
曲が終わって休むときも、体感だけで区切らない
運動中の感じ方を、そのまま休憩中にも当てはめられるだろうか。健康で運動習慣のない26人を対象にした研究では、最大の有酸素運動テストの前後で、指定された時間が過ぎたと思ったらストップウォッチを止める課題を行った。対象は男性17人、女性9人、平均年齢26.0歳だった。[19]
運動後には、目標の時間より約8.4%長い時間を作り出した。相対誤差は運動前の0.028から運動後の0.112へ増え、有意差があった。研究者は、疲労に伴う感覚へ注意が移ったことを、結果を説明する可能性として挙げている。[19] 原因を確定した結果ではないが、動き終えた後にも時間判断のずれを考える必要がある。
ここは数字の方向を丁寧に読みたい。「目標より長く時計を進めてから止めた」とは、実際に作った区間の長さのことである。「運動時間を長かったと振り返った」という意味ではない。[19] 休憩を十分取ったつもりだった、あるいはすぐ終わった気がした、という日常語だけでは、この課題の結果と同じなのか判断できない。
別の17人の実験では、30分の自転車運動による身体疲労、文字と色を判断する課題による精神疲労、対照条件を別の日に比較した。自転車運動の強度はピーク出力の65%だった。終了直後と6分後に30秒の時間判断を行うと、身体疲労の条件では精神疲労や対照条件より時間を過小評価し、精神疲労と対照には有意差がなかった。[14]
したがって、休憩の区切りを正確にそろえたい場面では、曲の余韻や自分の秒読みだけに任せず、時計で実際の経過を確認するという扱いが考えられる。[14][19] これは「全員の休憩を何秒にする」という処方ではない。研究で使った30秒や6分は測定のための設定であり、自宅の練習に必要な休憩時間を決める基準値ではない。
曲の終わりに合わせて立ち止まり、次の曲で動き始める予定なら、曲間も含めて実際に何をしたかを記録すると区切りが見える。再生を止めたまま水を飲んだ日と、曲を流したまま休んだ日では、再生履歴だけから運動時間は読めない。ここでは感覚を矯正するより、記録に含まれる時間の種類を明らかにすることが先である。
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
仕事帰りの疲れと、運動後の疲れを一緒にしない
夜は仕事の後だから時間が必ず遅くなる、という説明は急ぎすぎだ。先の17人の実験では、精神疲労条件は対照条件と有意に違わなかった。[14] 一方、男性バスケットボール選手34人を対象にした反復測定研究では、精神疲労によって時間間隔の系統的な過小評価が生じた。身体疲労の影響は最も長い24秒の区間で現れ、精神疲労と身体疲労を組み合わせた条件では、一貫した方向が得られなかった。[10] 対象は男性の競技選手であり、18〜39歳の女性の仕事帰りの疲れに同じ結果が出るかは別に確かめる必要がある。
この研究は条件を実施する順番が固定されており、複合疲労の結果を慎重に読む必要がある。[10] 心と体の疲れを足せば、時間のずれも足し算になるとは限らない。対象者も、疲労を起こす課題も、時間を判断する方法も含めて違いを見るべきだ。
この点は、帰宅後の自己評価を助ける。「頭が疲れた」「脚が重い」「曲が終わらない感じがした」を、夜という一語で束ねない。これらを別々の観察として残せば、あとで運動内容や経過時間と照らし合わせられる。精神的な疲れがあることだけで、その日の時間感覚の方向を決めつけないという考え方である。[10][14]
さらに、ここで挙げた実験から、夜の何時に曲が短く感じられるかを指定することもできない。研究は疲労条件や運動課題を比較したもので、同じ曲を朝夕に聴いた比較ではない。[10][14] 「夜 運動 何時」と検索したときに、時間感覚の研究だけを使って開始時刻を決めるのは、測った対象から離れてしまう。
実際の予定では、開始時刻と、運動した時間と、その日の感想を分けて書くとよい。帰宅してすぐ始めたのか、夕食の後に始めたのかは生活の条件として残す。ただし、手帳に違いが見えたとしても、それだけで時刻が原因だとは言えない。曲を選んだ理由や練習内容まで変わっていれば、何が関わったのかを切り分ける必要がある。

よくある誤解
「長く感じるほど、強い運動ができている」は単純すぎる。若年者と高齢者を含む33人の無作為化クロスオーバー試験では、膝を伸ばす筋肉に力を入れたまま保つ運動を比較した。最大随意等尺性収縮、つまり自分で出せる最大の静的な力の100%、60%、10%の条件のすべてで、運動しない条件より時間を過小評価した。年齢群間にも有意差はなかった。[4] 対象は男女の大学生と60歳超の男女を含む集団であり、18〜39歳の女性だけの反応として読み替えることはできない。 時間感覚だけを強度計にする見方は、この結果と合わない。
「速く過ぎた日は、疲れていない」も分けて考えたい。仮想空間の景色を変えた走行試験では、時間の見積もりに差が生じても疲労感に条件間の効果はなかった。[3] 終わってみたら短かったという印象だけで、次の区間を増やす根拠にはならない。時間をどう感じたかと、体にどんな負担を感じたかを別に聞く必要がある。
「仕事で頭も体も疲れた日は、ずれが必ず大きい」とも言い切れない。精神疲労と身体疲労を組み合わせたバスケットボール選手の研究では、一貫した方向の時間判断の変化を示さなかった。[10] 疲労という大きな言葉から、その日の秒読みの正確さまで決めないことだ。
いずれの誤解にも共通するのは、手軽な感想を別の数値の代用品にしてしまう点である。「長かった」は本人の経験として残してよい。ただし、それを運動の強さ、運動量、休憩の充足、夜の開始時刻の正しさへ次々に翻訳しない。測ったことと感じたことを同じ紙面に並べる方が、どちらも役割を保てる。
夜の自主練習では、再生を続けたまま途中で休んだ場面を思い浮かべるとよい。曲の本数は同じでも、動いた部分は違う。反対に、曲を止めて動作の確認をした場合には、練習に使った全体の時間と、音楽が流れた時間が離れる。曲の本数を残すなら、何を数えた記録なのかも添えておきたい。
時間判断にずれが生じるという研究の意味は、本人の感覚を信用しないことではない。感覚だけでは分からない経過時間を時計に任せれば、本人は「どう感じたか」をそのまま残せる。[14][19] 長いと感じた夜に必要なのは、その感想を消して予定どおり頑張ることではなく、実際の区間と感想を見比べるための手掛かりである。
今日からできること
- 夜に曲をかけて足踏みするなら、始める前に終了の合図をタイマーに設定する。サビが遠く感じても、埋め合わせに動作を速めず、自分が行いやすい速さで動く。これは音楽の効果を検証した方法ではなく、運動中の30秒の判断にもずれが生じた結果を踏まえた区切り方の工夫だ。[15]
- 曲が終わって休むときは、動きを止めてから休憩用のタイマーを開始する。次の曲が流れ始めても、再開を急がず自分のきつさを確かめる。運動後に目標より約8.4%長い時間を作った研究の値は、自分の休憩の補正率には使わない。[19]
- テンポが速い曲を選んだ日も、曲に追いつくために動作を急がない。時間が速く過ぎた印象と、実際の動作速度を分けて扱うための提案である。仮想空間の実験が比べたのは視覚と運動強度であり、音楽の適切なテンポを決めた研究ではない。[12]
- 運動を終えたら、実際に動いた区間と休んだ区間を時計で確認し、その後に「長く感じたか」「きつかったか」を別々に振り返る。4kmの試験では、きつさが上がっても時間感覚は測定位置によって変わらなかった。[15]
- 画面や曲で短く感じた日も、その印象を理由に運動区間を追加しない。10人の男性競技者の走行試験では、時間判断の変化が運動の持続時間の延長を意味しなかった。[3] 自主練習では、開始前に決めた区切りでいったん動きを止め、続けるかを考える。

オンザショア立川店で、夜の予定に区切りを作る
夜の運動を予定に入れるなら、開始と終了が見えるレッスンを選ぶ方法もある。オンザショア立川店の営業時間は8:00〜23:30で、年中無休だ。営業時間と自分が参加するレッスンの時間を区別し、帰宅までを含めて予定を組む場所として考えたい。
当店は溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスも扱う。ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。
ヨガの体験は税込1,980円で、60分のレッスンに、バスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。持参する物を考えるときも、レッスンの長さを予定表に入れるときも、具体的な条件から準備できる。体験の予約で検討できる。
所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。料金と店の案内を確認し、続けるための時間枠を生活の中に置く。曲が短く感じる日も長く感じる日も、まずは予定した場所へ通う仕組みから考えられる。
参考文献
[3] Optic Flow Speed During Running in a Virtual Reality Affects Perceived Time but Not Perceived Fatigue in Male Endurance Athletes — Weippert M, Husmann F, Schlegel M, Bruhn S, Feldhege F, Mau-Moeller A, Behrens M, 2025, Journal of strength and conditioning research. DOI: 10.1519/jsc.0000000000005226
[4] Maximal and Submaximal Intensity Isometric Knee Extensions Induce an Underestimation of Time Estimates with Both Younger And Older Adults: A Randomized Crossover Trial — Graham AP, Gardner H, Chaabene H, Talpey S, Alizadeh S, Behm DG., 2023, Journal of sports science & medicine. DOI: 10.52082/jssm.2023.406
[5] Effect of Exercise-Related Factors on the Perception of Time — Behm DG, Carter TB., 2020, Frontiers in physiology. DOI: 10.3389/fphys.2020.00770
[10] Distinct and combined effects of mental and physical fatigue on prospective time perception in basketball players — Karabulak A, İlbak İ, Stojanovic S, Kurhan CO, Hadžovic M, Kurt Y, Li Z., 2026, Scientific reports. DOI: 10.1038/s41598-026-61775-1
[12] Workout at a virtual gym: Surrounding avatar’s motion speed and exercise intensity effect on the user’s time perception — Ke B, Wang TY, Yuizono T, Kanai H., 2024, PloS one. DOI: 10.1371/journal.pone.0311860
[14] The Effects of Physical and Mental Fatigue on Time Perception — Goudini R, Zahiri A, Alizadeh S, Drury B, Anvar SH, Daneshjoo A, Behm DG., 2024, Sports (Basel, Switzerland). DOI: 10.3390/sports12020059
[15] The perception of time is slowed in response to exercise, an effect not further compounded by competitors: behavioral implications for exercise and health — Edwards AM, Menting SGP, Elferink-Gemser MT, Hettinga FJ., 2024, Brain and behavior. DOI: 10.1002/brb3.3471
[19] Sense of time is slower following exhaustive cycling exercise — Moore AR, Olson M., 2024, Psychological research. DOI: 10.1007/s00426-023-01914-9
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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