脂肪燃焼の納豆は発酵前の大豆より有利?食品名と比較相手から試験を読む

脂肪燃焼を期待して納豆を選ぶとき、発酵大豆食品の研究をそのまま当てはめてよいのか。韓国の発酵食品を使った比較試験、体組成に差がなかった試験、納豆と骨の研究を分けて読む。食品名、比較相手、対象者、測った項目を確認し、発酵前の大豆より有利と言える条件と、毎日の食卓への取り入れ方を考える。

冷蔵庫の納豆を手に取り、「発酵しているから、普通の大豆より脂肪が燃えるのだろうか」と考える。朝の食卓で浮かぶ疑問だが、答えを探すと、納豆とは別の発酵食品の研究に出会う。

先に答えると、発酵大豆食品を食べた人の体脂肪が減った試験はある。ただし、これらは納豆と発酵前の大豆を直接比べた試験ではない。韓国の大豆発酵食品と比較用食品を比べた試験には、体組成が改善したものと、群間の差がなかったものがある。[1][2][5]

既存記事「大豆食品とダイエットの科学 豆腐や納豆を選ぶ前に知りたい減量研究の条件」に大豆食品全般の話を譲り、ここでは「何を何と比べたのか」に絞る。納豆の糸を引く前に、研究と食卓の間に引かれた線を確かめたい。

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納豆という名前まで確かめてから読む

発酵大豆食品という大きなくくりには、納豆だけでなく、韓国のチョングッチャン、テンジャン、コチュジャンなどが含まれる。今回扱う人の比較試験の食品は、それぞれチョングッチャン、テンジャン、コチュジャンである。同じ大豆由来でも、論文が実際に試した食品名を残すことが出発点になる。[1][2][5]

たとえば、「発酵大豆食品で内臓脂肪が減った」という紹介だけなら、納豆を思い浮かべても不思議ではない。しかし、内臓脂肪の減少を報告した試験では、使われたのはテンジャンの補給であり、比較相手はプラセボだった。プラセボとは、効果を比べるために用意される対照のことである。発酵前の大豆との直接対決ではない。[5]

ここを省くと、食品の範囲が静かに広がる。テンジャンから発酵食品全般へ、そこから納豆へ、と結果の主語が移ってしまう。研究を読むときは、その移動にいったん立ち止まる必要がある。「納豆でも同じはず」という期待と、「納豆を使って比較した」という事実は別の文章だ。[5]

買い物では同じ棚の仲間でも、試験では別の介入になる。食品名が具体的に書かれていることは細かすぎる条件ではない。どの食べ物を、どの形で試した結果なのかを守るための目印である。朝食用の納豆を選ぶ場面でも、紹介文の「発酵大豆」の先にある正式な食品名まで見ておきたい。

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発酵前の大豆と比べなければ何が残るか

テンジャンの研究は、過体重の成人男女を対象に、補給する群とプラセボ群へ無作為に分けた二重盲検の比較試験である。無作為とは割り付けを偶然に任せる方法、二重盲検とは参加者と評価する側が割り付けを知らないようにする設計を指す。この試験では、テンジャン補給群で体重、体脂肪量、体脂肪率がプラセボ群より有意に低下した。過体重の成人男女の結果であり、18〜39歳の女性全般への適用は、体格や食品の違いを踏まえて考える必要がある。[5]

これは、条件を決めて食品を補給したときの違いを考える材料になる。一方、「発酵させたことが違いを生んだ」と問うなら、比較の組み方が変わる。発酵前後の食品を比べて初めて、発酵の有無に近づいた問いになる。テンジャン対プラセボという試験の答えを、納豆対大豆の答えとして読むことはできない。[5]

さらに、納豆の効果をたんぱく質だけに帰す読み方にも距離がある。食品を使った試験の結果は、その食品を補給するという条件で得られたものだ。テンジャンの試験は、分離した大豆たんぱく質だけを与えた試験でも、納豆のたんぱく質量をそろえて比べた試験でもない。[5]

「発酵」「大豆」「たんぱく質」という言葉を並べると、説明が完成したように感じる。しかし、どの部分の働きかを知るには、それに対応した比較が必要だ。食卓で選ぶ食品全体への期待と、特定成分の働きの説明を分けると、研究が答えた範囲を見失いにくくなる。

比較相手を確かめる作業は、結果を小さく見せるためではない。たとえば、食品の補給を受けた群と対照群を置く研究では、「その食品を補給した場合に違いが出たか」を検討できる。一方、「発酵前より有利か」という疑問には、発酵前の食品を比較に含めることが必要になる。同じ食品を褒める文章でも、問いに合わせて必要な対照は変わる。[5]

日常の紹介文なら、見出しのあとに続く食品名と「何と比べて」という部分をつなげて読めばよい。テンジャンを補給した群とプラセボ群、という主語を保ったまま結果を読む。途中で主語を納豆に変えなければ、興味深い試験の結果を受け取りつつ、自分の朝食については判断を急がずに済む。[5]

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テンジャンの試験で減ったもの、変わらなかったもの

テンジャンの試験には過体重の成人51人が参加し、乾燥重量で1日9.9gの補給とプラセボを12週間比べた。前後には体格の測定や、腹部の脂肪分布を画像で調べる検査が行われた。対象は過体重の成人男女であり、18〜39歳の女性全般の体重変化を予測する結果にはできない。体重を減らす必要のない人まで同じ目標を持つ理由もない。[5]

結果を細かく見ると、体重や体脂肪量だけでなく、内臓脂肪の面積も有意に減少した。一方、腹部の総脂肪面積と皮下脂肪面積、血中脂質、食事摂取量には変化が認められなかった。測る場所や項目によって答えが違っている。[5]

内臓脂肪の結果を、鏡で見える腹部の輪郭や、つまめる皮下脂肪の変化にそのまま置き換えることはできない。試験自身が、内臓脂肪と皮下脂肪で異なる結果を示しているからだ。「お腹の脂肪」という短い言葉で全部を束ねるより、どの脂肪を測ったのかまで読む方が正確になる。[5]

ここで示されたのは統計的に差があったという結果である。その結果だけから、自分の体重が具体的にどれほど変わるかを予告することはできない。試験期間を自分の達成期限に変えたり、乾燥重量の補給量を納豆の食べる量へ換算したりせず、特定の食品と条件で得られた結果として受け取りたい。[5]

夕方の立川駅で、夕食の買い物をしながらこの記事を開いているなら、ここで買う食品を増やす必要はない。研究の補給量は研究の設計を理解する数字である。家庭の献立をその数字に合わせる指示ではない。興味を持つことと、食事を試験の再現に変えることは分けてよい。

同じ発酵大豆でも結果はそろわない

チョングッチャンを調べた研究は、19〜29歳の過体重または肥満の成人120人を対象にした、二重盲検の無作為化クロスオーバー試験だった。クロスオーバーとは、期間を区切って食品と対照を入れ替えて比べる設計である。この研究では12週間の後、さらに12週間、割り付けを入れ替えた。[2]

参加者は普段の食事と活動を保ち、機能性食品や栄養補助食品を使わないよう求められた。女性では、プラセボと比べて体脂肪率、除脂肪量、腹囲などの体組成に関連する項目が改善した。除脂肪量とは、脂肪以外の部分の量を指す。改善の中心として報告された対象が女性であることまで残して読む必要がある。[2]

対してコチュジャンの試験は、過体重または肥満の成人男女60人を無作為に分け、1日32gの食品またはプラセボを12週間摂取する設計だった。報告されたコチュジャン群26人とプラセボ群27人の間では、体組成、インスリン抵抗性、抗酸化の指標に差が認められなかった。成人男女を合わせた比較であり、18〜39歳の女性だけでも同じ結果になるかは別に検討する必要がある。[1]

ただし、すべての指標が変わらなかったわけではない。年齢、性別、体格の違いを統計的に考慮すると、中性脂肪などには改善が見られた。血液検査の一部が良くなったことと、体脂肪が減ったことを同じ結果として扱わないのが、この試験を読む要点である。[1]

この並びは、発酵大豆食品に関心を持つ理由と、一括りにしない理由を同時に示している。食品も参加者も試験の設計も異なるため、成功と失敗を数えて勝敗を決める読み方は合わない。「発酵食品なら体脂肪が減る」という共通の保証にはせず、それぞれの問いに対応した結果として並べたい。[1][2][5]

また、ここまでの人の試験は、一定期間の体組成や血液の変化を見たものとして読む。「脂肪燃焼」という検索語から想像する、食べた直後や運動中の脂質利用とは、結果の表し方が異なる。体脂肪の結果を紹介するときも、測った時期と項目を残し、今朝の納豆が今日の運動で使われる燃料を変えるという説明へ飛ばないことが大切だ。[1][2][5]

数字で読む発酵大豆食品の比較条件

51人:テンジャン補給を調べた過体重成人の参加者数である。[5]

1日9.9g:テンジャン試験での乾燥重量の補給量であり、納豆の推奨量ではない。[5]

12週間:テンジャンとプラセボを比較した期間である。[5]

19〜29歳:チョングッチャン試験の対象年齢であり、過体重または肥満の成人が参加した。[2]

60人:コチュジャン試験で無作為化された人数であり、体組成では群間差が認められなかった。[1]

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宮川涼 Founder

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