走ったあとの食事を朝か昼かの時刻だけで選ぶと、量の感覚がずれる。90分走の回復食、30分と60分のあと昼食、運動前の朝食を分け、血糖とインスリンがどこで分かれたかを読む。補給の量は走った分数の早見表にはならない。立川で朝と昼に走る人の見方を書く。
走り終えて台所に戻ると、封を切っていない食パンがある。今すぐ食べる一皿と、シャワーや洗濯のあとに食べる一皿。どちらも朝ごはんと呼べるが、運動を終えてからの間隔は違う。食事の名前だけでは、その違いが隠れてしまう。
ここで先に言えるのは、朝か昼かというラベルだけでは、走ったあとの食事は選べない、ということだ。同時に、走った分数からグラムを引く早見表は、これらの試験の設計からは作れない。90分走った訓練された男性8人では、終了30分後の食事と2時間後の食事で、インスリンの出方が揃わなかった。青少年39人では、30分と60分の間欠運動のあと、標準化された昼食へのインスリン応答は安静と違う動きをしたが、24時間後の朝食では試験のあいだに差が残らなかった。[10][5]
既存記事「ダイエットのランニング後は食事が増える?走る前から翌朝までの補償を読む」には、走る前から翌朝までに食事が増えるかという補償の問いを譲る。次の練習までの糖の戻し方は「ランニング後の糖質補給は急ぐべきか、次の練習までの間隔で読む蓄えの戻し方」に譲る。こちらは、走ったあとの朝食と昼食を、時計の時刻と走った分数で混ぜずに読む。

台所の朝ごはんと、走って30分後の食事は別である
食卓で「朝食」と呼ぶものと、論文が breakfast と書くものは、しばしば別の時刻に置かれている。Stevenson らの比較試験では、訓練された男性8人が、一晩の絶食のあとで90分走る。強度は最大酸素摂取量の70%である。食事が出るのは、走っている最中でも、起きるのと同時でもない。終了から30分後と、終了から2時間後だ。著者らは前者を朝食、後者を昼食と呼んでいる。訓練された男性での結果を、18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできない。[10]
つまり、この試験の朝食は、トーストの匂いがする七時の食卓ではない。90分走って汗が引く前に出された、高炭水化物の回復食である。昼食も、正午の定食ではなく、同じ回復の続きとして2時間後に出された二皿目だ。時計の文字が同じでも、起点が「起床」か「走行終了」かで、食事の意味は変わる。[10]
高グリセミック指数の食事と、低グリセミック指数の食事を、この二時点に置いて比べている。ここでは、食事を高グリセミック指数と低グリセミック指数に分け、食後の血糖とインスリンの応答を調べた。対象は訓練された男性8人で、二つの食事条件を比べた試験である。18〜39歳の女性にも同じ反応が起こるかは、この男性の比較だけでは判断できない。[10]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
90分のあと、最初の食事と2時間後でインスリンは揃わない
同じ8人で、血の反応は二皿のあいだで違った。血漿ブドウ糖の応答は、30分後の食事でも2時間後の食事でも、高グリセミック指数の試行のほうが低グリセミック指数より大きかった。差の検定はいずれも P < 0.05 である。血糖の山の高さだけを見ると、回復の早い食事も遅い食事も、指数の高い炭水化物のほうが大きく動いた。[10]
インスリンは、そこまで揃わない。朝食のあと、つまり終了30分後の食事のあとでは、血清インスリン濃度に試行間の差は無かった。昼食のあと、つまり2時間後の食事のあとでは、高グリセミック指数の試行のほうが低グリセミック指数より高かった。こちらも P < 0.05 である。同じ「高炭水化物」でも、回復のどの位置に置くかで、インスリンに指数の差が出るかが変わった。[10]
著者らの結論は、運動直後の期間に摂る炭水化物のグリセミック指数は、十分な炭水化物があるなら、それほど重要でないかもしれない、というものだ。そのうえで、回復のより遅い時点で高グリセミック指数の食事のあとにインスリンが高いことは、筋グリコーゲンの再合成をさらに進める可能性がある、と述べている。結果として並ぶのは血糖とインスリンである。筋グリコーゲンの再合成は、そのインスリンを受けた著者らの見方として読む。[10]
日曜に90分近く走ったあと、帰宅してすぐ食べる一皿と、シャワーと洗濯のあとで食べる二皿目を、同じ「朝ごはんの延長」と呼ぶと、この試験の分かれ目が消える。最初の一皿では指数の差がインスリンに出ず、二皿目では出た。生活に持ち帰るなら、分数の早見表ではなく、終了からの経過を二段に分けて覚えるほうが、この比較に近い。[10]
数字で読む走ったあとの食事
8人:90分走のあと、30分後と2時間後に高炭水化物食を出した訓練された男性の人数である。[10]
90分:その走の長さで、強度は最大酸素摂取量の70%。一晩の絶食のあとで行われた。[10]
39人:30分と60分の間欠運動と安静を、無作為の交差試験で比べた青少年の人数である。平均年齢は12.4±0.4歳。[5]
21,754:60分の運動のあと、昼食後120分のインスリン曲線下面積(pmol·L-1 × 120 min)。安静条件は26,931で、60分のほうが低かった(p = 0.032)。[5]
5%:活動的な女性6人で、運動の45分前に摂った75グラムの炭水化物が、疲労までの平均時間を延ばした割合。差は有意ではなかった。[9]
2グラム/kg:よく訓練された8人が、長い自転車の前に摂った炭水化物の朝食。運動中は1時間あたり0.8グラム/kgを追加している。[2]
30分と60分で動いたのは、その日の昼食までだった
分数を実際に振り替えた試験は、別の年齢にある。Dring らは、平均12.4±0.4歳の39人に、30分と60分の高強度間欠運動、それに安静を、無作為の交差試験で行わせた。対象は青少年であり、18〜39歳の女性で同じ応答が得られるかは別に確かめる必要がある。運動はラフバラ間欠シャトルテストである。血は、開始前、終了直後、終了1時間後、そして標準化された昼食の30分後・60分後・120分後、さらに24時間後の標準化された朝食で採っている。[5]
昼食のあとの血漿インスリンの曲線下面積は、60分の運動のあとで安静より低かった。数値は60分が21,754±16,861、安静が26,931±21,634(単位は pmol·L-1 × 120 min)で、p = 0.032 である。30分は24,273±16,131で、安静より低い傾向にとどまり、p = 0.080 だった。ばらつきは平均に近い幅で付いている。一人の昼の弁当を、この差のぶんだけ削る計算には使えない。[5]
著者らは、短い30分も60分も、昼食後のインスリン応答を下げたと書き、それを日常に近いインスリン感受性の指標と呼んでいる。統計の欄では30分は傾向である。結論の文と検定の強さを、どちらかに潰さない。いずれにせよ、食事の量は試験側が標準化していて、参加者が分数に合わせて増やしたわけではない。動いたのは、同じ昼食への反応のほうだ。[5]
血糖については、別の時点も見ておく。終了1時間後の血糖は、30分の運動のあとで3.6±0.6 mmol·L-1、安静で4.1±0.9 mmol·L-1、p = 0.001 と、30分のほうが低かった。これは昼食の曲線下面積とは別の採血である。60分のインスリンの話と、30分の終了1時間後の血糖の話を、一つの「長いほど食後が下がる」にまとめない。[5]
翌日は、もっとはっきり分かれる。二日目、運動から24時間後の標準化された朝食では、血糖も血漿インスリンも、試験条件のあいだで差が無かった。著者らは、高強度間欠運動の有益な効果は運動後3時間に限られるとし、青少年には代謝の健康のために毎日行うことを勧めている。勧めの相手は、この試験の青少年である。成人の女性が、日曜の長いジョグの翌朝に同じ量を疑う根拠には、そのままならない。[5]
疑問の続きは、体で確かめるのがいちばん早い。
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