ヨガの瞑想は目を閉じるべき?開いたまま座るときの注意と落ち着きを読む

ヨガの瞑想で目を閉じると眠くなる、開けると周囲が気になる。初心者のそんな迷いを、開眼の瞑想と閉眼の休息を調べた研究から読む。注意を向けることと落ち着くこと、脳波と実感の違いを分け、目の開閉を成功の条件にしない練習の選び方と、日常で確かめるポイントを示す。

ヨガを終えて座り、まぶたをどうするかで手が止まる。目を閉じると、呼吸より先に夕飯の献立が浮かぶ。目を開けたら隣の人のマットが気になる。瞑想の入口で、まぶたの扱いから迷ってしまう。

目を開けたままでも、瞑想の練習はできる。目を開けて音声の案内に従う瞑想を調べた研究では、対照条件より、その時点のマインドフルネスの自己評価が高かった。まず選ぶのは、目の形よりも注意の向け先だ。[9]

目を閉じて座ることと、呼吸に注意を向けることも同じではない。閉眼で条件をそろえた研究では、瞑想中に脳波が変わっても、皮膚の電気的な反応に示される覚醒の指標は休息中と有意に違わなかった。まぶたを閉じたら自動的に心が静まる、という単純な話ではないのである。[1][10]

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目を開けたままでも、注意を向ける練習はできる

マインドフルネスとは、感覚などへ注意を向け、評価を急がずに気づく練習として扱われている。目を開けた瞑想の実験では、対象を選んで注意を向ける集中型と、現れる体験を広く見守る観察型が使われた。参加者は同じ実験の中で両方の瞑想と能動的な対照条件を経験し、脳波の測定後に、その時点のマインドフルネスを自己評価した。[9][12]

集中型も観察型も、対照条件より自己評価が高く、シータと呼ばれる脳波の帯域のパワーは低かった。観察型では集中型よりアルファ帯域のパワーも低かった。目を開けていても、注意の置き方に対応する主観と脳波の違いが観察されたのである。音声の案内に沿って集中型と観察型を行った参加者の結果である。18〜39歳の女性の日常の練習に当てはめるには、案内の有無や注意の方法の違いも考える必要がある。[9]

この実験での自己評価は、練習を終えた時点の状態を尋ねたものだ。一方、脳波は練習中に連続して記録された。本人がどう感じたかと、その間の電気活動を対応させる設計なので、静かに見える姿勢だけよりも、注意の体験を具体的に検討できる。日常の記録でも、視界に入ったものと、それに注意を奪われた感覚を分けておくと、単に「目を開けた」と書くより振り返りの材料になる。[9]

自宅で座るなら、目を開ける方法も練習の選択肢と受け止める。そのうえで、今日は呼吸に注意を向けたいのか、音や体の感覚を広く見守りたいのかを言葉にしてみる。これは研究で分けられた注意の方法を、日常の選択へ移す提案である。研究で扱われた注意の向け方を借りるなら、開閉だけでなく、何をする時間なのかを選ぶところから始められる。[9]

既存記事「瞑想のやり方」に基本の入口を譲り、ここでは目の開閉と、注意・覚醒・休息の違いに問いを絞る。片脚立ちの視線を扱う隣の記事とも、座っているときの注意という点で切り口が異なる。

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目を閉じた休息と、呼吸への注意は別の条件だ

健康な若年成人42人、平均年齢21.05歳、うち女性26人を調べた無作為化比較試験では、目を閉じた休息と瞑想の両方で脳波と皮膚コンダクタンスが測定された。男女を含むこの集団の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめるには、女性だけの結果としては扱えない点に留意したい。皮膚コンダクタンスとは、皮膚の電気の通りやすさを使った生理的な指標で、この研究では覚醒との関係を調べるために使われた。[1]

参加者は、毎日15分のマインドフルネス練習を行う21人と、音楽を聴く21人に無作為に分けられ、6週間隔で測定を受けた。瞑想中には休息中よりアルファ振幅が有意に低下した。一方、瞑想中と休息中で皮膚コンダクタンスは安定しており、アルファ振幅との有意な関連もなかった。[1]

測定の後半では両群で皮膚コンダクタンスの低下があったため、時間を経た変化をすべて瞑想練習固有の成果として数えることはできない。練習群では瞑想中のアルファ低下が以前より小さくなる変化もあり、研究者は持続的な特性の変化の可能性を示した。単に「低いほど上達」とする物差しにもならない結果である。[1]

音楽を聴く群を置いたことには意味がある。何かを毎日行う時間を持つ条件と比べることで、ただ待つ条件との比較より、練習固有の違いを考えやすくなる。検証されたのは閉眼での状態と継続練習の変化である。両方の条件で目を閉じたまま注意の活動を変えることで、まぶたの状態をそろえた比較になっている。アルファ振幅の差を読む際の要点は、視界が閉じられたことを両条件に共通する背景として置くことだ。[1]

健康な若年成人52人を対象にした別の実験でも、閉眼の休息とマインドフルネス瞑想が比較された。18〜39歳の女性の練習へは、健康な若年成人の集団で得られた結果として参照するのが適切だ。伝統的な帯域分けではアルファ振幅が瞑想中に有意に低下したが、デルタ、シータ、ベータ、ガンマでは有意差がなく、皮膚コンダクタンスにも有意差がなかった。注意に関係しそうな変化と覚醒の変化を、別々に読む必要がある。[10]

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アルファ波が増えれば成功、とは決められない

脳波は脳の電気活動を記録する方法である。アルファなどの帯域名は、活動を周波数によって分ける呼び方だ。閉眼の休息と呼吸への注意を比べた研究では、アルファ帯域は8〜13 Hzとして扱われ、瞑想中に振幅が低下した。「瞑想ならアルファが増えるはず」と思って読むと、まずここでつまずく。[1][10]

目を開けた瞑想の研究は、さらに細かな読み方を求める。対照条件と比べると集中型と観察型のシータパワーは低かったが、条件ごとの変動を見ると、シータパワーの増加は高いマインドフルネス評価と関連し、観察型でその関連がより強かった。観察型ではアルファの低下も高い自己評価と関連した。[9]

これは「下がる」と「上がる」のどちらかを取り消す話ではない。対照条件との平均的な違いを見る問いと、各瞑想条件で脳波の変動と自己評価がどう結びつくかを見る問いが違うのである。研究者も、帯域の意味は文脈によって変わると述べている。脳波の名前だけを抜き出した成功判定では、この区別が消えてしまう。[9]

同じ人の中と、人から人への比較にも違いがある。経験者の複数の瞑想と心がさまよう状態を脳波から分類した研究では、同じ参加者内では分類精度が高かったのに、別の参加者へ適用すると、とくに瞑想の種類を見分ける成績が大きく下がった。個人ごとのパターンの違いが示唆される結果である。対象は瞑想経験者なので、18〜39歳の女性初心者の脳波にも同じ分類成績が得られるかは別途検証が必要だ。[11]

隣の人が静かに座っているからといって、その人の内側と自分の内側を同じものとして採点する理由はない。これは生活での受け止め方の提案だが、背景には、人に共通する脳波の型だけで瞑想を分類する難しさがある。姿勢の写真にも、脳波の帯域名にも、万人用の合格印を任せない方が研究には忠実だ。[11]

経験者と対応する非経験者を比較した研究では、閉眼の休息は97人、視覚を使う認知課題は126人で調べられた。経験者では、頭の表面を前方へ伝わるアルファ波の強さが、休息中にも課題中にも大きかった。閉眼の休息中には、後方へ伝わる波が弱いという違いもあった。研究者は、注意に関わる神経的な仕組みの可能性を示した。経験者と非経験者の集団比較であり、18〜39歳の女性がこれから始めたときの変化をそのまま表す結果としては扱えない。[12]

ただし、経験者と非経験者の比較から、練習がその違いを作ったと断定はできない。また、波が伝わる向きの強さと、帯域全体の振幅は同じ指標ではない。「アルファが増えた」という短い表現で束ねると、別の測定を同じものとして扱ってしまう。瞑想の説明を読むときは、増減の前に何を測ったかを確認したい。[12]

落ち着きは、何も感じなくなることではない

健康な女性を8週間のマインドフルネスに基づくストレス低減の訓練と、同じ期間の待機に無作為に分けた研究では、訓練後に目を閉じて、装置の周囲の音へ注意を向けながら脳画像が測定された。目を閉じた状態で、音を注意の対象にした設計である。健康な女性を対象にしているが、18〜39歳の女性全員に同じ変化が起こるかは、年齢や練習条件も含めて考える必要がある。[8]

調べたのは機能的結合、つまり脳の領域同士の活動の関連である。訓練群では聴覚と視覚のネットワーク内の結合や、聴覚領域と注意・自己に関わる領域の結合に違いがあった。研究者は、安定した注意の焦点や感覚処理、感覚経験への気づきの変化を反映する可能性を示した。体感の静けさを直接点数にした結果とは分けて読む必要がある。[8]

閉眼で行う呼吸への瞑想でも、注意への関与を示唆する脳波の変化があり、覚醒の指標との連動は認められなかった。研究者が述べる「落ち着いた覚醒」は、ぼんやりして外の世界が消える状態と同義ではない。注意を向ける活動と、落ち着いていることが同居する見方である。[1][10]

夕方の部屋で冷蔵庫の音が聞こえたら、それだけで練習を中断したと採点しなくてよい。音への注意そのものを指示した研究もあるからだ。ただし、騒音を我慢するほど効果が高いという話ではない。自宅での提案としては、音が聞こえた事実と、その音が嫌だった感想を分けて振り返る程度でよい。静かな顔を作る仕事まで追加する必要はない。[8]

数字で読む目の開閉と注意

42人:閉眼の休息と瞑想を比べ、継続練習の変化も調べた若年成人の試験だ。[1]

15分:同じ試験で毎日行った活動の長さ。初心者全員の必須時間ではない。[1]

6週間:同じ試験の測定間隔。継続練習の前後を比べるための設定だ。[1]

52人:閉眼での脳波と皮膚コンダクタンスを調べ、覚醒指標に有意差がなかった実験だ。[10]

8週間:健康な女性を対象に、音への注意と脳の機能的結合を調べた訓練の期間だ。[8]

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