生理前の運動で疲れやすい日は休憩を延ばすか、動く時間と再開の感覚を分ける

生理前の運動が疲れる日は、いつもと同じ時間をやり切るべきか。休憩を挟む運動、疲労後の歩行、気分の変化を調べた研究から、動く時間と休む時間を分けて考える。周期で差があった指標と差がなかった結果を並べ、休憩の長さを一律に決めず、その日の再開を判断するための記録を提案する。

マットの上でひとつの動作を終え、次へ移る前にもう少し待ちたい。予定表では普段と同じメニューだ。それでも生理前だから休憩を延ばすべきなのか、休むと運動にならないのかと迷う。

生理前という理由だけで全員の休憩時間を決めるのは早い。休憩を挟む高強度運動では周期による主観的なきつさの差が見られなかった研究がある一方、強い疲労後の歩行の安定性には違いが報告されている。疲れやすい日に考えたいのは、周期の名前から秒数を割り出すことより、休む前と再開するときの状態を分けることだ。[1][2]

既存記事「生理中の運動がきつい日は速さを選ぶ?固定された強度との違いを研究で読む」では運動中の速さを扱っている。ここでは、生理前に運動と休憩をどう組み合わせて記録するかに問いを絞る。速さを落とすことと、次の動作まで待つことを、同じ変更として扱わない。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

同じ滞在時間でも、動いている時間は違う

運動の予定をカレンダーに書くと、開始と終了だけが残りやすい。しかし研究で使われる休憩を挟む運動には、動く区間と回復の区間がある。健康な女性を対象とした実験では、速い走行と回復を交互に繰り返す方法が採用されている。休憩まで含めて運動の条件なのだ。[2]

日常の記録にも、その区別を借りられる。たとえば「予定どおり運動した」とだけ書く代わりに、途中で休んだか、前半と後半で動き続けやすさが変わったかを書き添える。これは診断のための点数表ではない。次に予定を組む自分が、何を実行したのか思い出すためのメモである。

休憩を延ばした日の総運動量を、休まず動いた日と同じだと見なさないことも大切だ。滞在時間を変えずに休憩を増やすなら、実際に動く時間は短くなる。動く時間をそろえて休憩を増やすなら、終了時刻が後ろへずれる。どちらを選ぶかで、仕事帰りに実行できる予定も違ってくる。時計は退出時刻を教えてくれるが、中で何をしたかまでは覚えてくれない。

研究を読む際も、運動を終えられたか、どれほどきつく感じたか、休んだあとにどう戻ったかを区別する必要がある。短い間欠運動の成績に周期差が見られなかった比較試験と、疲労後の歩行を測った実験は、同じ問いへの競争ではない。調べている場面も、結果の物差しも異なる。[1][10]

そのため、この記事でいう休憩の調整は、月経周期に合わせた完成済みの処方ではない。運動の予定を「動作の内容」と「動作の間隔」に分け直す提案である。疲れる日は内容をすべて変更しなければならない、と考える前に、どの区間で続けにくくなったのかを言葉にしてみる。休憩を入れた事実も、予定を考え直すための情報になる。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

休憩を挟む試験でも、きつさの周期差は一様ではない

健康な女性14人の実験では、卵胞期と黄体期それぞれで運動負荷を調べ、高強度の間欠運動を行った。卵胞期は月経開始から排卵までの側、黄体期は排卵後から次の月経までの側を指す。この研究は、それぞれの時期に同じ種類の運動を行って反応を比べている。[2]

実施したのは、段階的に負荷を上げる試験で得た最高速度の90%で1分走り、1分の回復を挟むことを10回繰り返す内容だった。走行中には、本人が感じるきつさ、快・不快、覚醒感、楽しさを評価した。これらの主観的尺度と、認知課題の結果には、周期の時期による差が認められなかった。[2]

ここでの「差がなかった」は、調べた参加者と運動条件における比較結果である。生理前に疲れるという個人の経験を、思い込みと判定する結果ではない。一方で、「黄体期なら必ず同じ運動がきつくなる」と言い切る説明にも、この実験は合わない。本人の感覚を聞く前に、周期だけで答えを決めるのはどちらの方向にも急ぎ過ぎだ。[2]

また、この試験の回復時間は運動の条件として固定されている。回復をもっと長くした場合の優劣を比べた結果としては読めない。1分の回復を使った研究があることと、自分も1分休めば十分であることは別だ。研究の手順に登場する数字は、そのまま日常の推奨時間にはならない。[2]

別の比較試験では、通常の月経がある女性10人と、低用量の経口避妊薬を使う女性5人がトレッドミルで間欠運動を行った。通常の月経がある群では卵胞期中期と黄体期後期を比較し、運動成績の違いは見られなかった。薬を使う群でも、使用日数による成績差は認められなかった。[10]

ただし、通常の月経がある群では、黄体期後期の耳で測った温度が卵胞期中期より高く、安静時では36.1℃に対して35.8℃だった。運動成績と身体の反応では、周期による差の現れ方が違った例である。耳の温度の比較を、全身の疲れを示す点数や、自宅での中止基準に置き換えることはできない。[10]

この比較試験では、経口避妊薬の使用群と非使用群で、回復中の血中アンモニアにも違いが見られた。成績、温度、代謝の指標は、それぞれ分けて読む必要がある。薬を使っている人が、自分を通常の月経がある群の結果へそのまま当てはめないためにも、対象の条件まで読む意味がある。[10]

疲れたあとの安定性は、運動成績とは別に見る

強い運動が終わったあと、立つ、歩く、次の動作に移る。その区間を調べた実験もある。経口避妊薬やほかのホルモン薬を使っておらず、周期が規則的な18〜28歳の健康な女性26人を対象に、卵胞期、排卵期、黄体期で歩行を測定した研究だ。[1]

参加者はトレッドミルで好みの速さで歩き、続いて負荷を段階的に上げる試験を受けた。その後は、好みの速さで4分歩く区間と休む区間を交互に配置した。研究者が見たのは、単に何メートル歩けたかではなく、歩行中の体幹の動きがどれほどばらつくかと、動きの安定性だった。[1]

強い運動後には体幹の動きのばらつきが増え、局所動的安定性が低下した。局所動的安定性とは、ここでは歩行中の体幹の動きの安定を表す指標である。卵胞期には最初の休憩後にこの指標がほぼ回復した一方、黄体期の安定性は卵胞期より有意に低かったと報告されている。[1]

これは、生理前に運動すると誰もが転倒するという結果ではない。対象は若く健康な女性で、強い疲労を起こした後のトレッドミル歩行である。通勤の歩行や軽いヨガに、そのまま同じ変化が起こると広げるのは適切ではない。休憩を延ばせば危険がなくなるという保証としても使えない。[1]

それでも、運動を完遂したかだけで区切らず、次へ移るときの状態を観察するという視点は持てる。予定の動作が終わった瞬間と、再び立って移動する瞬間を、記録の上でも分けてみる。研究が測ったのは体幹の動きであり、家での感想と同じ検査ではない。その違いを保ったまま、「再開時」を振り返る欄を設けるのである。[1]

主観的なきつさに周期差がなかった実験と、疲労後の安定性に差があった実験は両立する。前者は運動中の感覚を、後者は強い疲労後の歩行を扱っている。「周期の影響はあるか」と大きく聞くより、「いつ、何を測った差か」と聞くほうが結果を使いやすい。[1][2]

歩行の実験では、同じ人が疲労前と疲労後に歩いた経過を見ることにも意味がある。運動後の指標が低かったという結果と、休憩を挟んで元の状態へ近づいたという経過は、異なる情報だ。開始前の状態を持たずに終了後だけを見れば、どれほど変化したのかは分からない。[1]

日常でこの測定を再現する必要はないが、記録の始点を作ることはできる。運動を始める前に、すでに疲れていたか、予定を変えたいと思っていたかを残しておく。終了後の感想だけを集めると、始める前から感じていたことと、運動の途中で変わったことが混ざる。「入室時から脚が重かった」と「後半で動作の間を空けた」は別の欄に書ける。

もうひとつ確認したいのは、研究の黄体期と、読者が感じる生理前の不調を同じ条件として扱わないことだ。健康な女性を対象とした実験と、月経前症候群のある学生を対象とした試験では、対象の選び方が違う。周期の時期が共通していても、症状のある人への効果は、その症状を持つ参加者の研究で確かめる必要がある。[2][18]

数字で読む生理前の運動と休憩

14人:健康な女性の間欠運動実験。主観的な尺度に周期差は見られなかった。[2]

1分走行と1分回復を10回:その実験で採用した構成であり、推奨休憩時間ではない。[2]

26人:強い疲労後の歩行の安定性を、周期の時期ごとに測った女性の人数である。[1]

通常の月経がある10人と経口避妊薬使用5人:間欠運動の比較試験の対象である。[10]

8週間:月経前症候群のある女子大学生で、不安などへの運動の影響を調べた期間である。[18]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約