プランクは数える声で長く続く?励ましで伸びる秒数と効果の日数を分けて読む

プランク中に声をかけられると、保持時間は伸びるのか。大学生を対象にした実験では励まし方で伸び幅が違い、オンラインの相手からの応援が逆に伸びを小さくした例もある。数える声と励まし、当日の記録と続けた効果を分け、研究の数字から自分に合う声かけと記録の残し方を考える。

肘でマットを押し、床を見つめていると、横から励ましの声が届く。黙って時計を見る日より長く支えられたら、腹筋が急に強くなったのだろうか。プランクでは、声のかけ方を変えるだけで、その場の保持時間が変わる実験がある。ただし、励ませば必ず長くなるという結果ではない。[13][15]

大学生の実験では、他者との成績比較を意識させる励ましで保持時間が伸びた。一方、オンラインで組んだ相手から励まされた場合には、無言の相手と組むより時間の伸びが小さかった。声の有無だけでなく、誰が、どんな関係で、何を伝えるかまで含めて考える必要がある。[13][15]

「プランクの効果が出るまでの日数」を知りたい人も、まずは今日の秒数と、練習を続けた先の変化を分けたい。ここで読むのは、主にその場で粘れる時間の研究である。お腹の使い方は既存記事「プランクはお腹をへこませて支える?固める方法との違いを筋活動から研究で読む」に譲り、今回はマットの外から届く言葉に焦点を当てる。

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励ましは保持時間を変えるが、数えるだけとは違う

大学生60人を、個人の上達を重視する励まし、他者との成績比較を重視する励まし、対照条件に無作為に割り当てた研究がある。無作為割り当てとは、参加者の希望で条件を選ばせず、偶然によって分ける方法である。研究者は普段の測定と実験条件での測定を比べ、励まし方による運動成績の違いを調べた。大学生の結果を18〜39歳の女性全体にそのまま当てはめるには、対象を広げた検証が必要である。[15]

プランク保持時間の開始時からの変化は、他者との比較を重視する群で50.5±35.6秒の増加、個人の上達を重視する群で22.0±14.7秒の増加、対照群で1.9±21.7秒の減少だった。励ましを受ける群同士にも、各群と対照群の間にも統計的に有意な差があった。[15]

ここでの数字は、最終的に何秒できたかではなく、開始時からどれだけ変わったかである。「励まされれば誰でもこの秒数だけ延ばせる」という意味でもない。集団の平均値は、自分が次に目指す秒数とは区別して読む。[15]

この実験で他者との比較を重視する励ましが大きな変化を示したことは、声の内容に意味があることを示唆する。ただし、友人に強く競争させればよいという指示に置き換えるのは早い。研究では大学生を条件ごとに分けて測定しており、職場帰りの初心者にも同じ差が出ると約束する数字ではない。[15]

また、この結果を「数える音声の効果」と呼ぶのも正確ではない。経過を知らせる声と、上達や比較を意識させる励ましは、伝えている情報が違う。この研究の数字を説明するなら、単なる秒読みではなく、目標の持たせ方を含む励ましによる変化として読むのが適切である。[15]

たとえば、動画から聞こえるカウントで記録が伸びても、理由をすぐに決める必要はない。自分が役立ったと感じたのは、残りの見通しなのか、声の調子なのか、応援されている感覚なのか。日常で試す際には、まず声の役割を言葉にして残しておく。この分け方は実験結果を生活に持ち込むための工夫であり、実験と同じ効果量を狙う処方ではない。

注目したいのは、同じ研究で測ったほかの課題である。往復走、ベンチプレスの最大挙上重量、腕立て伏せでは、励ましの群間に有意差がなかった。プランクに現れた差を、運動全般に効く万能な声として広げることはできない。動かずに支える課題で見えた結果を、その課題の範囲で受け取る必要がある。[15]

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無言の相手のほうが長く続いた実験もある

大学キャンパスで参加者を募った別の無作為化試験では115人が運動ゲームを使い、腹部を支えるプランクを5種類、できるだけ長く行った。その後、再び単独で行う条件、励まさないオンラインの相手と組む条件、励ます相手と組む条件に分かれた。ここでは、自分より能力の高い相手とチームを組む仕組みが加わっている。18〜39歳の女性の日常のプランクに同じ差が出るかは、別に検証する必要がある。[13]

オンラインのチームで行った80人は、単独で行った35人より、時間の変化を比べた分析で有意に長く運動した。研究が報告した差は78.8秒だった。しかし、相手が励ました条件は、相手が励まさない条件よりも運動時間が短く、その平均差は31.14秒だった。[13]

この結果で否定されたのは、「励ましを足せば、この状況での伸びはさらに大きくなる」という見方である。「声を聞くと単独のときより必ず短くなる」とは違う。比較の土台は、無言の相手と組んだ場合である。何と何を比べた差なのかを落とすと、励ましは有効だという話にも、励ましは無意味だという話にも、都合よく変えられてしまう。[13]

研究者は、強い相手からの励ましが自分以外に向けられたと受け取られる場合などに、伸びが弱まる可能性を指摘している。相対的な能力を分かるようにし、やり取りを明確にすることが重要だとしている。声があるだけではなく、誰への言葉なのかが伝わることも研究上の論点である。[13]

先ほどの大学生の研究との違いは、励ましの内容だけではない。片方は上達や他者との成績比較を強調する条件であり、もう片方は能力の異なるオンラインの相手との共同課題である。同じ「励まし」という名前でも、運動する人が置かれた関係は異なる。結果の向きが違っても、どちらかを消す理由にはならない。[13][15]

プランク中、隣の人はまだ余裕がありそうだ。その人からの「いけるよ」が助けになる日もあれば、何を期待されているのか気になる場面もあるだろう。研究から実用的に引き取れるのは、応援する側の善意だけで効果を決めない姿勢である。実験で励ましの追加が伸びを弱めた以上、無言で見守ることも比較する価値のある条件になる。[13]

一緒に取り組むことと、声をかけることを分ける

オンラインの相手と運動する研究の背景には、「自分の粘りがチームの成績を決めると、単独より努力が増える」という集団の動機づけの考え方がある。研究ではケーラー効果と呼ばれている。単に誰かの映像が流れるだけでなく、自分がチームに必要とされる構造に目を向けた考え方である。[13][14]

2011年の無作為化試験でも、参加者は最初に単独でプランクを行い、その後、条件に応じて仮想の相手と取り組んだ。相手は常に自分より優れた成績を示すように設定されていた。相手と行う実験条件では単独の対照条件より持続時間が長かったが、チームの成績が弱い側に左右される条件と、ほかの共同条件との間には差がなかった。仮想の同性の相手を用いた実験であり、18〜39歳の女性が実際の友人と行う場面への適用には検証が必要である。[14]

つまり、「相手がいると長くできた」という結果があっても、その仕組みをすべて、責任感や負けたくない気持ちだけで説明し切れない。この研究は仮想の相手との運動ゲームでの持続を示したものであり、現実の教室で競争のルールを強める根拠として読む必要はない。[14]

さらに、ソフトウェアが作る相手との能力差を変えた実験もある。男女の大学生176人、平均年齢21.5歳を対象に、単独の条件と、能力差が小さい・中程度・大きい相手の条件を比較した。最初の保持時間を調整した全体の条件差は、統計的に有意ではなかった。18〜39歳の女性だけに同じ結果が当てはまるかは、この男女を合わせた比較と分けて考える必要がある。[18]

ただし、中程度の能力差の相手と単独条件を比較した分析では、保持時間に有意差があった。全体の差が明確ではないことと、特定の比較に差があったことは両方残して読むべきである。「圧倒的に強い相手ほどよい」と一直線に勧める結果ではない。[18]

相手選びでは、能力差だけでなく共同課題の条件も確認したい。励まし、相手の存在、能力差、共同課題のルールは、それぞれ分けて扱うべき条件である。動画の声がある日と、友人と通話しながら行う日を、そのまま同じ「声あり」の記録にまとめないほうが、後から自分の記録を読みやすい。[13][14][18]

このため、誰かと取り組む日には、何を一緒にするのかを先に決めておくと整理しやすい。自分の経過を数えてもらうのか、互いの姿を見ながら取り組むのか、同じ課題をチームとして行うのか。これらを変えれば、比較したい条件も変わる。研究で仮想の相手が常に優れた成績を示す設定だったことも、日常の友人同士との違いとして押さえておきたい。実験の相手は、たまたま隣にいた人ではないのである。[14]

数字で読むプランクと励まし

60人:励ましを上達重視・他者比較重視・対照に分けた大学生の実験の対象人数である。[15]

50.5±35.6秒:他者比較重視の群では、開始時から保持時間がこれだけ増加した。[15]

22.0±14.7秒:上達重視の群における、開始時からの増加である。[15]

31.14秒:オンラインの相手が励ました条件は、無言の相手の条件を平均でこれだけ下回った。[13]

176人:仮想の相手との能力差を検討した実験の人数。全体の条件差は有意ではなかった。[18]

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