ダイエットの運動は生理中も同じ消費か、酸素の実測と推定カロリーを確かめる

ダイエットの運動は生理中だと消費量が変わるのか。酸素消費、脂肪を使う割合、疲労感を別々に読み、周期だけで推定カロリーを増減できない理由を確かめる。女性を対象にした比較試験とレビューから、同じ運動を比べる条件、数字の限界、体調と一緒に残したい記録を考える。

生理が始まった日の散歩。いつもの道を歩いたのに、今日はずいぶん体を使った気がする。生理中だから消費カロリーも多いのだろうか。それとも、だるいぶん運動の効率が落ちているのだろうか。帰宅して画面の数字を見ると、その日の体感と答え合わせをしたくなる。

答えの芯は、月経周期だけを理由に、同じ運動の消費カロリーを一律に増減する根拠にはならない、である。運動時の酸素消費は周期で変わらないとする研究が多く、使う燃料の割合については異なる結果もある。さらに、測った運動能力と感じる疲労には異なる変化が表れることもある。[19][16][4]

既存記事「生理中の運動は筋肉の酸素で決める?血液の濃さと近赤外線の値を分ける視点」には局所の測定の話を譲る。また「月経周期とダイエットの科学 食欲が増える日と体重が動く朝をどう読めばよいか」が扱う食欲と体重の変動ではなく、ここでは運動した場面の消費量をどう読むかに絞る。既存記事「HIITの消費カロリーは表示どおり?短い運動の推定値と実測の違いを読む」には短い間欠運動の推定と集計範囲を譲り、こちらは月経周期の違いを消費量の補正に使えるかを問う。カロリーの画面を、体調の通知表にしないための話だ。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

生理中の消費を比べる前に、同じ運動かを確かめる

まず、生理中という日常語と、研究で比べる周期の区分をそろえたい。月経周期の研究には、卵胞期と黄体期を比較するものや、ホルモンの低い時期と高い時期を比較するものがある。出血のある日とそれ以外という日常の区分と、研究上の比較区分は異なる。ホルモン濃度による周期の確認が重要だとしたレビューもある。[19][4]

たとえば「黄体期の方が脂肪を使った」という結果があっても、それを「出血中は消費カロリーが多い」と読み替えると、時期も測ったものも変わる。思春期から閉経後までの女性の安静時と運動時の燃料利用を検討したレビューでは、黄体期に脂肪の酸化が増えた研究と、卵胞期との差がなかった研究の両方が紹介されている。脂肪の酸化とは、脂肪をエネルギー源として使う過程のことだ。18〜39歳の女性にそのまま当てはめる際には、月経のある成人女性の結果を区別して読む必要がある。[16]

ここで比較の土台になるのが、運動の強さと長さ、食事、トレーニング状態である。同じレビューは、燃料利用がこれらの条件とホルモン状態の影響を受け、条件の違いが研究間の食い違いに関係しうると論じている。周期の名前だけを残し、ほかの条件を消すと、結論が必要以上に単純になる。[16]

日常でも「いつもと同じ」は意外に幅がある。立川駅北口からの帰り道でも、信号待ちを挟んだ日と、急いで歩き続けた日では予定表に同じ「徒歩」と書かれる。研究を生活に持ち帰るときは、運動名だけで比較が成立したと思わず、実際にどう動いたかを残すのが筋である。これは周期の効果を家庭で証明する実験ではなく、比べる前提を見失わない工夫だ。[16]

体重を減らすことを、運動する全員の目的にする必要もない。検索語にダイエットと入れた人にとっても、消費量の大小と、その運動を今日続けられるかは別の問いになる。女性競技者を含む身体活動のある女性を扱った近年のナラティブレビューでは、痛み、疲労、睡眠の乱れ、胃腸の不快感などの症状が、その日の運動への耐えやすさを左右する実用上の要素として挙げられている。運動習慣が異なる18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、活動量と症状を照らして考える必要がある。[3]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

酸素消費の測定は、疲労の点数とは別の答えを返す

月経周期と運動能力を検討したレビューでは、最大より低い強さで一定に続ける運動について、酸素消費、心拍、主観的なきつさは周期で変わらないとする研究が多かった。一方で、黄体中期の中等度運動では循環への負担が高かった報告もある。全体の傾向と例外の両方が示されている。規則的に月経のある女性や女性競技者を扱うレビューであり、18〜39歳の女性の日常の運動へそのまま当てはめられるかは、運動の強さや環境を分けて考える必要がある。[19]

この結果を読むとき、酸素消費と最大酸素摂取量を混ぜないことも大切だ。前者はその運動中に使われる酸素を、後者は運動能力に関わる最大の水準を問う。レビューでは最大酸素摂取量も周期の影響を受けないという文献の傾向が示されたが、それは目の前の散歩の消費カロリーを直接表示した数字ではない。能力の上限が似ていることと、その日にどれだけ動いたかは分けて読む必要がある。[19]

酸素の測定結果が答える範囲は、研究で設定された運動条件までだ。一定の運動への反応を調べた結果を、そのまま生活全体の消費に広げると、比較の範囲が変わる。とくにこのレビューが述べるのは、規則的に月経のある女性や女性競技者の運動能力に関する知見である。周期が不規則な人も含めて全員に同じ予測を配る読み方は避けたい。[19]

運動の成績と体感のずれを、別の比較試験でも見てみよう。日常的に運動する女性ら35人を対象に、条件を経験する順序を無作為化したクロスオーバー試験がある。自然な月経のある人、子宮内避妊具の使用者、経口避妊薬の使用者を含み、ホルモンの低い時期と高い時期で運動成績と主観的な状態を比べた研究だ。[4]

この試験で調べたクリティカルパワーは、発揮する出力と疲れて続けられなくなるまでの時間の関係から求める指標である。その時期による差は0.81±1.87 Wで、統計的に有意な差はなかった。総仕事量などにも有意差はなかったが、高ホルモン期には主観的疲労や眠気が大きかった。運動の成績が似ていても、本人の一日まで同じとはいえない。[4]

これは生理中の歩行カロリーを測った試験ではない。だから「生理中も必ず同じ量を消費する」と断定するためには使えない。役立つのは、外に出た成果と内側の感覚を、別の記録として扱える点だ。疲れた日は多く燃えた、数字が同じなら疲れも同じはずだ、という両方向の決めつけを止める材料になる。[4]

脂肪を多く使っても、消費カロリーが増えるとは限らない

使った燃料の割合と総消費量の違いは、月経周期を直接比較していない実験からも読み取れる。規則的な月経のある女性12人が参加した、抹茶粉末とプラセボを比較する無作為化クロスオーバー試験だ。測定は卵胞期にそろえ、中等度のトレッドミル歩行を30分行っている。[6]

この試験では、抹茶の条件で脂肪の酸化が毎分0.21 gから0.26 gに増え、炭水化物の酸化は減った。一方、エネルギー消費は両条件で同程度だった。燃料の配分が変わっても、総量が同じという結果は成立する。「脂肪燃焼が増えた」という言葉だけを切り出して消費カロリーの増加と受け取ると、この組み合わせを読み落とす。[6]

呼吸交換比という、呼気の測定に基づく燃料利用の指標も、この研究ではプラセボの0.872から抹茶の0.839へ低下した。数字の変化は燃料の使い分けを読む材料だが、体脂肪がどれだけ減ったかをそのまま示すものではない。研究が確かめたのは歩行中の代謝反応である。日々の体形の変化を約束する説明には広げられない。[6]

この実験で注目したいのは、飲用より測定項目の違いだ。そもそも周期を比べていないので、生理中の上乗せ消費を示す証拠にはならない。ここで借りるのは、燃料の割合と消費の総額を区別する視点だけだ。研究の対象と比較条件を添えると、見出しの勢いが少し落ち着く。[6]

同じ人が両方の条件を経験するクロスオーバー試験にも、読み方の順番がある。歩行の試験で入れ替えたのは抹茶とプラセボであり、月経の時期ではなかった。時期をそろえた研究は、その条件で飲用の違いを調べるのに役立つが、そろえて動かさなかった周期の影響を比較したことにはならない。女性を対象にしているというだけで、月経中とそれ以外の差を調べた研究だと思わないことが必要だ。[6]

一方、周期を比較した35人の試験では、出力を評価していることに加え、自然な月経のある人だけの集団ではない点も残して読む。日常的に活動する参加者の結果から、運動を始めたばかりの人の歩行消費まで決めることはできない。参加者の条件、入れ替えた条件、評価した項目を一緒に読むと、研究が直接答えたことと、暮らしの中で参考にできることの距離が見えやすくなる。[4]

数字で読む運動中の消費と体感

35人:周期の時期と運動成績、主観的状態を比較したクロスオーバー試験の参加者数である。[4]

0.81±1.87 W:低ホルモン期と高ホルモン期のクリティカルパワーの差で、有意差はなかった。±は標準誤差である。[4]

12人:卵胞期に条件をそろえて抹茶とプラセボを比べた試験の参加者数である。[6]

0.21から0.26 g/分:同試験の脂肪酸化の平均値。総エネルギー消費は同程度だった。[6]

8人:自然な周期と経口避妊薬使用後の脂肪酸動態を比べた、小規模な実験の参加者数である。[18]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約