ブルガリアンスクワットの回数記録、終盤に浅くなった反復を前回とどう比べる?

ブルガリアンスクワットの回数が増えても、しゃがむ深さが変われば前回との比較は難しい。女性の筋活動、脚の力の測定、動作への慣れを調べた研究から、回数と一緒に残したい条件を考える。研究で使われた回数や膝の角度を、そのまま自分の合格点にしないための読み方も示す。

後ろ足を台から下ろし、記録帳に回数を書く。前回より多くできた。ただ、最後の反復では腰を少ししか下ろせていなかった。その浅い動きも足した数字を、前回の記録とそのまま比べてよいのだろうか。

ブルガリアンスクワットで「何回できればよいか」を考えるなら、回数と一緒にしゃがむ深さを残したい。後ろ足を支えに載せる種目を調べた女性の実験では、動作の上部と下部で筋活動の現れ方が異なった。回数だけでは、動作中に通った範囲を区別できない。[1]

ここでは合格回数を決めるより、前回と比べられる記録の作り方を考える。既存記事「ブルガリアンスクワットは後ろ足を高くする?台の高さより先に確かめたい前脚の負荷」には台と荷重の問いを譲る。今回の中心は、同じ種目名で数えている動作の中身である。

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回数を増やす前に、何を数えたかを決める

研究で測る「できた」は、たいてい条件と組になっている。若い成人の男性と女性を対象にした片脚スクワットの実験では、後ろ足を支持バーに載せ、膝の角度が90度になる深さで最大重量を測った。対象は男性17人、女性25人であり、測定する深さをそろえていた。[10]

この研究の90度は、比較する動作を定めるための条件である。誰でもそこまで曲げるべきだとか、それより浅い反復は無意味だという指示には置き換えられない。調べたのは、その条件で持ち上げられる最大重量の左右差であり、初心者の目標回数を選ぶ試験ではない。[10]

自分の記録にも、この発想は持ち込める。たとえば「決めた深さまで下り、立ち上がった反復」と「終盤に浅くなった反復」を言葉で分けて残す方法だ。これは研究で効果が検証された記録術ではなく、条件を伴う測定を日常に移すための提案である。数字の横に短い説明を置けば、次回、自分が何を増やしたのかを振り返りやすい。

深さは見栄を張るための項目ではない。前回は深く下り、今回は浅く動いたのに、回数だけを並べて勝敗を決めないための項目だ。記録帳は上下運動に点数を付けてくれるが、その動作を見てはいない。数える側が、何を数えたかまで引き受ける必要がある。

重りを持った日と持たない日も区別したい。筋力トレーニング経験のある男性21人を対象にした負荷と速度の実験では、扱う重さを最大重量に対する割合で表し、押し上げる速度との関係を分析している。18〜39歳の女性に同じ関係が成り立つかは、この男性集団の結果だけでは判断できない。回数という欄だけでは、このような負荷の違いを表せない。[4]

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下まで動く反復と、上だけの反復は同じ情報ではない

深さを残す理由を、筋肉の活動から見てみよう。中程度の筋力トレーニング経験がある若い成人女性20人が、ヒップスラストと後ろ足を高くしたスプリットスクワットを行った比較実験がある。最大重量の80%を用い、3回の反復中の筋電図を測定した。筋電図は筋肉の電気的な活動を捉える測定である。[1]

研究者は股関節が動く範囲を上部、中部、下部に分けた。測った大殿筋、外側広筋、内側と外側のハムストリングスはいずれも、ヒップスラストでは上部、後ろ足を高くしたスプリットスクワットでは下部の活動が高かった。後者の種目名だけでなく、反復のどの位置かが結果を読む鍵になっている。[1]

反復全体で比べると、太ももの前外側にある外側広筋の活動は、後ろ足を高くしたスプリットスクワットが59.4%、ヒップスラストが43.6%だった。ここでの割合は筋活動の指標であり、筋肉がその割合で増えたことを意味しない。違う位置を通る反復を同じ回数として比べる時は、こうした活動の違いも背景にある。[1]

したがって、終盤に深さが変わったなら、途中から動作条件が変わったと記録するのが筋の通った扱いだろう。ただし、この実験から「浅くなった後の反復はすべて無効」とは決められない。比較したのは動作中の筋活動であり、どの数え方が長期的な成果を最もよく予測するかではない。[1]

お尻の筋活動に関する系統的レビューも、結果の種類を区別して読む必要がある。16本の論文をまとめたレビューでは、スプリットスクワットを含む複数の種目が、最大の力で姿勢を保つ時の活動に対して60%を超える高い大殿筋活動に分類された。これは種目選びに役立つ情報だが、その分類は成長量の順位ではない。[19]

深い反復を行った日は回数が少なく見えるかもしれない。それだけで前回より後退したとは書けない。反対に、浅い反復を加えて総回数が増えた日も、同じ動作の能力が増えたと即断しない。筋活動の実験を生活に生かすなら、深さを成果の保証に使うより、比較する条件として丁寧に扱うことである。[1]

足の置き方が変われば、深さの意味も変わる

「深くしゃがんだ」を、床からの見た目だけで済ませない理由もある。スプリットスクワットでは、足の配置やすねの角度と、関節の動く範囲が結び付いている。11人が体重の25%に相当するバーベルの追加負荷で行った実験では、動作の撮影と両足の床反力測定を組み合わせ、関節角度と負荷を分析した。[6]

すねの角度が増える条件では、前脚の膝の動く範囲が小さくなり、後ろ脚の膝と股関節の動く範囲は大きくなった。前脚の膝や股関節に作用する外的な曲げのモーメントも変化した。モーメントとは関節を回そうとする力の作用である。同じスプリットスクワットでも、動きと負担の配分は固定されていなかった。[6]

これは、前脚の膝を必ずどの位置に置くべきかを一律に決める結果ではない。条件を変えると何が変わるかを測った実験である。自分の記録では、前足の位置を変えた日を前回と区別する、という使い方が考えられる。しゃがみやすい配置を探した日と、同じ配置で反復を重ねた日とでは、確かめていることが違う。[6]

ブルガリアンスクワットを調べた別の実験では、筋力トレーニング経験のある男性21人が、スミスマシンを使って脚ごとに段階的に負荷を増やした。解析したのは324回の挙上で、平均の動作範囲は44.7±3.7cmだった。研究では重さだけでなく、実際に動いた範囲も数値として扱われている。18〜39歳の女性の動作範囲を、この男性経験者の平均で決めることはできない。[4]

この長さを、自分の腰を下ろすべき距離として写す必要はない。対象も器具も決まった実験の平均である。持ち帰りたいのは、重さの数字を読む時にも動作の範囲が伴っているという点だ。自宅の自重運動、手に重りを持つ運動、軌道が決まった器具の運動は、記録の見出しを分けるほうが誤解を減らせる。[4]

足の配置は、気付かないうちに変わりやすい。仕事の鞄を脇へ避けてから始めた日と、広い場所で行った日で、同じつもりの姿勢が違うこともある。記録に残すなら、詳しい角度の採点より「前足の位置を変えた」「いつもの配置」といった言葉からでよい。研究の測定値と家庭のメモは役割が違う。

測定結果には、対象者の幅も伴う。女性の筋活動実験は、すでに中程度のトレーニング経験がある人を調べたものだ。一方、動作への慣れを確かめた最大重量研究の対象は、筋力トレーニングを行っていない活動的な男性だった。18〜39歳の女性初心者に男性の慣熟の結果をそのまま適用する根拠にはならず、別々の対象の結果を継ぎ合わせても標準回数は作れない。[1][20]

数字を読む時には、測定したものの名前まで声に出すつもりで確かめたい。筋活動の割合、持ち上げられた最大重量、動作範囲の長さは、それぞれ違う量である。たとえば女性の実験の59.4%は外側広筋の活動の値であり、負荷と速度の実験の44.7cmは動作範囲の平均である。同じ表に並べても、どちらも回数の合格点にはならない。[1][4]

反復数は分かりやすいからこそ、別の情報の代役になりやすい。深さ、重さ、動作の位置をそれぞれ扱った研究に立ち返ると、回数欄にすべてを背負わせなくてよいと分かる。数えることをやめるのではなく、その数字を読む時に必要な条件を添えるのである。[1][4][6]

数字で読む深さと測定条件

女性20人:動作の位置ごとの筋活動を比べた実験の対象であり、初心者全員の成績表ではない。[1]

最大重量の80%で3回:筋電図を調べるための実験条件であり、日常の推奨回数ではない。[1]

膝の角度90度:若い成人男女の片脚最大重量測定で用いた深さの条件である。[10]

動作範囲44.7±3.7cm:器具を使った男性経験者の実験の平均とばらつきである。[4]

再測定間の差2.14kg:不慣れな男性の最大重量測定で、初回と次の測定に見られた差である。[20]

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宮川涼 Founder

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