女性の筋トレで力が落ちたら筋肉の疲れ?神経と筋を分けて測る研究の読み方

筋トレを続けているのに、今日はいつもの重さが上がらない。力の低下は筋肉だけでなく、神経から筋肉を動かす働きとも関わる。随意的活性化や電気刺激による測定の意味、筋電図だけで判断できない理由、女性の疲れ方と回復時間の研究を読み、日々の記録で区別したいことを考える。

ダンベルを持ち上げた腕が、前回と同じ重さなのに途中で止まる。筋トレを続けてきた手応えまで消えたように思えるが、運動後の力の低下は、筋肉だけに置き場所を決められない。筋肉を動かす神経の働きも関わるからだ。[13]

研究では、自分の意思で出す最大の力と、外から刺激して引き出す力などを比べ、力を出せない理由を分けて調べる。疲れた感覚や回数の減少は、その原因を分ける検査とは区別する。[17]

ここで知りたいのは、もっと追い込む方法ではない。「今日は上がらない」を、すぐ筋肉の衰えや意欲の不足に結びつけずに読む方法である。女性の疲れ方も運動の速さや使う筋肉によって変わるため、男性の実験で得た回復時間を、そのまま自分の予定表に写さないことが出発点になる。[11]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

力の低下と、疲れた感じは同じ測定ではない

筋疲労の測定を整理したレビューは、疲労を「最大の力またはパワーを生み出す能力の低下」として扱う。パワーとは、力を出すだけでなく動かす速さも関わる出力である。この定義に沿って調べるなら、最大随意収縮で出す力やパワー、あるいは電気刺激で生じる力の評価が必要になる。[17]

最大随意収縮とは、自分の意思でできる限り強く筋肉を収縮させることである。「最大」と付いていても、筋肉が持つ力を余さず引き出せているかは、別に確かめる必要がある。神経が筋肉を十分に駆動できなければ、自分で出した最大の力は、筋肉の真の最大能力を下回りうる。ここに、自分で頑張る測定と外から刺激する測定を比べる意味がある。[13]

一方、疲労感には生理的な側面と心理的な側面があり、多面的である。神経疾患の患者などを扱う臨床神経生理学のレビューも、経験している疲労の評価と、力や筋電図、刺激に対する反応を用いた評価を扱っている。患者の疲労の特徴を18〜39歳の健康な女性にそのまま当てはめることはできないが、感覚と機能を分けて評価する視点は参考になる。疲れたという訴えと、特定の筋肉で測った力の低下は、同じ質問への答えではない。[15]

たとえば記録に「脚が重い」と書くことには、その日の体験を残す意味がある。ただし、それを「脚の筋肉の収縮能力が落ちた」と翻訳すると、感覚から測定結果へ飛び越えてしまう。逆に、測った力が保たれていても、本人の疲れた感じを間違いと扱う理由にはならない。測っている対象を混ぜない読み方が必要だ。[15][17]

筋トレのメモでも、「いつもの重さを扱えなかった」と「全身がだるかった」を別々に残すと、後から何が起きたかを言葉にしやすい。これは日常の記録の工夫であって、神経の疲労を診断する検査ではない。疲労の原因を分ける研究は、感想だけでなく、力と刺激への反応を組み合わせている。[17]

研究の結果を読むときには、運動の前後で何を比べたかにも目を向けたい。疲労が最大能力の低下を指すなら、運動後の値を単独で眺めるだけでは、その運動でどれだけ落ちたかという問いには答えにくい。測定法のレビューが最大随意収縮や刺激による力の評価を重視するのは、単に疲れた様子を観察することと、能力の変化を捉えることを分けるためである。[17]

日常では、最後までできたかどうかが目立つ。持ち上がらなかった重さは記憶に残り、途中まで動いたことは忘れがちだ。それでも、課題を終えられたかという記録と、最大の力を測る検査の結果を同じ名前で扱わなければ、自分のメモに研究以上の意味を背負わせずに済む。続けてきた練習の評価と、その日の疲労の測定にも、こうした問いの整理が役立つ。[17]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

神経からの働きかけと、筋の反応を比べる

中枢性疲労とは、運動によって神経系から筋肉への駆動が低下することである。筋肉を最大限に働かせる神経の働きかけが十分ではなくなる状態を指す。気分が乗らないことや、頭を使って疲れたことの別名ではない。脳だけでなく、脊髄の段階も関わりうる。[13][19]

末梢側の要因を調べるときには、電気刺激で引き起こす収縮や、それに伴う電気的な反応が手掛かりになる。長時間の運動を扱ったレビューでは、神経筋の信号伝達、電気的な興奮から収縮へつなぐ過程、筋自体が力を生み出す能力の変化などが挙げられている。失われた力には中枢側と末梢側の両方が寄与する。[14]

この区別は、神経と筋肉を別々の箱に入れる作業でもない。筋肉から神経系へ入る情報の変化は、神経からの出力にも関わる。疲労を扱った大規模なレビューは、疲れた筋を支配する感覚神経からの入力や、脊髄の運動ニューロンの性質も論じている。運動ニューロンは、筋肉を収縮させる信号を送る神経細胞である。[13]

だから、「脳が原因なら筋肉は無傷」「筋肉が疲れたなら神経は関係ない」という二者択一にはしない。研究が分けているのは、ある課題の力の低下に、どの段階の変化が寄与したかである。疲労の場所をひとつ当てるクイズよりも、失われた力をどう説明するかという問いに近い。[13][14]

同じ「上がらない」でも、対象の筋肉、収縮の種類、運動の長さや強さが変われば、寄与する要因も変わる。長時間のランニング、自転車、スキーを扱うレビューは、これを課題への依存性として整理している。有酸素運動の結果から筋トレを読むときも、同じ仕組みが同じ割合で起きると決めず、まず運動条件を確かめたい。[14]

随意的活性化は、気合いの点数ではない

随意的活性化とは、自分の意思で筋肉をどれだけ十分に駆動できているかを評価する考え方である。研究では、力を入れている最中に刺激を加えるトゥイッチ補間法などで、随意的な駆動の変化を捉える。トゥイッチは刺激で生じる短い収縮を指し、普段の筋トレの動作そのものとは異なる。[13][17]

原理を具体的に示すのが、肘を曲げる筋肉に関するレビューである。できる限り強く力を入れている最中に、適切な強さの経頭蓋磁気刺激を運動野へ加えると、小さな力の上乗せが起こることがある。経頭蓋磁気刺激とは、頭の外から磁気で脳を刺激する方法であり、運動野は運動の出力に関わる脳の領域である。[19]

自分では最大努力でも、刺激でさらに力が増えるなら、その瞬間の運動野からの出力は、筋肉から最大の力を出させるのに十分ではなかったと考える。運動後にその上乗せが増えれば、脊髄より上位の働きが関わる疲労を示す。この「脊髄より上位の疲労」は中枢性疲労の一部であり、同じ言葉ではない。[19]

ここで測っているのは人格ではない。本人が最大努力をしていても、刺激で力が上乗せされるという観察だからだ。「神経からの出力が十分ではない」を「真剣にやっていない」に置き換えると、実験の意味が変わる。努力の自覚と、測定される駆動の程度を分けることが、この方法を理解する要点になる。[13][19]

同レビューでは、肘を曲げる筋群の持続的・反復的な収縮課題で、脊髄より上位の疲労が力の低下の約4分の1を占めると整理されている。ただし、これは扱われた肘の課題の知見である。スクワット、ヨガの静止、仕事帰りの階段でも必ず同じ割合になるという数字ではない。[19]

日常の練習では、こうした検査で疲労の場所を特定してから休む必要はない。いつもの動作を続けられなくなった時点で、予定していた重さや回数をいったん見直す、という判断に移れる。これは研究から導いた一定の処方ではなく、力の低下を無視して予定を消化しないための運用の提案だ。測定法を知る目的は、疲れた日に検査項目を増やすことより、自分の努力不足だと決めつけずに練習を調整することにある。

重さを軽くしても動作が崩れるなら、その種目を切り上げて休息に回す。軽くした状態で動作を保てるなら、その日の練習を軽い内容に変更する選択がある。どちらも、追加の最大努力で原因を確かめようとする必要はない。研究が示す最大能力の測定と、日常で無理なく練習を終える判断は役割が異なる。[17]

数字で読む力の低下と回復

約4分の1:肘を曲げる筋群の疲労課題で、脊髄より上位の疲労が力の低下に占めると整理された割合である。[19]

10人:高重量筋トレ、ジャンプ、短距離走の疲労と回復を比較した試験の対象で、全員が男性競技者である。[10]

最大挙上重量の80%:同試験の筋トレ条件で用いたスクワットの負荷であり、日常の推奨負荷を示す値ではない。[10]

48時間:同試験で、刺激によって生じる大腿四頭筋の力の低下が、すべての運動条件で持続した時間である。[10]

72時間:同試験で、高重量筋トレと短距離走の疲労が解消するまでに要した時間であり、全員共通の休養基準ではない。[10]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約