HIITの朝と夜は同じ心拍で比べられるか、開始前の基準と測る時点を確かめる

運動後の値には、開始前からある時間帯差も重なる。閉経後女性の採血試験、男性の夜間運動試験、朝型・夜型のきつさの評価を読み、最大心拍と心拍予備能の基準や測定時点を整理する。血中指標の概日変動と心拍の記録を区別し、朝夜の数値を読み違えないために残す情報を具体的に示す。

自転車のペダルを止めてから見る心拍と、全力でこいでいる途中の心拍。その数字を朝と夜の記録欄に並べていないだろうか。比べたいのは時間帯の差なのに、測った場面の差まで混じってしまう。まず記録欄に、いつ測ったかを書き足したい。

HIITの朝と夜を、同じ心拍だけで同じ負荷だったと判定するのは慎重にしたい。研究には最大心拍を基準にするものと、心拍予備能を基準にするものがあり、運動前からの状態やきつさも評価されている。表示の一致だけでは、研究でそろえた条件の一致にはならない。[8][16][19]

「HIITは朝と夜どっちが動ける?朝型と夜型で違う出力と実施時刻を研究で読む」には時間帯選びの問いを譲る。「ホットヨガの朝と夜は口の乾き方も同じか、開始前からの唾液の変化で比べる」は唾液と乾きの比較を扱う記事である。こちらで確かめるのは、HIITの心拍と負荷の記録をどこまで並べてよいかだ。心拍、きつさ、運動後の検査値を、それぞれ測った場面に戻して読む。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

開始前の値と運動への反応は別の問いである

運動後に高い数字が出たとき、「その運動で大きく上がった」と考えたくなる。しかし、運動前から高かった可能性もある。朝夜の研究では、終点の大小だけでなく、出発点と運動後の推移を確認する必要がある。これをよく示すのが、過体重の閉経後女性を対象にした無作為化比較試験だ。18〜39歳の女性に同じ反応が起こるかは、この対象から直接判断できない。[1]

参加者は52人で、HIIT群28人と対照群24人に割り付けられた。HIIT群は自転車で8秒のスプリントと12秒の休息を繰り返す20分の運動を、朝08:00と夕方18:00に順序を無作為化して行った。セッションの間には少なくとも36時間の回復を置いている。同じ人が違う時刻の運動を経験することで、別人同士の比較だけに頼らない設計である。[1]

採血は運動5分前、運動5分後、120分後に行われた。調べたイリシンという血中の指標は朝も夕方もHIIT後に増え、夕方には運動前の濃度が高かった。一方で、運動時刻と群の組み合わせによる有意な相互作用は認められず、濃度の推移を時間に沿ってまとめた曲線下面積にも、イリシンとインスリンで群間差は認められなかった。[1]

つまり、「夕方の値が高い」と「夕方のHIITによる上乗せが大きい」は同じ文章ではない。この試験は夕方の開始前の値の高さを示すが、それだけで夕方の運動が優れているという結論には進めない。朝夜の比較では、もともとの時間帯差と運動に伴う変化を分ける、という読み方が必要になる。[1]

これは血液の研究から学べる比較の作法であり、イリシンの結果をそのまま心拍に置き換える話ではない。自分の記録でも「運動中にどうだったか」を書く欄と「始める前にどうだったか」を書く欄を分けておくと、あとから何を比べたかったかが明確になる。検査値の高低を心拍の良し悪しに翻訳しないことも、同じくらい大切だ。[1][19]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

心拍の割合は何を基準にした数字なのか

心拍を使った研究を読むとき、割合の数字だけを抜き出すと意味が変わる。レクリエーションとして走る男性28人の比較研究では、HIITは最大心拍の90〜95%で4分走り、3分の活動的な回復を挟む形式だった。対照となる長時間走は最大心拍の70〜75%で60〜80分だった。両群は3週間に9回の運動を行っている。男性ランナーの強度設定と成績を、18〜39歳の女性の目標値としてそのまま適用する根拠にはならない。[16]

一方、肥満の成人男性9人が参加した無作為化クロスオーバー試験では、夜19:00〜21:00の自転車運動を、心拍予備能の約90%で約30分のHIITと、約60%で約50分の中強度インターバル運動で比べている。ここでは最大心拍に対する割合ではなく、安静時と最大時の間の幅を基準にする心拍予備能が強度設定に使われている。肥満の男性を対象とするため、18〜39歳の女性に同じ血糖や睡眠の反応が出るかは別に検証する必要がある。[8]

どちらにも大きな割合が登場するが、同じ分母ではない。最大心拍を基準とした研究の設定と、心拍予備能を基準とした研究の設定を、「同じくらいの数字だから同じ運動」と並べることはできない。さらに、走る運動と自転車、負荷区間と回復区間、運動全体の長さも異なる。割合を比較する前に、その数字の所属先を読む必要がある。[8][16]

夜の自転車試験は、朝と夜の直接対決でもない。夜という時間帯を共通にして、異なる運動条件を比べた試験である。夜のHIITの結果を紹介する見出しだけを見て、朝より有利だと受け取ると、研究が比較している軸から外れてしまう。時刻を比べる試験なのか、同じ時刻で強度を比べる試験なのかを、先に確かめたい。[8]

夜の自転車試験では、各運動の前後24時間にわたって体の中心の温度、間質液の糖濃度、手首の活動量を記録した。食事条件は標準化し、別の運動条件との間には7〜14日を空けた。測る日の食事と観察時間まで設計に含めている。約30分と約50分という運動時間の違いも残るため、研究者は運動量をそろえた、より大きな試験を求めている。[8]

中央線に乗る前の短い運動と、帰宅後に余裕を持って行った運動を並べるなら、まず種目と負荷区間、休息の取り方を記しておく。そのうえで心拍の欄には、運動中のどの場面の数字かを添える。研究の割合を自分の時計の目標へ直結させるより、比較条件を書き落とさないための見本として読むほうがよい。[8][16]

同じ記録欄でも、きつさは測る時点で変わる

心拍だけでは残らない情報として、研究では主観的運動強度も使われる。これは本人が感じるきつさを尺度で表す評価だ。朝型12人、夜型11人の若者を対象とした無作為化クロスオーバー試験では、朝08:00と夜20:00の高強度インターバル運動について、気分ときつさが調べられた。参加者の年齢は両群とも平均21歳だが、この結果だけで18〜39歳の女性全体の反応を代表させることはできない。[19]

重要なのは、きつさを測った時点である。この試験では運動前と運動終了30分後に評価している。朝型では運動前のきつさが夜の条件で高く、夜型では朝の条件で高かった。また、朝の条件では夜型のほうが朝型よりも運動前と終了30分後のきつさが高かった。運動する前から、条件による差が存在していたのだ。[19]

この結果は、「夜型は朝の運動中ずっと同じ割合だけ心拍が高い」と示したものではない。評価されたのは特定の時点のきつさや気分である。感じ方に違いがあったことは受け止めつつ、心拍の差の大きさへ換算したり、全員の運動能力の順位に変えたりしない読み方が必要だ。[19]

気分は運動前、終了12時間後、24時間後にも評価された。朝の条件では運動前と24時間後の疲労感や活力などに朝型と夜型の差があり、夜の条件では終了12時間後に差が認められた。ひと口に「運動後の調子」といっても、直後の感想と翌日の評価は同じ窓ではない。[19]

たとえば朝は始める前、夜は終わったあとに「きつい」とメモしていたら、それは時間帯だけでなく評価時点も違う記録になる。感想を捨てる必要はない。運動前の気分、運動中の感覚、終了後の感想を混ぜずに名札を付ければよい。数字に合わせて感想を修正するより、何をいつ感じたかを残すほうが、この研究の評価方法に近い。[19]

朝型・夜型の分類には、朝晩の好みを尋ねる質問票が使われた。研究者はその分類を先に行い、両群が朝と夜の運動を経験する設計にした。「今朝きつかったから夜型だ」と、運動後の感想から分類を逆算した研究ではない。分類の手順と、運動前後に評価したきつさを分けて読むと、この試験の問いがはっきりする。[19]

朝夜を比較するメモを作るなら、欄の名前から決めるとよい。「心拍」だけより「負荷区間の心拍」「回復区間の心拍」のほうが、どの場面を見た数字かを後で区別できる。走る区間と活動的な回復を区切った研究の設計を、家庭での記録の整理に借りる考え方である。記録する欄を増やすことと、運動を強くすることは別だ。[16]

また、終わった後のきつさを朝夜で比べたいのに、朝だけ着替えた後、夜だけ終了直後になっていないかを見直したい。終了30分後に評価した研究が示すのは、評価する時点にも約束があるということだ。研究と同じ時点を全員に指定する必要はないが、自分の記録で何をそろえるかは先に決めておける。[19]

数字で読む朝夜の比較条件

52人:閉経後女性の試験の参加者数。HIIT群は28人である。[1]

08:00と18:00:同試験で比べた運動開始時刻。採血の時点も決められていた。[1]

90〜95%:男性ランナーのHIITで用いた最大心拍に対する強度の割合である。[16]

約90%:夜の自転車HIITで用いた心拍予備能に対する割合。上の数字とは基準が異なる。[8]

30分後:朝型・夜型の試験で、運動後のきつさを評価した時点である。[19]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約