夜の運動は街灯の色で暑さが違って感じる?公園の光と体温を読み分ける

夜の公園で、白い街灯の下は涼しく、オレンジ色の光の下は暑く感じる。その印象は体温の変化と同じなのか。照明を変えた実験と仮想空間での自転車運動を読み、暑さの感覚、快適さ、皮膚温を区別する。結果が一致しない理由も確かめ、光の色だけで運動の続行を決めない考え方につなげる。

夜の公園で、街灯の切れ目をまたぐ。白い街灯の下では空気がひんやりして見え、オレンジ色の光の下ではまだ夏が残っているように見える。そこで足を速める前に、考えたい。変わったのは周囲の温度か、それとも光を含めた暑さの印象か。

光や景色が温度の感じ方に関わるという実験結果はある。ただし、照明を変えても多くの温熱感覚に有意な差がなかった実験もあり、「青白い光なら体が冷える」という答えにはならない。見た目からの情報と、皮膚などで測る反応は、分けて確かめる必要がある。[1][2][3]

既存記事「岩盤浴の楽しみ方は香りで変わる?涼しく感じることと快適さを分けて選ぶ」に香りの論点を譲り、ここでは夜の公園で目に入る光を考える。問いは街灯選びである。ただし、検討するのは主に室内や仮想空間の実験であり、公園での熱中症予防効果を示すものとしては扱わない。[1][2][3]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

光が暖かそうに見えることと、体が温まること

研究でいう温熱感覚は、どれくらい暑い、あるいは寒いと感じるかである。それに対し、温熱快適性はその温度環境をどれくらい心地よく受け入れられるかを扱う。同じ実験でも、温度の感じ方、快適さ、心拍数、皮膚温を別々に調べるのは、それぞれが異なる側面を映すからだ。[2][3]

たとえば「少し暖かいが心地よい」という言い方はできるし、「暑くはないが落ち着かない」という言い方もできる。日常の感想では混ざりやすいが、研究結果を読むときには分けたい。光の色で暖かく感じたという結果を、すぐ不快になった、体温が上がった、と置き換えると、測ったものから話が離れる。[2][3]

皮膚温は体の表面の温度であり、深部体温は体の内部の温度を扱う指標である。環境温度を変えた実験では、安静時の寒い条件で皮膚温が下がっても、深部体温には対応する変化がなかった。そもそも表面と内部の測定結果も、いつも同じ方向に動くわけではない。[15]

したがって、夜の道で「さっきより涼しく感じた」と思ったとき、それは感じ方として受け止めてよい。ただ、その感想を体の内部まで冷えた証拠にするには飛躍がある。逆に、光の影響ならすべて気のせい、と切り捨てるのも早い。視覚条件を変えた運動実験では、皮膚温の差も観察されている。[1][15]

ここで必要なのは感覚を疑うことではなく、感覚に任せる仕事を決めることだ。居心地を選ぶための感想と、体温変化を説明する測定値を分ける。街灯は公園の雰囲気を変えるが、その色を体温計の目盛りとして読むことはできない。これから見る実験の違いは、その境界を具体的にする。[1][2][3]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

オレンジ色で暖かく感じた実験、差が出なかった実験

光の影響を調べた実験のうち、参加者が比較的多いものに、57人を対象にした仮想空間の研究がある。窓ガラスを通る昼光の色をオレンジ、青、中立の条件で表現し、実際の温度条件は24°Cと29°Cにした。18〜39歳の女性でも同じ反応の大きさになるかは、この結果だけでは判断できない。視覚の刺激と温度の刺激を組み合わせて、それぞれの影響を調べた実験である。[3]

結果は、オレンジ色の昼光によって暖かいという感覚が強まる、というものだった。快適、またはそれに近い温度の環境でも、色が温度の受け取り方に関わった。一方、測定した心拍数、皮膚の電気的な反応、皮膚温には、色と温度の感覚をまたぐ有意な影響が観察されなかった。[3]

この研究のおもしろい点は、「暖かく感じた」と「測った生理反応が変わった」がそろわないことだ。参加者の感想を無意味にする結果ではない。色が環境の印象に関わり得ることと、同じ条件で体の反応まで変わったとはいえないことが、並んでいるのである。[3]

ただし、この結果だけを使って、暖色の街灯は必ず暑く感じさせると決めることはできない。別の研究は、光の色と強さを変えた室内実験を行っている。相関色温度は2700 Kと5800 K、照度は5 luxと1200 luxで、涼しい、中立、暖かい温度条件のもとで参加者の感覚を調べた。18〜39歳の女性の日常の運動へ適用するには、室内で照明を見る条件との違いを考える必要がある。[2]

相関色温度とは光の色合いを表す尺度、照度とは照らされる場所の明るさを表す尺度だ。この実験では、寒さによる震えの自覚は5800 Kの光で強かったが、それ以外の温熱感覚に関わる指標には、光条件による有意な差がなかった。色による差が確認された感覚は限られていた。[2]

さらに、周囲の温度が上がると、参加者は光の色も暖かく感じた。光が温度の感じ方に働くという向きだけでなく、温度が光の見え方に関わるという向きも考える必要がある。オレンジ色の下が暑く感じた夜に、本当にその場所の空気も暖かかったなら、色だけの作用とは分けにくい。[2]

この室内研究では、視覚的な快適さの変化と温熱快適性の変化に正の関連もあった。見て心地よい光が、環境全体の受け入れやすさを支える可能性はある。ただし、快適に見える照明を選べば温度を下げたのと同じ、という結論ではない。好みの光と冷却を交換可能なものとして扱わないのが、この結果の使い方である。[2]

実験を日常へ移す際には、光の作り方も見ておきたい。色のついた窓から昼光が入るという表現と、夜の街灯から路面へ光が落ちる場面では、目に入る景色が異なる。窓ガラスの実験は、色と温度の関係を調べる工夫として仮想空間を使っている。その工夫は条件を比較する強みになるが、実際の公園をそのまま再現したという意味ではない。[3]

室内実験で色合いと明るさを分けて扱っている点も参考になる。日常では「白くて明るい」「オレンジ色で暗め」と一緒に語りがちだが、光の色と照度は別の条件である。もし公園の場所を比べるなら、好きな色だったという感想に、明るくて見やすかったという感想まで混ぜないようにしたい。研究で条件を分けるのは、その区別を可能にするためでもある。[2]

また、有意差がなかったという結果は、誰も何も感じなかったという意味にはならない。その研究の比較で明確な差として確認されなかった、という範囲で受け取る。窓の色で差が出た研究を残して、照明で差が出なかった研究を省くと、光の効果がいつでも再現するように見えてしまう。両方を読むことで、期待できる範囲を狭められる。[2][3]

自転車運動では、仮想ヒーターで皮膚温も変わった

夜に公園を歩いたり走ったりする人には、座って光を見る実験より、動いている最中の結果が気になるだろう。34人を対象にした対照実験では、仮想現実、つまり視界の中に作られた空間で自転車をこいだ。参加者は仮想のヒーターが作動している条件と、停止している条件で、それぞれ20分間運動した。18〜39歳の女性が夜の公園で歩く場合にも同じ変化が生じるかは、この実験からは判断できない。[1]

作動しているヒーターを見る条件では、停止条件に比べて、時間経過に伴う皮膚温が有意に高くなり、暑さの感覚も強まった。一方、心拍数の反応と主観的運動強度には差がなかった。主観的運動強度とは、本人が運動をどれくらいきついと感じるかを表す指標である。[1]

つまりこの実験では、「暑さ」と「きつさ」は一緒には動かなかった。同じ自転車運動の最中でも、暖かそうな景色によって暑さの感覚が増したからといって、この試験では本人が感じる運動のきつさは増さなかった。心拍数に差がなかったことも、ほかの反応に差がなかったこととは別である。[1]

先ほどの窓ガラスの色の実験は、温熱感覚が変わっても測定した生理反応への有意な影響は観察されなかった。仮想ヒーターの運動実験では皮膚温にも差が出た。これを単純な矛盾として片づける必要はない。見せたものが色のついた昼光なのか、動作するヒーターなのか、また運動中なのかという、実験の条件が異なる。[1][3]

ただし、違いを説明できそうな要素があることと、その要素が原因だと証明されたことは別である。この比較が扱うのは、光の色だけでなく、運動の有無や見せる物体も異なる条件である。ヒーターという物体の意味を含む視覚刺激の結果を、街灯の色だけの効果に縮めて紹介しないことが大切だ。[1][3]

そして、この研究で報告された皮膚温の変化を、深部体温の変化や熱中症の発生率に読み替えない。効果の向きが報告されているからといって、公園で何度変わるかという値を補うこともできない。実際の散歩へ持ち帰れるのは、運動中の暑さの感覚にも視覚情報が関わり得る、という限定された見通しである。[1]

数字で読む光と暑さの実験

57人:昼光の色と温度を組み合わせ、感覚と生理反応を調べた実験の参加者数である。[3]

24°Cと29°C:同じ実験で設けられた環境温度であり、夜の公園の安全基準ではない。[3]

2700 Kと5800 K:室内で比較した光の色合いの条件で、多くの温熱感覚指標には有意差がなかった。[2]

34人・各20分:仮想ヒーターの作動と停止を比べた自転車運動実験の規模と運動時間である。[1]

16研究・191人:塗るメントールについて、感覚と生理反応を分けて検討したメタ分析の規模である。[10]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約