有酸素運動と筋トレは同じ日に続ける?別日に分けた筋力と持久力の伸びを読む

有酸素運動と筋トレを同じ日にまとめるか、別日に分けるか。運動量をそろえた男女の比較研究と、同日に時間を空けた試験を読み比べる。筋力、瞬発力、持久力、体脂肪で異なる結果を整理し、仕事帰りにまとめたい人が、通う日数と実際に続けられる運動量から予定を選ぶ手がかりを示す。

筋トレのあと、自転車のサドルにまたがる前に迷う。このまま続けるか、別の日に出直すか。しかし更衣室で「続けてやると筋トレが無駄になる」と聞くと、せっかく確保した夜の使い方に迷う。

同じ日に行っても筋力は伸びる。健康な男女を対象に運動量をそろえた比較では、同じ回にまとめても、別日に分けても、筋力と持久力は向上した。一方、持久力の伸びは別日群のほうが大きかった。何を伸ばしたいかによって、予定表の読み方が変わる。[14]

この記事で比べるのは、続けて行う配分、同日の中で離す配分、別日に分ける配分である。目標設定全般は既存記事「有酸素運動と筋トレの組み合わせ方 順番より先に決めたい体脂肪と筋力の目標」に譲る。また「女性の筋トレとランニングは時間を空ける?同じ日の間隔と脚の力を研究から読む」が扱う同日内の間隔に対し、ここでは通う日を分ける判断を中心に据える。

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同じ日か別日かを、同じ運動量で比べる

研究でいう併用トレーニングは、筋力を鍛える運動と持久力を鍛える運動を組み合わせる方法である。同じ日にまとめる場合にも、同じ運動の回の中で続ける場合と、時間を離して行う場合がある。これらを区別して比較した研究がある。[8][14]

日常の会話では「筋トレのあとに有酸素運動」と一言で済むが、研究の予定表はもう少し細かい。運動量をそろえた比較なのか、片方の群だけ運動が増えたのか。別日群は通う回数が増えたのか。それによって、見えている差の意味が変わる。運動量をそろえた男女の研究でも、別日群はより頻繁に運動する配分であった。[14]

この比較研究は、日頃から身体活動を行う健康な18〜40歳の男女が対象で、期間は24週間だった。筋力と持久力の運動を別日に行う群、同じ回で持久力の運動を先にする群、同じ回で筋力の運動を先にする群を比較した。別日群は男性21人・女性18人、持久力先行群は男性16人・女性15人、筋力先行群は男性18人・女性14人である。[14]

運動量をそろえる意味は、「分けたほうが単にたくさん運動した」という説明を減らせることにある。ただし、運動量が同じでも、通う日数や生活の中での配置まで同じにはならない。別日という選択肢は、休憩を長くする話であると同時に、週間予定を組み直す話でもある。[14]

たとえば退勤後の空き枠しかない人にとって、まとめる配分は外出の準備をまとめる選択である。休日と平日の両方に運動の枠を置ける人なら、分ける配分も検討できる。ここでまず書き出したいのは、理想の運動日ではなく、実際に空いている日である。研究の群名をそのままカレンダーに貼る前に、自分が確保できる枠を見える形にしておく。

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筋力の伸びと持久力の伸びは、同じ順位にならない

この24週間の比較で測った筋力は、レッグプレスで最大何重量を挙げられるかという指標だった。男性は各群で12〜17%、女性は13〜21%増加した。全群で向上したという結果であり、同じ回にまとめた群でも改善が生じている。[14]

ただし、この範囲の大きい数字を別日群の成績だと決めつけてはいけない。示されているのは各群を通した増加の幅である。筋力に関してこの研究から受け取れる中心は、配分の違うどの群でも伸びがあった、という点だ。同日なら失敗、別日なら成功という線は引けない。[14]

持久力は、自転車運動中の最大酸素摂取量で評価された。運動中に取り込める酸素量を指標にした測定で、男性は7〜18%、女性は10〜25%増加した。ここでは別日群の増加が、同じ回にまとめた両群より大きかった。筋力では全群の改善を確認し、持久力では群間の違いも認めた研究である。[14]

除脂肪量も全群で3〜5%増加した。除脂肪量は体脂肪以外の部分をまとめた値であり、個々の筋肉の大きさそのものと置き換えずに読む必要がある。この研究は、同日群で筋力や除脂肪量が伸びなかった、という話ではない。[14]

朝の通勤で階段を上がることを考えている人と、持久系の競技で成績を追う人では、同じ結果の重みが違うだろう。前者がまず知りたいのは、同日に行うと筋力改善を諦めることになるのかという点である。後者には、持久力の伸びに別日群が優位だった点も判断材料になる。研究結果を読むときは、自分が追いたい成果の欄に視線を戻したい。[14]

体力という大きな箱に全部を入れると、予定は決めにくくなる。挙げる重さを増やしたいのか、持久力の検査値を伸ばしたいのか、跳ぶ動作を伸ばしたいのか。目標を書き分ければ、研究の違いが矛盾ではなく比較の材料になる。

同日に時間を空けた試験では、何が伸びたか

同じ日の中で時間を離した例もある。健康で適度に活動している男性29人を対象とした9週間の試験では、筋トレのみの群と、高強度の運動と休息を繰り返すHIITを筋トレの約3時間前または後に行う群を比較した。頻度は週3日だった。男性の試験であり、18〜39歳の女性でも同じ伸びや順序の影響が得られるかは、この結果だけでは判断できない。[8]

レッグプレスの最大筋力は全群で約24〜28%、全身の除脂肪量は約3〜4%増加し、群間に明確な違いはなかった。併用した両群では有酸素能力の指標も改善した。少なくともこの条件では、同日の併用でも筋トレのみと同程度の最大筋力の伸びが得られた。[8]

ここで約3時間という数字は、この試験で使われた配置である。この時間を過ぎれば誰でも同じ結果になる、という境界線ではない。また、時間を空けない群と約3時間空ける群を直接比較した試験でもない。したがって、この結果だけで「待った時間が筋力を守った」と因果を決めることはできない。[8]

昼に運動し、仕事や授業を挟み、夕方にもう一度運動する。そうした予定が可能な人には、同日でも分けるという選択肢の実例になる。一方、立川駅北口に着いた時点で夜の予定が詰まっている人に、研究と同じ待ち時間を作るよう迫る数字ではない。空白の時間も予定の一部であり、着替えや移動も含めて実行できるかを考えたい。

さらに、この試験では跳躍の結果が最大筋力と異なった。筋トレ後にHIITを行った群では、筋トレのみの群に比べて、ジャンプの高さ、力、パワーの改善が抑えられた。最大筋力が同程度に伸びても、短い時間で力を発揮する動作では差が出た。[8]

この試験の比較相手にも注意したい。筋トレだけの群は、筋力を鍛える運動だけに時間を使う。併用群はそこへHIITを加えている。そこで最大筋力の伸びが同程度だったという結果と、同じ運動量を別日に移した場合の結果とは、答えている問いが違う。前者は追加した運動との両立、後者は実施する日の配分を考える材料である。[8][14]

測定の時点も読み分けたい。運動直後に疲れて重さが挙がらないことと、練習期間を終えて最大筋力がどれだけ増えたかは、時間の幅が異なる。男性の試験は、練習前後の検査で適応を追っている。運動を終えた夜の疲れた感覚だけを、この試験の最大筋力の結果に置き換えることはできない。[8]

また、最大筋力の増加率を自分の予定表への見返りとして予約する読み方も避けたい。約24〜28%という数字は、この対象者と運動内容で得られた各群の変化である。初心者も経験者も同じ割合だけ伸びるという約束ではない。比較研究から借りたいのは、同日でも複数の成果を追えたという事実と、成果ごとの違いを見る視点だ。[8]

実生活では、運動を分けるために何を動かすのかも具体化したい。昼休みに外出できるのか、着替えを置けるのか、夕方の予定が延びても次の枠に間に合うのか。これは生理学的な効果を決める数値ではなく、予定の実行可能性を確かめる作業である。手帳に空欄があることと、そこで運動できることは同じではない。

予定案は、仕事が定時で終わる場合と、帰りが遅くなる場合の両方で眺めておく。どちらの場合にも残せる枠はどこかを確認すれば、研究と同じ配置にできない日にも選択肢が残る。別日に移す余地がないときは、その制約を消して考えず、同日に実行できる内容を検討するための前提として扱いたい。

数字で読む運動日の配分

24週間:同じ回と別日を、運動量をそろえて比較した男女の研究期間。[14]

13〜21%:同研究の女性で認めたレッグプレス最大筋力の増加幅。[14]

10〜25%:同研究の女性における最大酸素摂取量の増加幅。増加は別日群でより大きかった。[14]

約3時間:男性の同日併用試験で、筋トレとHIITの間に置かれた間隔。[8]

約24〜28%:その9週間の試験で、各群に認めた最大筋力の増加幅。[8]

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宮川涼 Founder

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