ダイエットの筋トレが続かないとき、上達の実感と楽しさの停滞を分けて考える

ダイエットの筋トレが続かない理由を、上達した実感、運動後の楽しさ、実際の参加に分けて考える。自分にもできる感覚と動機づけのレビュー、監督下と自主練習の違いを調べた試験から、重さが増えない日に確認したいことと、支援を相談するときの言葉を整理する。

前と同じ重さを持ち上げた日は、何も上達していないのだろうか。筋トレの記録帳を閉じると、動作を終えた事実より、数字が変わらなかったことが残る。始めた頃の新鮮さが薄れたときは、扱う重さ、できると感じたこと、楽しさを分けて振り返りたい。

自分にもできるという感覚は、身体活動との関係が研究されている。ただし、「上達を感じれば楽しくなり、そのまま通い続けられる」と一直線には結べない。楽しさやできる感覚が高まっても、次に運動する意向には差がなかった無作為化比較試験もある。[5][19]

この記事では、重さが伸びない原因や減量の方法ではなく、上達が止まったと感じたときの気持ちと支援の見直しを考える。既存記事「ピラティスに向いてる人は最初から楽しい?興味が育つ過程と適性を読み分ける」に種目への適性の問いを譲り、ここではすでに始めた筋トレの楽しさが薄れた場面に絞る。

既存記事「ダイエットは走るか縄跳びか迷ったら?上達する実感と続けたい気持ちで比べる」では、ランニングの達成感と楽しさを扱っている。こちらでは種目の比較を離れ、筋力運動を監督下から自主練習へ移したときの支援と、続ける時期に応じた相談を中心にする。

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「上達していない」と「自分にはできない」は別の問いである

自己決定理論は、行動を続ける動機を、自分の意思や納得との関係から考える枠組みである。身体活動とこの理論の関係を調べた系統的レビューのレビューは、幅広い年齢層を扱う7本から、有能感、内発的調整、同一化的調整と身体活動の関係を整理している。有能感は自分にもできる感覚、内発的調整は活動自体が面白いという動機、同一化的調整は自分にとって価値があるから行う動機、と捉えると読みやすい。18〜39歳の女性の筋トレ継続にそのまま当てはめるには、年齢層と運動内容の違いを考慮する必要がある。[5]

このレビューは、有能感や自律的な動機を重視する方向を示している。ただし、扱っているのは身体活動全般と動機づけの関係であり、筋トレで扱う重さの停滞を調べた試験とは異なる。重量が増えないことから、その人の有能感が必ず下がるとも、楽しくなくなるとも決められない。[5]

たとえば、同じ負荷の練習を終えて「合図がなくても手順が分かった」と受け止める人もいれば、「重さが増えなかった」と受け止める人もいる。ここで確認したいのは、何を達成と呼んでいるかである。前者を必ず上達と認定するのでも、後者の不満を考えすぎと片づけるのでもない。運動の記録と、その記録に対する本人の評価を並べてみる提案だ。

指導者に相談するときも、「伸びない」だけでは話が広い。「やり方は分かるが、重さの変化がなくて手応えがない」「以前より迷わないが、楽しくはない」なら、困っている場所が見えやすい。できる感覚、面白さ、自分にとっての価値を分けるのは、レビューが重視した動機の違いを、相談の言葉に置き換えるためである。[5]

また、ダイエットのために始めたからといって、体重の減少だけを毎回の合否にする必要はない。ここで扱う研究の心理的な評価項目には、有能感や興味・楽しさが含まれている。体の形への評価と運動をどう経験したかは、別々に問い直せる。[19][20] 体重計には、今日の動作が分かりやすかったかを表示する欄はない。

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楽しさが増えても「次も行く」とは限らない

42人を対象にした無作為化比較試験では、自律的な動機を促す課題を行う条件と、中立的な課題を行う条件を比べた。その後、両条件で強い運動と軽い運動を交互に行う高強度のインターバル運動を実施した。筋トレの長期継続を直接試した研究ではなく、運動に先立つ動機づけと、その場の経験を調べた試験である。[19]

自律的な動機を促された条件では、運動後の楽しさと有能感が高かった。群の違いに関する効果量は、楽しさが偏η二乗0.16、有能感が0.18だった。この値は、楽しさが16%増えた、できる人が18%増えたという意味ではない。心理尺度の群差を表す統計量として読む数字である。[19]

一方、運動中の課題への動機や、今後その運動を行う意向には条件間の差がなかった。継続意向の効果量は偏η二乗0.01で、有意差は認められなかった。運動後の受け止め方がよくなることと、次の行動を選ぶことは、この試験では同じ結果にならなかったのである。[19]

この違いは、帰り道で「意外とよかった」と思ったのに次の練習をしなかった自分を考える手掛かりになる。気持ちがよかったという記録を否定する必要はない。ただ、それだけで予定や支援の問題まで解決したと扱わない。試験の結果を生活に使うなら、終えた直後の感想と、次の参加が実現したかを分けて見ることになる。[19]

反対に、毎回わくわくしないから失敗だとするのも早い。活動そのものの面白さだけでなく、自分にとって価値があるという動機も、レビューでは身体活動に関係していた。[5] 「今日は面白くなかったが、自分で決めた練習を終えた」という経験は、楽しいかどうかだけを問う欄からはこぼれる。無理に楽しかったことにせず、続けたい理由がまだあるかを別に尋ねたい。

練習が続かない日は、支援が変わっていないかを見る

若い黒人女性を対象とした24週間の筋力運動の無作為化比較試験は、動機づけを追加した群14人と標準的な運動群13人を比べた。両群には監督下の練習と自主練習の期間があり、追加支援の群には有能感や自律性、自己調整のための話し合いなどが組み込まれた。[2]

監督下の運動の実施率は、追加支援群93.9%、標準群88.8%だった。それに対し、自主練習ではそれぞれ14.3%、15.4%だった。対象が限られた小規模な試験であり、この割合を読者自身の将来の実施率と考えてはいけない。それでも、同じ研究内で、支援のある練習と自主練習の数字が大きく異なった点は見逃せない。[2]

さらに、24週間時点の研究への残留率は追加支援群93.3%、標準群80.0%だった。研究から離脱しなかったことと、予定された自主練習を実施したことは違う指標である。「まだ筋トレをやめてはいない」と「最近実際にできている」を分ける必要が、この数字から分かる。[2]

参加者は自主練習期間にも継続的な支援を求めていた。[2] ただし、監督下と自主練習は時期や環境を含めて異なるため、数字の差を指導者の存在だけの効果とすることはできない。また、追加支援群の自主練習実施率が標準群より高かったわけでもない。支援を足したら何でも解決する、とは読めない。[2]

生活に置き換えるなら、通っていた練習を自宅へ移した時期に楽しさが落ちた場合、「上達しないから」だけで説明しないことだ。質問できる相手、始める合図、終えたことを伝える相手はどう変わったか。これは研究で効果が保証された確認票ではなく、支援の条件を具体化するための問いである。中央線の帰りの車内で動画を保存したことと、帰宅して動いたことも、別の記録になる。

追加支援の内容も区別して読む必要がある。この試験の追加支援は、文化的な配慮、毎週の話し合い、携帯端末を使った支援などを含む組み合わせだった。したがって、話し合いの中でできる感覚を支えたことだけを取り出し、その有効性を判定する設計ではない。個別の工夫の名前より、何と何をまとめて比べた試験かを見ることが大切だ。[2]

また、参加者が求めたのは、支援の継続と、より自分に合う携帯端末での経験だった。[2] これを生活の相談に置き換えるなら、単に連絡を増やしてほしいのか、実際の動きを見てほしいのか、練習内容への疑問を聞いてほしいのかを分ける余地がある。通知が来ることと、困った点への答えが得られることは、本人が必要とする支援として区別して相談したい。

自主練習が減った時期を振り返る場合には、感想を評価する前に、どんな練習を予定していたかを確認したい。施設で行うつもりだった課題をそのまま家に持ち帰ったのか、自宅で行う内容を決め直したのか。研究は自主練習での実施の難しさを示したが、読者の原因を特定するものではない。[2] 自分の状況を言葉にしてから、必要な支援を相談する順序が考えられる。

数字で読む楽しさと継続のずれ

7本:身体活動と自己決定理論の関係を整理した、レビューのレビューの採用数である。[5]

42人:楽しさと継続意向が同じ結果にならなかった、動機づけの無作為化比較試験の対象数である。[19]

93.9%と14.3%:若い黒人女性の追加支援群での、監督下と自主練習の実施率である。[2]

29人:運動の継続理由の変化を聞き取った、高齢者の質的縦断研究の参加者を数えている。[14]

25人:膝の変形性関節症がある成人の、長期の筋トレ経験を聞き取った研究の人数である。[16]

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宮川涼 Founder

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