ダイエット中のケーキは毎日少しでもよい?頻度と食べる時刻を分けて考える

ダイエット中のケーキは毎日少しならよいのか、食べるならいつなのか。間食を加えた試験、日本人の食事記録、深夜の間食を追った研究を比べ、回数だけでは決められない理由を読む。一日の食事への追加と置き換え、空腹感と体重を分け、生活に合わせて食べ方を考える。

冷蔵庫のケーキにナイフを入れ、今日は少しだけ切る。毎日少しずつ食べるほうがよいのか、休日にまとめたほうがよいのか。フォークを出す前に、予定表のような正解が欲しくなる。

ただ、間食の回数が多ければ体重が増えるとも、少なく分ければ増えないとも、一律には決められない。間食を取り入れても体重が増えなかった介入試験がある一方、頻度と肥満の関連を示す観察研究もあり、食品や調べ方が違う。[8][14][17]

食べる時刻についても、深夜の間食と肥満の発生に関連があった研究はあるが、それをケーキの推奨時刻や許容回数に置き換えることはできない。ここで考えるのは、毎日の小皿が食事全体にどう加わり、どんな夜に登場するかである。[9]

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「毎日少し」は、回数と総量を分けて考える

ケーキを食べる日を減らす話と、食べる量を減らす話は同じではない。小さく分けて食べると回数は増えるが、そのことだけでは一日に摂るエネルギーが増えたかは分からない。健康な男性を対象とした間食の試験では、食べる回数が多い群でも総エネルギー摂取量や体重の増加は見られなかった。18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、対象と食品が異なる。[14]

この試験は、健康な男性45人を、間食を加える群と対照群に分けた比較試験である。年齢は25〜50歳、体格指数は25〜35で、シリアルバーかアーモンドを取り入れ、12週間の食事、空腹感、体重などを調べた。アーモンド群は他群より食べる頻度が高かったが、エネルギー摂取量、体重、体脂肪率の増加にはつながらなかった。25〜50歳の男性での結果であり、18〜39歳の女性が同じ食品を食べた場合にも同じ変化が起きるかは、この比較だけでは判断できない。[14]

研究者は、間食のエネルギーに合わせて他の摂取が調整された可能性を挙げている。ここでいう調整は、食べたあとに罰として食事を抜くことではない。食事全体を観察した結果として、追加した食品の分だけ総量が積み上がる形ではなかった、という読み方である。[14]

ただし、アーモンドの結果はケーキの結果ではない。食品が違ううえ、対象は男性であり、日常的にケーキを食べる女性全般へ同じ変化を約束することはできない。ここからケーキの推奨回数を決めることはできない。[14]

たとえば、普段食べているおやつをケーキに替えた日と、いつものおやつのあとにケーキも食べた日を同じ欄に記録すると、どちらも「ケーキあり」になる。生活を振り返るなら、菓子の名前の隣に「何に加えたか」も書く方法が考えられる。頻度の集計だけでなく食事全体を見るのは、試験で頻度と総量の結果が一致しなかったためである。[14]

既存の「ダイエット中のケーキは香りで甘く感じる?減らした砂糖と焼き上がりの関係を読む」には風味と配合の問いを譲る。また「間食の回数は体重を変えるか 小分けに食べれば痩せる説を論文で確かめる」が扱う一般的な頻度の議論から、ここでは冷蔵庫のケーキをいつ食卓へ出すかという場面に絞る。

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食事と間食の境目は、研究でも同じではない

昼食の締めに食べればデザート、仕事の合間なら間食。食べた物が同じでも、本人が付ける名前は変わる。食べる頻度を扱ったレビューは、エネルギー量や時刻による研究上の区分と、文化や個人の感覚による食事・間食の区分が必ずしも一致しないことを指摘している。[5]

このレビューでは、頻繁に間食する人は全体として多く食べる傾向がある一方、間食として摂る食品も食事の栄養の質に寄与していた。間食という呼び名だけで栄養的に無意味とすることも、回数だけで食事全体を評価することも適切ではない。何をどのように数えたかが、結果を読む入口になる。[5]

ケーキを昼食直後に移しただけで「間食をやめた」と記録すれば、食べた物が変わらなくても間食回数は減る。これは記録の分類が変わったのであって、その操作自体が体重への効果を示すわけではない。食事・間食の定義の不一致が研究の解釈を難しくするという指摘は、手帳の集計にも当てはまる。[5]

大規模な米国成人の横断研究では、食事を振り返って答えた記録を使い、食べる機会をエネルギーへの寄与、本人の呼び方、時刻で分類している。食事の回数と肥満の関連は、どの分類を使うかによっても違っていた。対象は20歳以上の男女で、18〜39歳の女性だけの結果として扱うには年齢の幅が広い。[17]

家庭の記録を研究と同じ細かさにする必要はない。それでも「食後だった」「帰宅してから別に食べた」と場面を残せば、単なる回数より生活が見える。毎日か休日だけかを決める前に、何を一回と数えているのかをそろえる。この順番なら、食後へ動かしただけの変化を、食べる量そのものの変化と取り違えずに済む。[5][17]

頻度と体重の研究が食い違う理由を見る

米国成人18,696人を調べた横断研究では、摂取エネルギーと推定必要量の比を考慮した分析で、食べる頻度が高い人ほど過体重・肥満であるオッズが高かった。女性では、一日3回以下の群と比べて5回以上の群のオッズ比は1.45、95%信頼区間は1.17〜1.81だった。対象は20歳以上の男女であり、この女性の推定値を18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、年齢層の違いを考える必要がある。[17]

オッズ比は集団間の関連の大きさを表す指標であり、ケーキを食べる回数を増やした個人の体重が同じ比率で増えるという意味ではない。この研究は同じ時点の食事と体格を調べたもので、頻度を変えて体重の変化を試した研究ではない。また、エネルギーの申告を考慮する前は、関連が逆向きか、見られない分析もあった。[17]

逆方向の結果もある。女子2,372人を対象に、初期の食事記録とその後10年間の体格変化を調べた追跡研究では、初期の総摂食頻度が低いことが、その後の体格指数と腹囲のより大きな増加に関連した。開始時の体格や活動、総摂取エネルギーなどを考慮しても関連が残ったが、頻度を増やせば防げると証明したものではない。追跡開始時は9〜10歳の女子であり、成長期の関連を18〜39歳の女性の食べ方へそのまま移すことはできない。[16]

対象が成長期の女子か成人か、ある時点の比較か長期の追跡かで、研究が答える問いは異なる。成人の横断研究だけで「間食は禁止」とし、女子の追跡研究だけで「こまめにケーキを」とするのは、どちらも結論の飛躍である。食い違いは、好きな結果を選ぶ理由ではなく、生活に一律の回数を配らない理由になる。[16][17]

日本人の研究も、この慎重さを支える。20〜69歳の成人1,047人を対象に、質問票と日記による食べる頻度や時刻を比較した横断研究では、食事の質や肥満との関連が調べ方に依存した。日記を用いた分析では、食事の質に関する一部の時刻の関連を除き、頻度・時刻と食事の質や肥満との関連は見られなかった。対象には中高年の男女も含まれるため、18〜39歳の女性だけに同じ関連があるかは、この集団全体の結果からは判断できない。[8]

質問票では見えた関係が、日記では同じように出ない。さらに、エネルギー摂取の申告のずれを考慮すると、質問票による肥満との関連は大きく変わった。だから「毎日ケーキを食べる人は」という印象をそのまま頻度の効果として扱うより、食事の記録方法まで含めて考えたい。記憶の中の小さな一切れと、皿の上の一切れは、研究でも簡単には重ならない。[8]

仕事のある日と休日を分けて眺める視点もある。日本人成人の研究では、食べる頻度や食べ始めと食べ終わりの時刻などを、勤務日と非勤務日に分けて評価した。それでも調べ方によって関連は変わった。平日の短い休憩で食べるケーキと、休日の食卓で食べるケーキを「毎日」の一語で括ると、そうした場面の違いが見えにくくなる。[8]

たとえば、休憩のある日は午後に食べ、忙しい日は帰宅後に食べるなら、同じ頻度でも時間の配置は違う。これはどちらの生活が優れているという順位ではない。日記と質問票で結果が違った研究を踏まえ、自分の普段の食べ方を思い出す際にも、印象だけで決めず具体の場面を確かめるという使い方である。[8]

頻度が低かった女子で体格の増加が大きかった結果も、食事を減らしたい人ほど回数を減らすべきだという単純な筋書きとは合わない。追跡研究は時間の経過を捉える強みがあるが、研究者自身も頻度を変える介入試験が必要だとしている。長く追ったことと、食べ方を変える効果を確かめたことは区別したい。[16]

数字で読むケーキの頻度を考える研究

45人・12週間:男性を対象とした間食の比較試験。ケーキではなくアーモンドとシリアルバーを調べた。[14]

1,047人:日本人成人の横断研究。質問票と日記で関連の見え方が異なった。[8]

1.45:成人女性で食べる頻度の高い群に見られた過体重・肥満のオッズ比。95%信頼区間は1.17〜1.81である。[17]

2,372人・10年間:女子の追跡研究では、低い摂食頻度が体格のより大きな増加と関連した。[16]

1.20:深夜の間食と肥満の発生との関連を示すハザード比。95%信頼区間は1.02〜1.41である。[9]

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宮川涼 Founder

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