プランク中に歌うと効果が増す?声を出す呼吸と腹筋の負荷を分けて読む

プランクをしながら歌うと腹筋への効果は増すのか。歌唱中の腹筋活動、肺に残る空気、声を支える呼気の調整を研究から読む。声量と筋活動は単純には比例しないこと、実験中の反応と長期の筋力向上を分ける理由を整理し、自宅で試す前に確かめたい呼吸と姿勢の見方を示す。

床に肘をつくと、好きな曲のサビがいつもより長く感じる。黙って行うプランクに歌を足せば、お腹も余計に働きそうだ。ただ、歌うと腹筋が働くことと、プランクのトレーニング効果が増すことは別の問いである。歌唱の研究が示すのは、声と呼吸と腹筋の複雑な関係だ。[1][5]

歌を加えるとプランクの効果が増すかは、ここで扱う歌唱研究からは判断できない。これらはプランク姿勢で歌う条件と歌わない条件を比較した研究ではなく、発声生理学からの間接的な示唆として読む必要がある。健康な成人歌手を調べた実験では、前側の腹筋活動は肺に残る空気の減少に伴って増えたが、声を支える圧力や声の大きさとは強く相関しなかった。お腹の頑張りを、そのまま声の勢いや運動の成果へ換算することはできない。[5]

夜の立川、帰宅して床にマットを広げるなら、まず考えたいのは「歌い切ったか」より「何を確かめるために歌うか」だ。声を出す呼吸の仕組みを知れば、曲の長さに運動を合わせる前に、見るべきものを選べる。歌唱時の呼気は、ただ空気を吐き出すだけでなく、筋肉の協調によって調整されている。[1]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

歌うお腹は、固めるだけのお腹ではない

発声とは声を作ることであり、呼吸の面では息を吐く過程の出来事である。声門下圧とは、声帯の下にかかる空気の圧力だ。歌唱の呼吸を扱うナラティブレビューは、声の強さや高さを支えるこの圧力が、吸う筋肉と吐く筋肉の協調によって調整されると整理している。深く吸い込めば準備が終わる、という見方では足りない。[1]

ナラティブレビューは、関連する研究を概念や仕組みに沿って読み合わせる研究の型である。訓練された歌手の研究を優先して検討したレビューであり、18〜39歳の女性全般への適用は、歌唱経験や課題の違いを踏まえて考える必要がある。このレビューが提案するのは、吸い込める量ばかりを重視する教え方から、吐く息の調整を重視する教え方への転換だ。静かな呼吸とは異なり、歌唱では胸郭と横隔膜が、それぞれの働きを通して声門下圧を調整するという説明がある。[1]

ここでいう協調を、腹筋をずっと最大限に締め続けることと読み替えないほうがよい。息を送り続ける間には、声を始める準備も、声を伸ばす途中の調整もある。歌う課題をプランクへ重ねるなら、「腹筋を足す」というより、体を支えているところへ声を調整する課題も加える、と考えるほうが歌唱研究の内容に近い。[1][5]

レビューでは、訓練された歌手が声を出す直前に腹部を内側へ動かし、腹腔内圧を高める動きも取り上げている。腹腔内圧は、お腹の内部にかかる圧力である。ただし、この説明は声を作る仕組みについてのものだ。圧力が生じることを、腹筋が長期に強くなる証拠に置き換えてはいけない。[1]

検索では「歌う」「腹筋」「効果」が隣り合う。体の中では、それぞれ別の測定対象である。声を一定に保つための調整を知りたいのか、姿勢を支える負担を知りたいのか、続けた後の変化を知りたいのか。問いを分けるだけで、歌いながらつらくなった経験の読み方も変わる。声の研究は、まず声を支える調整として読むのが出発点だ。[1][5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

腹筋活動が増えたのは、空気が少なくなったとき

健康な成人歌手21人を対象とした実験は、プランクの効果ではなく、発声時の腹筋活動と呼吸の関係を調べたものだ。18〜39歳の女性が自宅で行うプランクへ、その結果をそのまま当てはめることはできない。研究者は体の表面から筋肉の電気的な活動を測る表面筋電図に加え、空気の流れや圧力、声の音響的な特徴を同時に測定した。対象者はゆっくり息を吐く課題と、一定の基本周波数で「パ」を繰り返す課題を行った。[5]

発声課題は最大限に吸った状態から息が尽きるまで行われ、声の大きさは3段階で設定された。つまり、好きな曲を普段の息継ぎで歌う場面をそのまま再現した実験ではない。肺の空気が減っていく過程で腹筋と声の関係を追えるようにした課題である。どんな条件で数字が出たかを知ることが、日常への読み替えの土台になる。[5]

結果では、肺活量に対する残りの空気の割合が40%を下回ると、前側の腹筋活動が系統的に増加した。ここでの肺活量は、呼吸で出し入れできる空気の量を表す指標だ。この40%は実験中の関係を説明する数字であり、自宅で息をそこまで使い切るための目標ではない。[5]

曲の終わりまで息をつなごうとしてお腹が忙しく感じられても、その感覚だけでは「プランクの刺激が増えた」とは判断できない。歌唱実験では、空気が少なくなる条件そのものと腹筋活動が結び付いていたからだ。同じ声を出しているつもりでも、呼吸のどの場面にいるかによって、お腹の仕事は違ってくる。[5]

さらに、前側の腹筋活動と声門下圧、声の大きさの間には強い相関がなかった。発声中に腹筋を直ちに、持続的に最大収縮させても、目標とした声の出力は通常の条件に比べて有意には変わらなかった。腹筋を強く使えば、その分だけ強い声になるという単純な関係は、この実験では支持されなかったのである。[5]

これは腹筋が歌に不要という意味ではない。空気の残量とともに活動が変わることと、腹筋を意識的に最大収縮させれば声が変わることは別だからだ。実験は、その違いを示している。プランク中にお腹をさらに締めれば歌にも運動にも上乗せがある、と一度に結論づける前に、この区別を置きたい。[5]

声を長く伸ばす間にも、体の仕事は切り替わる

健康な参加者19人の発声実験も、18〜39歳の女性のプランク中の呼吸や筋活動を直接説明するものではない。この実験では、参加者が息を吸い直さず「パ」を繰り返した実験では、脳波と表面筋電図などが同時に記録された。研究者は胸部と腹部の筋活動をもとに、長い発声を複数の段階に分けている。声を出している間ずっと同じ筋肉が同じ働き方をする、という見取り図ではなかった。[6]

最初の段階は発声の開始と胸郭の弾性的な戻りに関連し、その後の段階では、呼吸と発音に関わる筋肉の制御が次第に調整される様子が示された。脳波の変化から推定された活動領域も段階によって異なった。これは発声中の制御を調べる実験であり、脳波が変わるほど運動効果が高い、という読み方はしない。[6]

好きな歌の出だしと、息継ぎ前の長い音では、同じ「歌っている」でも条件がそろわない。そこへプランクを重ねた経験を比べるなら、曲名だけでなく、どの部分を歌っていたかにも目を向けたい。長く声を出す途中で呼吸と筋活動の段階が変わるという知見は、サビを完走できたかだけでは中身を説明しにくい理由になる。[5][6]

タイマーの代わりに曲を流すことと、息を継がずに音を伸ばし続けることも分けておきたい。後者は実験で採用された課題だが、それをそのまま家庭の練習目標にする理由にはならない。測定のために限界まで続ける条件と、日常で選ぶ運動の条件は、目的から考え直す必要がある。[5][6]

声を調べる実験では、音の高さと大きさも区別されていた。高さをそろえながら大きさを変えるのは、それぞれの条件を混同せずに関係を見るためだ。普段の曲では低い音から高い音へ移り、静かな部分から強い部分へ進む。実験で条件をそろえた結果を、曲全体の感想と同じものとして比べないほうがよい。[5]

また、「パ」を繰り返す課題と、言葉の違う歌詞を追う場面にも距離がある。長い発声を調べた研究では、音声を作る筋肉の制御に加え、音の表現を保つことに関連すると考えられる脳領域も検討された。歌を加える行為には、腹部の収縮だけでは表せない課題が含まれるという見方ができる。[6]

たとえば、いつも同じ曲で試していても、その日は途中で息を継ぎ、別の日には言葉を急いでつなげたかもしれない。研究のように空気の流れと音と筋活動を同時に記録しているわけではないからこそ、感覚の違いをすべて腹筋の負担の違いに集めないでおきたい。これは感覚を疑うためでなく、比較する条件を丁寧に選ぶためである。[5][6]

歌手自身の呼吸の捉え方にも注意がいる。呼気調整のレビューでは、本人が語る呼吸の感覚と、測定された体の動きが大きく食い違うことがあると整理されている。「お腹だけで歌ったつもり」という説明も、体の各部が実際にどう動いたかの測定とは分けて読む。経験者の実感にも、測定とは別の役割がある。[1]

数字で読む歌唱と腹筋

21人:健康な成人歌手で腹筋活動、空気力学的な指標、声を同時に調べた実験の対象者数である。[5]

3段階:同じ実験で設定された声の大きさの条件であり、運動強度の段階ではない。[5]

40%:肺活量に対する残りの空気の割合がこれを下回ると、前側の腹筋活動が増加した。[5]

19人:長い発声中の脳波と筋活動を記録した実験の健康な参加者数である。[6]

20人:声の障害の有無で腹筋機能などを比較した女性歌手の観察研究の対象者数である。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約