ダイエットに使えるアプリの食事記録、週末の空欄と継続率をどう読み解くか

ダイエットに使えるアプリで、平日の食事だけが並び、週末が空欄になっていないか。写真記録の継続を調べた大規模研究と、曜日による食事の違いを照合する。始めた曜日と入力を休む曜日、利用率と食事の正確さを分け、記録に残った日から普段の暮らしを決めつけないための見方を示す。

金曜の昼の定食までは写真がある。土曜は友人と出かけ、日曜は家で遅めの食事。月曜にアプリを開くと、週末だけ白い。その画面を見て「食生活が整った週だった」と判断する前に、食べた日と記録した日が重なっているかを確かめたい。

食事記録は週末から抜ける、と一律には決められない。写真で食事を記録するアプリの大規模な後ろ向きコホート研究では、初めて利用した曜日や時間帯と、その後の利用継続との関連が報告されている。ただし、始めた曜日の結果を、入力が途切れる曜日の結果に置き換えることはできない。[1]

一方、平日と週末で食事の時刻や食品の種類が違う例はある。[3][6] だから空欄を責めるより先に、「どんな日の食事が画面に残ったのか」を読む。記録する行為が食事選びを変える問題は、既存記事「ダイエットの食事記録中だけ選び方が変わる?撮影日と日常を混同しない読み方」に譲る。ここでは、曜日の偏りによって見える食生活がどう狭くなるかを考える。

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始めた曜日と、抜けた曜日は別の問いである

写真による食事の自己記録と、ほかの利用者からの評価を組み合わせたアプリについて、少なくとも利用経験のある189,770人を分析した研究がある。自己記録とは、自分の食事を自分で残し、振り返る方法である。この研究は利用履歴をさかのぼって調べたもので、参加者を曜日別に割り付けた実験ではない。対象はアプリを試した利用者であり、18〜39歳の女性に絞った継続率としてそのまま当てはめることはできない。[1]

研究でいう活発な利用者は、写真を少なくとも10枚残し、少なくとも1週間利用した人だった。その条件を満たしたのは4,895人、全体の2.58%だった。[1] ダウンロード後に使ってみた人の数と、継続して記録した人の数には大きな隔たりがあった。この割合は、そのアプリ、その時期、その判定条件での利用状況を表す。食事アプリ全般の成功率でも、減量の達成率でもない。

継続との関連が見られた項目には、初回利用の曜日と時間帯が含まれていた。写真を複数残した利用者では、平日の日中に使い始めた人が20.28%だったのに対し、離脱側の集団では15.34%だった。[1] ここで比べているのは、それぞれの集団のうち、平日日中に開始した人が占める割合である。「平日日中に始めれば20.28%が続く」という意味ではない。分母を入れ替えると、同じ数字が違う話になってしまう。

また、この結果から「土曜に始めると続かない」「日曜に入力漏れが最多になる」とは言えない。開始時点の特徴と、その後の個々の空欄は別の情報だからだ。[1] たとえば平日の昼休みに初めて撮った人でも、週末を記録し続ける場合はある。逆に休日に登録し、その後は勤務日の昼食だけを残す人も想像できる。これは生活を点検するための例であり、研究で示された利用者の内訳ではない。

自分の記録を見るときも、登録日を思い出す作業と、最近どの曜日が空いているかを確認する作業は分けたい。始めた日の勢いを評価するより、今の画面にどんな日が並んでいるかを確認する。そのほうが、この曜日の研究を暮らしの中で取り違えずに使える。

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残っている平日だけで、週末の献立を代用しない

曜日の空欄が気になるのは、単に連続記録が切れるからではない。記録のない日の食事は、記録のある日だけでは分からないからである。肥満治療のスマートフォンを使った生活習慣介入に参加した成人60人の記録を調べた研究では、平日と週末に新しく登場する食品・飲料の数を比較している。[3]

対象者の平均年齢は55.9歳、平均の体格指数は35.1で、80.0%が女性だった。解析に使ったのは、食べる機会が3回以上、記録されたエネルギーが600 kcalを超える日という条件を満たした、最初の40日分の記録である。[3] これは読者が満たすべき食事量や回数の基準ではなく、研究者が解析する日を選んだ条件だ。肥満治療中の中高年が中心であり、18〜39歳の女性全般の休日にそのまま当てはめるには対象の違いを考える必要がある。

この研究では、食品や飲料の種類を、材料や味の違い、加工の違いなども考慮して数えている。新しく登場する品目の平均は、週末が3.8品、平日が3.6品で、統計的な差があった。[3] 差は小さい。休日は必ず大食いになる、と読める数字ではない。それでも、平日の献立だけを見れば十分だと決めることへの注意にはなる。見慣れた朝食が続く一方で、休日には別の料理や飲み物が登場する場合があるからだ。

記録した40日間に登場した異なる食品・飲料は、平均145.4品だった。その半分が出そろうまでに12.7日、4分の3が出そろうまでに25.1日の記録を要した。[3] 食事の履歴は、最初の数日で完成する見本帳ではない。毎日似ていると思っていても、種類を細かく見れば、後から加わるものがある。アプリの履歴が整然としていることと、暮らし全体を見渡せていることは別である。

研究では夕食や昼食、週末の記録が、新しい食品や飲料を捉えるうえで役立つ可能性が示されている。[3] ただし、週末だけを書けばよいという提案ではない。平日には平日の食事がある。日常への応用としては、入力がある日ばかりを追加で眺めるより、いつも見えなくなる場面を確かめる、という使い方が考えられる。

たとえば、勤務日の昼食は履歴から選べるが、友人と分けた料理は名前に迷う。休日の飲み物は写真があるのに、食事の欄へ移していない。そんな場面を自分の生活に照らすと、空欄の意味は具体的になる。「週末」という見出しだけで判断せず、何を食べる場面が記録から消えているのかを見るのである。

曜日が違えば、量以外に時刻も変わりうる

食事記録では、摂取エネルギーに加えて時刻も確認できる。ブラジルの全国調査を用いた観察研究は、18〜59歳の5,770人について、平日と週末の食事記録を比較した。都市部と農村部の情報を含め、食べ始めと食べ終わりの時刻などを調べている。対象は18〜39歳の女性に限定されておらず、この年代の女性の曜日差としてそのまま当てはめることはできない。[6]

この集団では、平日の最初の摂取時刻は週末より早く、最後の摂取時刻は週末より遅かった。そのため、最初から最後までの食事をとる時間の幅は、都市部でも農村部でも平日のほうが長かった。[6] 「休日のほうが夜遅くまで食べるはず」という予想とは違う結果である。食事の曜日差を、休日の食べすぎという物語に先回りして当てはめないことが大切だ。

都市部の人は農村部の人より、最初と最後の摂取時刻が遅い傾向もあった。[6] 同じ曜日でも、暮らす環境や日課が違えば食事の並びは変わりうる。この観察結果を使って、立川で働く人の食事時刻や健康への影響を決めることはできない。自分の予定と記録を照合するときに、量だけでなく時刻も見てよい、という問いを持ち帰るのが適切である。

中央線で帰宅してから食べた夕食と、家にいる日に早めに済ませた夕食。献立名が同じでも、生活上の位置は違う。時刻を確認したいのに平日の昼しか残っていなければ、夕食について答えは出せない。記録の目的に必要な場面が写っているか、という見方である。

食品別にも、休日にすべての摂取量が増えるわけではない。アイルランドの成人の7日間の食事記録を用いた研究では、週末には多くの穀類・乳製品を食べた人の割合が低下し、白パン、穀類全体、全脂肪乳、乳製品全体の摂取量も平日より少なかった。成人の調査であり、18〜39歳の女性に同じ食品群の変化が起こるかは別に確かめる必要がある。[17] 個別の食品群の減少を、食事全体が少ない、健康的である、という評価へ広げることはできない。曜日差には、何が増えたかだけでなく、何が食卓から外れたかも含まれる。

曜日差を読むときには、平均と個人の違いにも気をつけたい。週末の新しい品目が平均でやや多いという結果は、対象者全員が同じ増え方をしたという意味ではない。[3] 自分の休日がいつも同じ献立なら、それも生活の姿である。研究の平均に合わせて食事を変える必要はなく、自分の記録に何が含まれているかを確かめる材料にすればよい。

さらに、この食品の種類の解析は、一定の条件を満たす記録日から組み立てられている。[3] 記録が不十分な日を含めた暮らし全体の一覧とは区別が必要だ。日記を開いて「研究では休日に種類が増えたから、自分の空欄にも多くの料理があったはずだ」と補うのは順序が逆になる。思い出せる休日の献立を残し、その後で平日との差を眺める。先に研究の傾向を当てはめず、手元の履歴が答えられる問いを選ぶのである。

数字で読む食事記録の曜日差

189,770人:写真記録アプリの研究は、この規模の集団の利用履歴を調べた。[1]

2.58%:写真10枚以上、利用1週間以上という活発利用の条件を満たした割合である。[1]

3.8品と3.6品:成人60人の解析で、週末と平日に新しく登場した品目の平均である。[3]

25.1日:同じ研究では、40日間に登場する品目の4分の3を捉えるまでに、これだけの記録日数を要した。[3]

5,770人:ブラジルの観察研究は、この人数の平日と週末の食事時刻を比較した。[6]

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宮川涼 Founder

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