいるのかを、菌の名前、表示された成分、食べたい味に分けて整理するための入口である。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

同じ牛乳でも、菌の組み合わせで葉酸量は変わる

スターターの違いを調べた食品実験では、加熱殺菌した牛乳に、市販のヨーグルト用スターターを異なる組み合わせで加えた。比較したのは4通りで、ビフィズス菌を含むものもあった。人を対象に食事の効果を比べた試験ではなく、作った発酵乳そのものを分析した研究である。[4]

できあがったばかりの発酵乳で最も高い葉酸量は105.4 µg/kgだった。これはLactobacillus delbrueckii、Streptococcus thermophilus、Bifidobacterium bifidumを用いた発酵乳で得られた値である。数字には対象の食品と菌の組み合わせが付いている。「ヨーグルトの葉酸はこの量」と全製品を代表させる値ではない。[4]

さらに、冷蔵中に葉酸を増やす可能性を示したのは、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus、Streptococcus thermophilus、Bifidobacterium bifidumの組み合わせだけだった。この組み合わせでは保存7日間で59%の増加が報告された。保存中の増加が特定の組み合わせに限られた点が、買い物のときには増加率以上に役立つ。[4]

菌名のうち、似た名前がふたに書いてあれば同じ結果を期待したくなる。しかし実験の単位は、その組み合わせと製造・保存条件を持つ発酵乳である。今回の比較自体が、菌の組み合わせによって結果が変わることを示している。名前の一部が共通しているだけで、実験の食品と手元のカップを同一視しない方がよい。[4]

たとえば仕事帰りに、いつもの商品と初めて見る商品を見比べる場面を考える。気になる菌名を見つけることと、その商品の葉酸量を確認することは別の作業だ。表示に含有量があるならその値を読み、菌名しか分からないなら、葉酸の多さによる順位付けは保留する。分からないところを想像の数字で埋めない買い方である。

「菌が多そう」という印象は、便利な近道に見える。それでもこの食品実験が示したのは、種類の多さを競う結果ではなく、特定の組み合わせの結果だった。ふたの文字数は、葉酸量の単位ではない。[4]

保存で増えた研究と、保たれた研究を並べる

保存については、葉酸が増えたという報告だけでなく、作られた葉酸がどの程度残ったかを調べた研究もある。牛乳から分離されたLactococcus lactis CM28という菌を使った実験では、脱脂乳を用い、培養条件や添加する成分を調整して葉酸の量を高めた。こちらも食品を作る実験であり、ヨーグルトを食べる人の比較ではない。[6]

条件を最適化すると、細胞外にある葉酸は約4倍となり、61.02 ± 1.3 μg/Lに達した。さらに測定前の処理を行った総葉酸は129.53 ± 1.2 μg/Lだった。細胞外の葉酸と総葉酸は、同じ名称の成分でも数えている範囲が異なる。数字の大きい方だけを取り出すと、何を測った値なのかを見失う。[6]

この発酵乳を冷蔵保存すると、15日後も作られた葉酸の約90%が活性のある状態で保持されていた。一方、先ほどのスターター比較では、特定の組み合わせで保存7日間の増加が見られた。両方とも冷蔵を扱っているが、一方は作った成分が残る割合、もう一方は保存中の量の変化である。[4][6]

増加と保持は、矛盾する答えではない。菌、食品、製造条件、見ている時点が違う実験だからである。保存の効果を一言で「増える」または「減る」と決めるより、どの食品をどの状態から追ったのかを確認する方が、研究の違いをそのまま理解できる。[4][6]

なお、スターター比較の保存温度は8 ℃であり、冷蔵下でも条件を定めて量を追っていた。これを、バッグの中で持ち歩いてから食べる場面へ置き換えることはできない。研究で用いられた保存は、通勤やレッスンの都合に合わせた保管の試験ではない。[4]

買った食品をいつまで置けば葉酸が最も多くなるか、という待ち方に使う数字でもない。家庭では商品の保存方法と期限を確認する。研究の日数を、自分で熟成させるための予定表に移さないことだ。レッスンの予約時刻と、菌の実験の観察日をそろえる必要はない。

測定の話をもう少し具体的にすると、細胞外の葉酸を測ることは、菌の外にある分を見ている。総葉酸を測った数字には、測定前に結合を外す処理を行ったことが付いている。研究が両方を報告しているのは、同じ食品からでも、測定の範囲によって見える量が異なるためである。発酵乳の名前だけでなく、測定した対象まで読めば、別の数字が登場しても混乱しにくい。[6]

また、約90%が残ったという結果は、保存後の含有量そのものを表す単位付きの値とは違う。何を出発点にした割合なのかを伴って初めて意味が定まる。研究では作られた葉酸の保持を調べていたのであり、カップ全体の栄養が約90%残ったという話ではない。食品の成分を読むときは、量、割合、測定した範囲をひと組にして受け取るとよい。[6]

数字で読む発酵乳の葉酸

4通り:スターターの組み合わせを比較した食品実験。人の参加者数ではない。[4]

105.4 µg/kg:その実験で、新鮮な発酵乳のうち最も高かった葉酸含有量。[4]

59%:特定の組み合わせで報告された、保存7日間の葉酸増加率。[4]

129.53 ± 1.2 μg/L:条件を最適化した脱脂乳で、測定前の処理後に検出された総葉酸。[6]

約90%:別の発酵乳の冷蔵保存15日後に、活性のある状態で保持されていた葉酸の割合。[6]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約