女性のプロテイン一日の量は体重で計算する?除脂肪量との違いを研究で読む

女性のプロテインの適量を、体重当たりの摂取量と除脂肪量の違いから考える。筋トレをする若い女性、閉経後の女性、減量中の女性の研究を比べ、数字をそのまま自分の必要量にしない読み方を示す。食品を含めた一日の総量と、粉末を追加する量を分けて、計算の前に確認したい条件を整理する。

プロテインの袋を開ける前に、体重と筋肉量のどちらを電卓に入れるかで手が止まる。体重を掛ける式は見つかるが、体組成計には筋肉量という別の数字も出ている。どちらを使えば、自分の量になるのだろう。

答えの芯は、計算の分母を勝手に入れ替えないことである。女性を対象にした試験には体重当たりで摂取量を設定したものがあり、その数字を筋肉量に掛けても同じ条件にはならない。また、同じ女性でも、筋トレの内容や食事を減らしているかによって、高たんぱく食で得られた結果は異なる。[15][19][13]

ここで数えるのは、粉末だけでなく食事を含めたたんぱく質である。補給をまとめた研究では除脂肪体重の増加を認める一方、筋力への効果は明確ではなかった。体重から計算した数字も、体組成計の表示も、袋から取り出す粉の量へ直結させずに読む必要がある。[12]

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体重と除脂肪量は、計算で交換できない

「体重当たり」の数字は、体重を分母としている。若い女性の筋トレ試験で比較した摂取量は、一日につき体重当たり2.5 g/kgと0.9 g/kgであった。研究では除脂肪量も測っているが、摂取量の設定に使った分母は体重である。測った項目と、食事を決めた項目を区別すると読み違いが減る。[15]

除脂肪量とは文字どおり脂肪を除いた側を扱う指標であり、筋肉量という表示と同一視しないことが大切だ。成人の男女競技者の体組成調整に関するレビューも、体組成を脂肪と除脂肪の側に分けて扱っている。競技者向けの推奨量を18〜39歳の一般女性にそのまま適用することはできない。ここでの「除脂肪」を、腕や脚の筋肉だけを集めた数字として読むのは適切ではない。[9]

つまり、「体重を使うより筋肉を使った方が精密そうだ」という印象だけでは、計算方法を変えられない。研究の体重当たりの係数に、除脂肪量や体組成計の筋肉量を掛ければ、分母を替えた別の式になる。元の試験で得られた結果は、その新しい式を試した結果ではない。[15][19]

日常の買い物なら、大きい容器から小さい容器へ移しても中身は変わらない。計算式はそうはいかない。数値の横に付いている単位と分母までが、研究の条件なのである。体重当たりと書いてあるか、食事全体の摂取量か、どんな運動と組み合わせたかを一緒に確認したい。[15][13]

この区別は、体組成計を使ってはいけないという話ではない。摂取量を設定することと、体の変化を評価することを分ける話だ。閉経後女性の試験でも、食事は体重当たりの量で設定し、その後の除脂肪体重を測っている。結果として測定する指標を、そのまま食事の計算の分母にする必要はない。[19]

既存記事「女性の筋トレのタンパク質量は体重だけで決める?食事を減らさず考える順序」が食事と運動を考える順序を扱うのに対し、ここでは体重と除脂肪量のどちらを式に入れた研究なのか、その数字が何を保証するのかを掘り下げる。

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補給の平均効果は、個人の必要量とは違う

健康な成人を対象とした系統的レビューとメタ分析は、複数の試験を整理し、統合できる結果をまとめて評価した研究である。レビューには65研究、2,907人が入り、女性は1,380人だった。除脂肪体重のメタ分析には、そのうち26研究が用いられた。男女と高齢者を含む解析であり、18〜39歳女性だけの必要量にはそのまま当てはめられない。[12]

たんぱく質補給による除脂肪体重の平均差は、成人で0.62 kg、95%信頼区間は0.36〜0.88 kg、高齢成人では0.46 kg、同0.23〜0.70 kgだった。信頼区間は、推定した効果に伴う不確かさを示す範囲である。方向としては増加を支持するが、これは補給した個人全員に同じ増加を約束する数値ではない。[12]

さらに、握力と脚で押す力への効果は明確ではなかった。成人の脚で押す力の平均差は5.80 kgで、95%信頼区間は−0.33〜11.93 kgと差がない値をまたいでいた。体の組成と力を発揮する能力を、同じ成果として扱わない方がよい。[12]

この結果から言えるのは、補給が除脂肪体重にプラスに働く可能性である。「補給が役立つ」と「自分にはこの量が必要だ」は別の問いになる。メタ分析で得られた平均差を見て、日々の食事にどれだけ上乗せするかを逆算することはできない。[12]

中央線の車内で見かけた「筋肉が増える」という言葉も、何を測ったかで意味が違う。除脂肪体重が増えたこと、握力が上がったこと、運動の成績が上がったことは、それぞれ確認すべき結果だ。このレビューでは、少なくとも体重計の数字だけを成果の代わりにする読み方はできない。[12]

若い女性の筋トレ試験では、何が増えたか

体づくりの競技を目指す女性17人を無作為に分けた試験では、平均年齢は21.2歳だった。筋トレと組み合わせ、一日につき体重当たり2.5 g/kgの高たんぱく食と、0.9 g/kgの低たんぱく食を8週間比べている。対象は競技志向であり、18〜39歳でも日常的に歩く程度の女性に同じ効果を見込む根拠にはならない。[15]

除脂肪量は高たんぱく群で47.1 kgから49.2 kgへ、低たんぱく群では48.1 kgから48.7 kgへ変化した。増加量はそれぞれ2.1 kgと0.6 kgで、高たんぱく群の方が有意に大きかった。これは「量を増やしても意味がない」という一律の見方には合わない結果である。[15]

一方、最大筋力は両群とも向上したが、その伸びに群間差はなかった。たんぱく質を多く取った群で除脂肪量がより増えたとしても、力の伸びまで多かったとは言えない。筋トレと食事の成果を、体の大きさだけで採点しない視点も残る。[15]

この試験の高い摂取量は、研究で比較した条件である。女性であれば全員がそこを目指すべき量、と読み替えるものではない。対象は競技志向の若い女性であり、規模も小さい。日常の運動を始めたばかりの人が、同じ数字を取り入れれば同じ変化になるとは結論できない。[15]

また、ここで増えたのは測定された除脂肪量である。「追加した粉末がそのまま筋肉になった」と説明する試験ではない。食事の摂取量と筋トレを組み合わせた条件で、体組成の変化を比較したものだ。買う袋の大きさを決める前に、研究が比べたものを食生活全体へ戻して読む必要がある。[15]

比較する相手の量にも目を向けたい。この若い女性の試験は、高たんぱく食と低たんぱく食を比較したものである。その間のあらゆる量を試して、最も効率のよい地点を探した試験ではない。差が出た比較から、そのまま「必要な最小量」や「それ以上は不要になる上限」を取り出すことはできない。[15]

例えば、筋トレを続ける人が食事の量を考えるとき、知りたいのは自分の現在の食事から何を変えるかだろう。しかし、研究の高たんぱく群の数字だけを抜き出すと、出発点になる食事が消えてしまう。試験が比べた摂取量の両方を並べれば、研究が答えた問いは「この条件間で差があったか」だと分かる。自分の食事の不足分を直接測った数字ではない。[15]

平均値の前後にも注意が要る。高たんぱく群の除脂肪量は、介入前が47.1±4.5 kg、介入後が49.2±5.4 kgと報告されている。中央の値だけでなく、集団の中に幅がある。平均の変化を、自分が目指すべき体の数値として受け取る必要はない。同じ試験に参加した女性も、皆が同じ体組成で始めたわけではない。[15]

さらに、統合された研究で補給の効果が見られたことと、特定の摂取時刻に優位性があることも分けたい。健康な成人のメタ分析では、摂取時刻によるサブグループ解析で、除脂肪体重、握力、脚で押す力への特定の時刻の有利さは示されなかった。量の計算に迷っている日に、時刻まで唯一の正解を探す必要はないという読み方になる。[12]

体組成計の画面を見ると、小数点まで出るため答えも小数点まで決めたくなる。だが、研究が示したのは、ある食事と運動を続けた集団での変化だ。表示の細かさを、食事の必要量を決める確かさと取り違えない。まずは体重当たりで設定された食事の試験だと理解し、対象や比較条件を添えた数字として持ち帰る方が、この結果を生活に使いやすい。[15][12]

数字で読む一日のたんぱく質と体組成

成人の補給による除脂肪体重の平均差は0.62 kg。95%信頼区間は0.36〜0.88 kgである。[12]

競技志向の若い女性17人では、体重当たり2.5 g/kgと0.9 g/kgを筋トレとともに比較した。[15]

その試験で除脂肪量は2.1 kgと0.6 kg増えたが、最大筋力の伸びには群間差を認めないという結果である。[15]

閉経後女性23人の試験では、体重当たり約1.2 g/kgに増やしても、約0.8 g/kgより除脂肪体重が多く増える結果にはならなかった。[19]

減量中の閉経後女性では、除脂肪量の減少は高たんぱく群で0.9 kg、通常群で1.0 kgと、ほぼ同じ減少量である。[13]

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