ダイエット中に生理で体重が増えた日、手足と胴の水分を同じ数字で決めない

ダイエット中、生理の前後に体重が増えると、手の張りも足首のむくみもお腹の重さも水分のせいだと思いがちだ。体重と体液区分が一致しなかった比較試験、PMSのある女性の足首の研究を読み、全身の数字と部位の感覚を分ける理由、運動を増やす前に残したい記録を考える。

朝、体重計を降りてから指輪を外す。夕方には靴も窮屈に感じる。生理の前後だと、画面の増加分がそのまま手や脚へ配られたように思える。体重計の数字だけで、その張りの場所まで分かるだろうか。体重と体内の水分の変化が一致しなかった比較試験がある。[1]

ダイエット中に生理で体重が増えても、その数字だけで手足と胴のどこに水分が増えたかは決められない。体重に明確な差がないまま体液区分に差が出た試験も、PMSのある女性の足首に限ってむくみを認めた比較研究もある。全身の値と局所の様子は、分けて読む必要がある。[1][3]

飲んだ水と残る水の関係は既存記事「ダイエット中の水で体重が増える日、飲んだ量と体内に残る量はどう違うのか」に譲る。ここで考えるのは、増えた数字を体の各部へ割り振ってよいかという問いだ。靴、指輪、ウエストの感覚を、体重計の答え合わせに使わないための読み物である。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

体重の数字には、手足と胴の住所が付いていない

体重と水分を同時に調べた研究として、適度に活動する女性30人のランダム化比較試験がある。参加者はクレアチンを摂る群と、エネルギーを含まない偽の補助食品を摂る群に分けられた。クレアチンはこの試験で補給の影響を調べた成分であり、補給による体液変化が検討された。[1]

研究者は卵胞期と黄体期で、補給前後の体重と水分を比較した。卵胞期、黄体期は月経周期の時期を区別する呼び名で、この試験では自然な月経がある参加者とホルモン避妊薬を使う参加者とで測定時期の設定も異なった。体液の測定には、生体の電気的な応答を利用する生体電気インピーダンス分光法が使われた。[1]

測定されたのは、総体水分、細胞外の水分、細胞内の水分である。この区別は水分を細胞の内外から見るもので、腕、脚、胴という部位の区切りとは違う。細胞外水分が変わったという結果を読んでも、増えた場所が指なのか、お腹なのかをそのまま答えたことにはならない。[1]

ここは日常で飛ばしやすいところだ。「体の水分が増えた」という表現は身近でも、何を測った水分かを抜くと意味が広がる。体液区分の測定結果を、気になっている部位へ置き換える前に、研究が使った物差しを確かめたい。全身の数字には、気になる場所の住所までは印刷されていない。[1]

体重計に乗った後で腕や脚を眺め、「今日は全部ここだ」と判定するのは、この物差しの違いを越えた読み方になる。体重の記録には体重を、手の張りの記録には手の張りを残す。それぞれが別の問いへの情報だと考えることから始められる。[1][3]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

水分が変わっても、体重の群間差が出ない試験

この試験では、クレアチン群と対照群の体重変化の差は0.40±0.50 kgで、統計的に有意ではなかった。周期の時期を比べた体重変化の差も0.31±0.48 kgで、有意差は認められていない。これらは比較の結果であり、生理のたびに全員がそれだけ増えるという予測値ではない。[1]

一方、黄体期の補給後には水分の結果が分かれた。総体水分の変化はクレアチン群で0.83±0.38 L、対照群で−0.62±0.38 Lだった。細胞外水分はそれぞれ0.46±0.15 Lと−0.19±0.15 L、細胞内水分は0.74±0.23 Lと−0.02±0.23 Lで、いずれも群の間に有意な差が認められた。[1]

つまり、この条件では水分の区分に変化が見られたのに、体重では明確な差が観察されなかった。体重が動かなければ水分にも変化はない、という読み方はこの試験に合わない。この数値を読む際の条件は、黄体期にクレアチン補給を行った点にある。[1]

比較の対象にも注意が要る。群の平均的な変化に差があるかという検討と、自分の今朝の値が昨日より増えた理由の判定は別の作業だ。研究の数字を自分の増加分から差し引いて「残りが脂肪」と計算する使い方もできない。この試験は、個人の体重変化を成分別に精算する計算表ではない。[1]

各水分区分の変化量を足して、家庭の体重計の値と一致するか調べる必要もない。ここで役立つのは、測定項目によって結論が異なり得るという事実である。体重の画面だけでは見えていない測定対象がある、と理解するところまででよい。[1]

また、自然な月経がある人とホルモン避妊薬を使う人では、この試験の測定項目に有意差がなかった。ただし小規模な試験で差を検出しなかったことは、どの人でも同じ反応になる保証にはならない。薬の使用条件を消して「女性一般の標準値」に変えると、研究の対象から離れてしまう。[1]

足首のむくみが見られたのは、誰のどの時期か

局所の変化を考える手がかりに、PMSのある女性9人と、年齢を合わせた健康な女性9人を比較した研究がある。PMSは月経前症候群のことで、この研究は気分だけでなく身体症状も含む人たちの体液調節に注目した。対象はPMSのある女性と健康な対照群であり、18〜39歳の女性全体にそのまま当てはめず、症状の有無を分けて読む必要がある。[3]

月経周期の早い卵胞期と黄体期の中ほどでは、両群の血漿量の移動や体液調節に関係する測定値は似ており、むくみもなかった。ところが黄体期の後半では、足首のむくみがPMS群だけに認められた。同じ参加者でも、時期を分けたことで違いが見えたのである。[3]

血漿は血液の液体成分を指す。この研究は、立ったときの血漿量の移動を、血液の濃さに関する値の変化から推定した。黄体期後半にはPMS群でその移動の指標が低く、立位のレニン活性やアルドステロンという体液調節に関わるホルモンの値も対照群より高かった。研究者は、この時期のPMS群で体液調節と分布が異なると結論している。[3]

足首の所見は重要だが、そのまま手や胴の変化量には広げられない。足首がむくんだという観察は、全身のどの部位にも等しく水分が増えたという意味ではない。逆に、手が張った自覚だけから、この研究と同じホルモンの変化が自分にも起きていると診断することもできない。[3]

さらに、この比較は治療や運動の効果を試したものではない。体液調節の違いと足首のむくみが同じ時期に観察されたことと、特定の動作でそれが解消することは別である。立川駅へ歩いた後に脚が軽く感じても、その体験だけで体液分布がどう変わったかまで確認したことにはならない。[3]

「生理で増えた」と言うと、出血している日も、その前の張りを感じる日も同じ箱に入りやすい。だがこの研究で足首のむくみが出たのは黄体期の後半だった。自分の記録でも、出血の有無と症状が現れた日を別々に残すと、研究と日常の時間軸を混ぜずに済む。[3]

この研究では、立った状態での変化も調べている。単に朝と夜の体重を比べたのではなく、姿勢に伴う血漿の移動を観察した点が特徴だ。夕方の靴の窮屈さを思い浮かべると身近に感じられるが、靴の感触をそのまま研究の血漿量の指標へ置き換えることはできない。日常の手がかりと検査の結果の間には距離がある。[3]

また、PMS群のホルモン値の差は、測定時の姿勢によって異なった。黄体期後半でも、横になった状態のレニン活性とアルドステロンでは有意な差はなかった。立位で差が出た結果だけを残して「PMSならいつ測ってもホルモンが高い」と言うと、研究が示した条件を失ってしまう。[3]

水分について知りたいときこそ、測る場所に加えて、いつ、どの条件で測ったかが要る。記録の目的は、診断ではなく困りごとを伝えることにある。受診時に足首の張りを相談するなら、「生理で体重が増えた」だけよりも、いつ張りに気づいたかを言葉にするほうが、自分が困っている場面を伝えやすいという整理だ。[3]

数字で読む体重と体液分布

30人:クレアチンと対照を比較し、周期の時期を変えて測定した女性の人数である。[1]

0.40±0.50 kg:補給群間の体重変化の差。有意差はなく、月経時の標準的な増加量ではない。[1]

0.83±0.38 L:黄体期の補給後にクレアチン群で見られた総体水分の変化である。[1]

9人対9人:PMSの有無を比べ、黄体期後半の足首のむくみを調べた小規模研究である。[3]

9人:ホルモン避妊薬を使うアイスホッケー選手を調べ、周期内に明確な体液貯留の変化を認めなかった予備研究の人数である。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約