お腹痩せは脂肪の画像が暗くなれば成功?脂肪分率と体積の違いから読む検査結果

お腹痩せの画像を見て、脂肪が減ったと判断してよいのか。MRIで測る脂肪分率と脂肪組織の体積は別の指標である。小児の観察研究、成人の臨床試験、測定法の比較から、肝臓と内臓脂肪の違い、割合の変化の読み方、検査結果を医師に確認するときの着眼点を整理する。

結果票の「%」は、お腹の脂肪の大きさを表しているのだろうか。診察室で以前と今回の腹部画像を並べてもらった。「こちらの色が薄くなった」と聞くと、お腹の脂肪がそのまま小さくなったように思える。だが、画像の印象から先に結論を決める前に、結果票に書かれた項目名を見たい。

MRIで扱う脂肪分率と脂肪組織の体積は、同じ数字ではない。小児を対象とした観察研究でも、内臓脂肪や皮下脂肪の体積と、それぞれの脂肪分率は別々に測られている。18〜39歳の女性の変化量へ直接当てはめるには対象が異なる。したがって、画像が暗く見えるという理由だけで「お腹痩せに成功」と判定する読み方は避けたい。[2]

既存記事「お腹痩せの寝ながら運動は床の硬さで違う?腰の支えと腹筋の働きを読み解く」に運動中の支え方の話を譲り、ここでは検査が何を数えているかを扱う。立川駅の帰り道に検索したかったのが「お腹を変える方法」でも、検査結果を読んでいるときには、方法の比較より先に測定項目の整理が必要になる。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

脂肪の割合と、脂肪組織の大きさは別に読む

MRIは磁気共鳴画像法のことである。この記事で注目するPDFFは、日本語でプロトン密度脂肪分率と呼ばれる指標だ。研究では肝臓のPDFFだけでなく、内臓脂肪や皮下脂肪のPDFFも測定される。一方、脂肪組織の体積は、その組織が占める空間の大きさとして扱われている。[2]

ここで大切なのは、分率という割合の指標を、体積という大きさの指標へ読み替えないことだ。脂肪組織を囲って大きさを求める評価と、囲った領域の脂肪分率を求める評価は、研究の中でも区別されている。結果票で百分率が並んでいても、それを腹部全体の脂肪量や家庭の体組成計の体脂肪率と同じ欄に写さないほうがよい。[2][3]

たとえば「肝臓の脂肪分率が下がった」と「内臓脂肪の体積が減った」は、測った場所も、測った性質も違う文章である。どちらも腹部MRIの結果に登場するため、会話では「お腹の脂肪が減った」に圧縮されやすい。しかし成人の薬物治療試験でも、肝臓の脂肪含有量、内臓脂肪の体積、腹部皮下脂肪の体積は独立した評価項目として設定されている。[15]

「水分が混ざったから暗くなったのか」という疑問も、見た目だけでは決着させない。小児の研究が示したのは、各組織の脂肪分率と体積を測定し、その関係を検討できるということだ。個人の画像の色から、水分の増減や脂肪の減少量まで逆算するための結果ではない。明暗の印象を検査値の代役にせず、どの部位のどの項目かを確認するのが出発点となる。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

小児の研究は、体積と分率を別々に測っている

自由に呼吸しながら撮るMRIを調べた観察研究では、対象は6〜17歳の子どもで、健康な対照群が10人、脂肪肝が疑われる過体重群が9人だった。撮影法と体組成の関係を探索する小規模な研究であり、18〜39歳の女性の運動効果を予測する値には使えない。[2]

過体重群と対照群を比較すると、内臓脂肪の平均PDFFは80%対45%、皮下脂肪では89%対75%だった。同時に、内臓脂肪と皮下脂肪の体積も過体重群で大きかった。つまり、この研究では脂肪組織の大きさにも分率にも群間の違いが見られたが、それぞれを別の値として報告している。[2]

肝臓のPDFFとの相関係数は、内臓脂肪の体積で0.79、内臓脂肪のPDFFで0.92だった。相関係数は、測定値同士が一緒に変動する関係の強さを表す。この結果は、内臓脂肪を体積で見る場合と分率で見る場合の両方に、肝臓の脂肪分率との関連があったことを示す。[2]

ただし、関連が強いことと、指標を交換できることは違う。この子どもたちで内臓脂肪のPDFFと肝臓のPDFFが関連したからといって、成人の検査で片方だけを測れば他方の変化量まで確定するわけではない。子どもの群間比較を、大人が運動を始めた前後の変化として読むのも筋違いだ。[2]

読むときは、対象、比較、測定項目の順に戻るとよい。この研究なら、子どもを対象に、健康な群と過体重の群を比較し、体積と分率を測った、となる。「脂肪の画像を見れば痩せたか分かる」という大きな話へ広げる前に、この文章へ戻す。対象者の背景を残して読むだけでも、自分への当てはめ方は慎重になる。

肝臓の改善と、お腹全体の縮小は重なる部分がある

成人の研究で、この区別はさらに重要になる。非アルコール性脂肪肝炎の患者76人を対象とした研究では、多施設無作為化試験のデータを使い、開始時と72週後の腹部MRIと肝生検を比較した。肝生検は、肝臓の組織を調べる検査である。ここで検討されたのは、腹部の脂肪組織の変化と肝臓の組織所見の改善との関係だった。脂肪肝炎のある成人の解析なので、18〜39歳の健康な女性の見た目の変化へは直接当てはめられない。[12]

深い層の皮下脂肪と内臓脂肪の体積減少は、肝臓の組織所見の改善と関連していた。さらに、深い層の皮下脂肪の体積減少と肝臓PDFFの低下は、解析の中で改善に関連する項目として残った。研究は、肝臓の脂肪分率だけではなく、腹部の脂肪がどの区画で変化したかにも目を向けている。[12]

ここで「皮下脂肪が減ったから肝臓が治った」とは書けない。元になった研究は無作為化試験だが、この解析が調べたのは、組織の体積変化と肝臓の所見との関連である。脂肪組織の減少量そのものを無作為に割り当てた実験ではない。また、治療群とプラセボ群との間で、脂肪組織の体積変化に有意な差はなかった。[12]

この結果を日常の言葉に直すなら、「肝臓の数字が良くなった」と聞いた後にも、腹部のどこを評価したかという問いが残る、となる。肝臓のPDFFが変化した話と、皮下脂肪の深い層が変化した話を分けておけば、診察で説明された内容を帰宅後に取り違えにくい。検査結果の紙に「肝臓」「内臓」「皮下」と書き分ける余地がある。

体積と分率は互いを打ち消す指標ではない。片方が本物で、もう片方が見せかけという関係でもない。異なる場所と性質を調べているからこそ、組み合わせて読む意味がある。腹部MRIの指標を追加すると糖尿病の発症予測が改善した大規模研究でも、肝臓のPDFFと内臓脂肪の体積は別々の項目として採用されている。[1]

もう少し具体的に、診察室の説明を受け取る場面を考えたい。「肝臓の脂肪は改善した」と聞いたなら、まずその文章をそのまま残す。自分の言葉で「お腹全体の脂肪が同じ割合で減った」と置き換えず、次の診察で内臓脂肪の評価も行っているかを尋ねるためのメモにする。肝臓PDFFと脂肪組織の体積を分けた研究の読み方を、会話にも持ち込むのである。[12]

反対に、内臓脂肪の体積について説明された場面では、肝臓の分率まで改善したと決めつけない。大規模な発症予測研究が選んだ指標には、肝臓PDFF、肝臓の体積、内臓脂肪の体積、膵臓の体積が含まれた。腹部という同じ範囲の中でも、測定する場所と性質の組み合わせは複数ある。結果票の欄が分かれている理由を、まず尊重したい。[1]

ここは「たくさん測れば安心」という話とも分ける必要がある。予測研究では、既存の臨床モデルに画像の情報を加えたときの性能を検討している。どの検査を自分が受けるべきかという判断には、その人の診療上の目的がある。研究の評価項目を一覧にして、それを全員の検査の注文表へ変える読み方はしない。[1]

また、脂肪肝炎の研究で体積の変化が肝臓の組織所見と関連したことは、服のサイズの変化と同じ意味ではない。研究で改善を判定した対象は、あくまで肝臓の組織所見だった。見た目を確かめたいのか、臓器の状態を理解したいのか。自分が知りたいことを先に言葉にしておくと、同じ「改善」という単語でも、説明の向かう先が見えやすくなる。[12]

数字で読む腹部MRIの脂肪評価

小児19人の観察研究では、体積とPDFFをそれぞれ測定した。成人の変化量の目安ではない。[2]

内臓脂肪PDFFは過体重群80%、対照群45%。群の違いを示す値で、減量目標ではない。[2]

脂肪肝炎の成人76人では、72週の体積変化と肝臓の組織所見との関連を調べた。[12]

膵臓の撮影法比較ではPDFFの平均差は−0.2%、一致限界は−3.0〜2.7%。平均差だけで個別のずれを判断しない。[3]

糖尿病の成人の運動試験では16人が完了し、肝臓PDFFの変化の群間差は有意ではなかった。[7]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約