感染の後にだるさと息切れが続く体で、運動はどこまで確かめられているのか。監督つきの運動と自己管理の冊子を比べた39人、4群に分けた80人、呼吸の筋肉の訓練を偽の手順と比べた88人、37研究を束ねたまとめを並べて読む。労作の後に症状が悪くなる人への注意と、体重や体組成を測った試験の不在も確かめる。
世界保健機関がまとめたリハビリの自己管理の冊子に従う。それが、この試験の片方の群に割り当てられた過ごし方だった。もう片方の群は、週に 2 回、監督つきの運動に通うことになった。[8]
この無作為化比較試験に参加したのは、感染の後の症状が 12 週を超えて続いている 39 人である。参加者は総合的な医学的検査を受けている。運動の群に割り当てられたのは、一人ひとりに合わせて調整した、筋力トレーニングと中強度の有酸素運動を組み合わせた週 2 回のセッションと、軽い強度の運動を続ける 3 日目だった。8 週間の後、最高酸素摂取量は 5.7% 上がり、椅子からの立ち座りの指標は 22.7% 下がった。どちらも運動の群に有利な向きの変化である。生活の質、だるさ、抑うつ、機能の状態も対照の群より良く、トレーニング中に有害な出来事は観察されていない。心血管と筋力の指標では、ベンチプレスの荷重と速度の関係が 6.3%、ハーフスクワットのそれが 16.9% 改善した。[8]
「動けば良くなる」と読みたくなる結果である。ただし同じ領域の別の論文には、労作(体を動かすこと)の後に症状が悪くなる人への注意が書かれている。歓迎すべき数字と、慎重さを求める記述が、同じ領域に並んでいる。[1][2]

監督つきの運動と、冊子に従った群
最初の試験と同じ著者らは、もう少し大きな試験も行っている。入院していない成人 80 人を 4 つの群に無作為に分け、8 週間を比べたものだ。週 3 回、監督のもとで筋力と持久力の運動を低〜中強度で行う並行トレーニングの群が 20 人、吸気筋トレーニングの群が 17 人、両方を行う群が 23 人、世界保健機関の推奨に従う対照の群が 20 人である。開始時に群の間の有意な差は検出されていない。[17]
最高酸素摂取量について、群の間に有意な差は検出されなかった。一方、個人内の変化を見ると、並行トレーニングの群で 7.5%(効果量 0.28)、両方を行う群で 7.8%(効果量 0.36)の有意な改善があった。下肢の筋力では差が明確に出ており、並行トレーニングと両方を行う群は 14.5% から 32.6% の改善(効果量 0.27〜1.13)、吸気筋トレーニングのみと対照の群は −0.3% から 11.3% の変化(効果量 0.10〜0.19)だった。[17]
息切れとだるさ、健康状態は、並行トレーニングを含む 2 つの群で有意に改善した。だるさと抑うつの尺度では、群の間にも有意な差が記述されている。著者らの結論は、個別化され監督された並行トレーニングは、吸気筋トレーニングを加えるかどうかに関わらず、自己管理の推奨や吸気筋トレーニング単独より安全で効果的だった、というものである。[17]
参加者が 80 人、期間が 8 週間という規模である。運動の内容は監督のもとで個別に調整されており、自分で思いついた強度で同じ結果が出るとは書かれていない。著者らは、軽症の感染の後の人に対して、外来の環境で監督つきの運動プログラムを行う利点と実用性を示したと述べている。[17]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
外来の肺リハビリに通った56人の記録
無作為化していない研究も、現場の様子を伝える。3 か所の外来の肺リハビリのプログラムに続けて入った後遺症の患者を対象に、初回の受診時と修了時のデータを集めた観察研究がある。プログラムは 8 週から 12 週、週に 3 回のセッションで構成された。[6]
修了したのは 56 人(62.8±14.7 歳、57% が男性)である。開始時の 6 分間歩行距離は平均 313.3±193.8 m で、プログラムの後に平均 84.3 m 伸びた(P<.0001)。息切れの質問票は 16.9 点、うつ症状の質問票は 2.6 点、肺の情報の必要度の質問票は 4.2 点下がっている(いずれも P<.05)。修正ボルグスケールで測った息切れだけは改善していない。著者らは、肺リハビリが運動能力、息切れの感じ方、うつ症状、肺の病気を管理するために要る知識を改善したとまとめ、後遺症のある患者にも検討すべきだとしている。ただし比べる対照群が置かれていないため、この伸びのうちどれだけが時間の経過による回復なのかは、この設計では分けられない。[6]
だるさは、どれだけの人に、どれだけ残るのか
運動の話の前に、症状がどの程度残るのかを見ておきたい。診断から 12 週以降の疲労と認知機能の障害について、81 研究を束ねたまとめがある。文献の検索では 10,979 本が挙がり、そこから選ばれた研究である。[3]
疲労を報告した人の割合は 0.32(95% 信頼区間 0.27〜0.37、対象 25,268 人)と推定された。認知機能の障害を示した人の割合は 0.22(0.17〜0.28、対象 13,232 人)である。どちらも研究間のばらつきが極端に大きく、I2 はそれぞれ 99.1% と 98.0% だった。この値は「3 人に 1 人がそうなる」という予測ではなく、研究によって大きく違う推定を束ねた平均である。記述による統合では、炎症を促す指標の上昇と、一部の人に相当な機能の障害が見られたことも報告されている。[3]
比べる相手を置いた研究もある。デンマークに住む 15 歳以上の人を対象に、2021 年 4 月から 2023 年 2 月までの検査を起点として追った調査である。回答した 50,115 人(年齢の中央値 57 歳、女性 29,774 人)に、検査の後 2 回以上の質問票に答えてもらった調査では、検査が陽性だった 25,249 人と陰性だった 24,866 人を比べている。ほとんどの人は検査の前に 2 回以上の接種を受けていた(陰性の群で 21,164 人、陽性の群で 22,120 人)。[18]
検査から 2〜18 か月の期間で、感染は自己申告のだるさの点数を 3% 高めることと関連していた(点数比 1.03、95% 信頼区間 1.03〜1.04)。労作後の体調不良のオッズ比は 2.04(1.81〜2.30)である。一方、感染で入院した人のだるさの点数は 23% 高かった(点数比 1.23、1.20〜1.26)。軽い感染の後の変化は小さく、入院を伴う感染の後の変化は大きい、という差が同じ調査の中に出ている。あらかじめ精神疾患があったかどうかは、この関連を有意には変えなかった。この調査が主に捉えたのは、接種を受けた人が多い集団における初回の感染の後の症状である。[18]
数字で読むコロナ後遺症と運動
0.32:診断から 12 週以降に疲労を報告した人の割合として、68 研究・25,268 人を束ねて推定された値である。95% 信頼区間は 0.27〜0.37。[3]
0.22:同じまとめで、認知機能の障害を示した人の割合である。43 研究・13,232 人から推定され、95% 信頼区間は 0.17〜0.28。[3]
60.56 m:肺リハビリを受けた群と対照群の 6 分間歩行距離の差である。7 試験でリハビリに割り当てられた 188 人の結果を束ねた値で、95% 信頼区間は 40.75〜80.36 m。[10]
2.04:検査が陽性だった人の、陰性だった人に対する労作後の体調不良のオッズ比である。検査から 2〜18 か月の時点で、95% 信頼区間は 1.81〜2.30。[18]
3% と 23%:同じ調査で、自己申告のだるさの点数が検査が陰性だった人より高かった幅である。順に、感染した人全体、感染で入院した人。[18]
5.7% と 22.7%:監督つきの運動を 8 週間行った群での、最高酸素摂取量と椅子からの立ち座りの指標の変化の大きさである。順に増加、減少で、どちらも運動の群に有利な向きとして報告された。[8]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
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