
練習後に変わるものは厚さだけではない
超音波の画像を見ながら動きを練習したら、お腹の筋肉は大きくなるのだろうか。健康な成人20人を無作為に分けた試験では、お腹を引き込む練習を2週間行った。通常の手がかりを用いる群と、それに超音波の画像による手がかりを加える群を比較している。対象は健康な成人であり、18〜39歳の女性に絞った効果とは区別して読む必要がある。[11]
結果は、腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋の安静時の厚さには、どちらの群でも有意な変化がなかった。一方、筋電図で評価した深部側と外側の筋肉の活動の比は、画像を加えた群で高かった。[11] 練習したのに何も起きなかった、という結果ではない。何を成果として測ったかによって、返ってくる答えが違う試験である。
画像を見て力の入れ方を学ぶことと、安静時の厚さを増やすことが、この試験では異なる結果を示した。この試験の規模と期間では、選択的な収縮の指標の違いと、安静時の筋厚が変わらなかったことを、両方受け止める必要がある。[11] 「動きが分かった気がする」という経験を、すぐに見た目の約束へ変換しない姿勢が役立つ。
より長い運動の研究もある。健康な人の側腹部を扱った14研究、395人の系統的レビューでは、局所的な腹部運動、4週間からのプログラム、週3回、1回30分以上という条件が、より大きな筋厚改善と関連していた。ただし群間差が有意だった変数は、運動の種類、プログラム期間、頻度であり、1回の時間については群間の有意差を示していない。健康な人を対象とする統合結果から、18〜39歳の女性の縦ラインに適した運動量を直接決めることはできない。[3]
この数字は、縦ラインを出すための達成ノルマにはならない。対象は健康な人でも、測ったのは側腹部の筋厚と活動である。レビュー自身も予備的な指針と位置づけ、今後の試験を求めている。[3] 週の予定に数字を写す前に、その数字がどの筋肉のどの結果についてのものかを確認したい。
産後の女性56人を無作為に分け、12週間のリハビリ運動、有酸素運動、日常生活を比較した試験では、腹直筋の厚さに安静・収縮の両条件で群と時間の交互作用が認められた。一方、腹直筋間の距離には有意な交互作用がなかった。[1] 交互作用とは、時間による変化の仕方が群で異なることを検討するものだ。厚さと中央の距離は、同じ結果にはならなかった。産後の女性を対象とした介入なので、18〜39歳の女性全般に同じ変化を見込む根拠にはならない。[1]
この試験を読むなら、産後という対象と、指導下で行った介入という条件を付けて考える必要がある。腹直筋の厚さの結果を、すべての女性の縦ラインの変化へ広げることはできない。[1] お腹の同じ場所をめぐる話でも、厚さを測る試験、距離を測る試験、見た目を気にする日常では、答えたい問いが違っている。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
厚く収縮できるほど体調もよい、とは限らない
厚さの話から、腰の調子や体の働きまで一気に判断したくなることがある。だが、慢性腰痛のある109人を無作為に分けた試験では、8週間の運動後に深部の腹筋の機能に見られた変化は限定的だった。超音波を用いる練習、スリングというつり下げ器具を用いる練習、一般的な運動を比べた研究である。慢性腰痛の患者を対象とするため、18〜39歳の健康な女性の体調や筋機能へそのまま当てはめることはできない。[15]
この試験は、腹横筋などが収縮したときの厚さの比や、横方向への移動を調べている。内腹斜筋の収縮時の厚さの比は、超音波を用いた群の左側で1.42から1.22へ低下した。痛みの変化と筋肉の機能の変化との関係も検討されたが、筋肉の測定結果で説明できる痛みの軽減は限られていた。[15]
比が大きければ全面的によく、低ければ全面的に悪い、という単純な物差しにしないほうがよい。研究では筋肉ごと、左右ごと、測定する動作ごとに評価している。[15] 「もっと強く固める」という感覚だけを正解にすると、そもそも研究が分けている項目を一つに戻してしまう。
同じく慢性腰痛のある109人について、運動前後の筋活動と、その後の痛みの経過を調べた研究では、腹横筋と内腹斜筋の収縮時の厚さの比は、1年後の痛みと関連しなかった。別の指標である腹横筋の横方向への移動には、開始時の状態と運動後の変化の組み合わせによって、痛みの軽減との関連が認められた。これも慢性腰痛の患者での結果であり、18〜39歳の健康な女性の外見や運動効果を予測するものではない。[18]
これは関連を調べた結果であり、特定の筋肉の移動を増やせば痛みが治るという因果の証明ではない。[18] 縦ラインが見えるか、筋肉をどのように動かせるか、痛みがあるかを、同じ採点表に載せないことが大切だ。痛みなど個別の健康状態に関わる判断は医師に相談する対象である。
仕事帰りの立川駅で、昨日よりお腹を意識して歩けたと感じる日があってもよい。その経験を言葉にすることと、筋厚が増えたと断定することの間には距離がある。研究が異なる指標を分けて扱っているように、日常でも「動きの手がかり」「外見の印象」「体調」を別々に記録すれば、どこに変化を感じたかが明確になる。[11][18]

よくある誤解
「力を入れたほうが厚いなら、それだけ育った」という理解には、時間の混同がある。安静と収縮の比較は、その場の状態を比べる。一方、練習前後の比較は一定の期間を挟む。女性の横断研究で示された腹横筋の収縮時の増加と、健康な成人の練習試験で安静時の厚さが変わらなかったことは、矛盾する結果ではない。[20][11]
「深部の筋肉に変化が出れば、腹直筋にも同じ変化がある」という理解も広げすぎである。骨盤底筋を収縮させた女性の研究では、腹横筋に厚さの変化があっても、腹直筋には有意な差がなかった。[20] 腹筋という短い呼び名は便利だが、論文の測定対象を省くと結論の行き先を間違える。
「厚さが増えなければ練習は失敗」という判断も急ぐ必要はない。超音波の画像を手がかりにした試験では、安静時の筋厚の有意な変化がなくても、筋電図による活動の比には群間差があった。[11] 何が変わらず、何が変わったかを分ければ、成果を見た目だけで切り捨てずに済む。
また、「測定の信頼性が高ければ、自分の小さな変化も必ず本物」という読み方は避けたい。安静時の側腹部を調べたレビューは測定手順の標準化を重視しており、そこで示された一致の指標は、どんな条件の比較にも共通の保証ではない。[7] 正確そうな数字を探すことより、同じ対象を同じ状態で比べているかを先に見るのである。
今日からできること
- 記録する目的を「安静時の様子を見る」「決めた動作を確かめる」に分ける。27人の女性の研究でも、安静と収縮を別条件として扱っている。写真の線から筋厚の数値を決めない。[20]
- 運動の紹介を見るときは、腹直筋の話か腹横筋の話かを確認する。20人の試験で変わった活動の指標と、変わらなかった安静時の厚さを、別の結果として読む。[11]
- 記録には、姿勢とどんな力の入れ方をしたかを添える。27論文のレビューでも、対象者の姿勢や測定位置は手順をそろえる際の論点だった。自宅では検査値の代わりを作るより、条件の違いを見失わないことを目指す。[7]
- 続け方を考える際は、14研究のレビューで扱われた筋肉と運動条件を確認する。週3回などの数字を、そのまま外見の達成期限や自分への義務にしない。[3]
- 体調の記録は見た目と分けて残す。109人を追った研究では収縮時の厚さの比と1年後の痛みには関連がなかった。線の濃さを健康の判定に使わず、症状については医師に相談する。[18]

オンザショア立川店で動きを確かめる時間を持つ
鏡の前での比較に時間を使う日にも、動く予定を別に持っておきたい。その予定を置く場所として、オンザショア立川店はJR立川駅北口から徒歩1分にある溶岩ホットヨガスタジオだ。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fで、営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休である。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガのほか、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングを用意している。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITも選択肢に含まれる。予定と種目を照らし合わせて、続ける時間を考える場所として利用できる。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。参加条件を確認したうえで予定を考えたい。ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。店舗の案内と料金を確認し、体験の予約へ進める。
参考文献
[1] Comparative Study of the Rehabilitation Exercise 5R System and Aerobic Exercise on Postpartum Recovery: Impacts on Muscle Function and Metabolic Health — Byeon NE, Shin JH, Kim SJ, Kim WS, Lee WH., 2025, Medical science monitor : international medical journal of experimental and clinical research. DOI: 10.12659/msm.947877
[3] A dose response analysis of exercise prescription variables for lateral abdominal muscle thickness and activation: A systematic review — Prentice CLS, Milanese S, Flavell CA, Massy-Westropp N., 2024, Journal of bodywork and movement therapies. DOI: 10.1016/j.jbmt.2024.01.016
[4] Using Shear Wave Elastography for Morphofunctional Analysis of Abdominal Muscles: A Scoping Review — Cañamero-de León S, Soto-González M, Da Cuña-Carrera I, Pascoal AG., 2025, Ultrasound in medicine & biology. DOI: 10.1016/j.ultrasmedbio.2025.04.016
[7] The reliability of rehabilitative ultrasound to measure lateral abdominal muscle thickness: A systematic review and meta-analysis — Prentice CLS, Milanese S, Massy-Westropp N, Maranna S., 2021, Musculoskeletal science & practice. DOI: 10.1016/j.msksp.2021.102357
[11] Is abdominal hollowing exercise using real-time ultrasound imaging feedback helpful for selective strengthening of the transversus abdominis muscle?: A prospective, randomized, parallel-group, comparative study — Lee DH, Hong SK, Lee YS, Kim CH, Hwang JM, Lee Z, Kim JM, Park D., 2018, Medicine. DOI: 10.1097/md.0000000000011369
[15] Abdominal muscle contraction thickness and function after specific and general exercises: a randomized controlled trial in chronic low back pain patients — Vasseljen O, Fladmark AM., 2010, Manual therapy. DOI: 10.1016/j.math.2010.04.004
[18] Is activation of transversus abdominis and obliquus internus abdominis associated with long-term changes in chronic low back pain? A prospective study with 1-year follow-up — Unsgaard-Tøndel M, Lund Nilsen TI, Magnussen J, Vasseljen O., 2012, British journal of sports medicine. DOI: 10.1136/bjsm.2011.085506
[20] Changes in abdominal muscles’ thickness from rest to pelvic floor isolated contraction in healthy women — Mozzaquatro BB, Sonda FC, Lanferdini FJ, de Mello AZ, Mallmann S, Lançanova AAS,, 2026, Journal of ultrasound. DOI: 10.1007/s40477-025-01105-9
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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