ヨガの男性が少ないと緊張する?人数の比率と安心して通える条件を分けて考える

ヨガで男性が少ないと、自分だけ浮かないかと予約を迷うことがある。運動集団の男女構成への好み、質問のしやすさ、高齢者向け活動の参加者構成を調べた研究から、人数の比率と安心して通える条件を分けて考える。全国平均を自分の教室に当てはめず、体験前の確認と参加後の振り返りに使う視点を示す。

体験予約の写真に、男性の姿が見当たらない。「この輪に自分が入ってもよいのだろうか」。運動を始めたい気持ちはあるのに、ポーズより先に「男性が自分だけだったら」が浮かぶ。予約画面の前で、まだ敷いてもいないマットの置き場所を考えてしまう。

男性が少ないことを気にする自分を、気にしすぎだと片づける必要はない。英国の成人を対象とした調査では、男女とも、男女混合の運動集団より同性の集団を好む傾向があった。ただし、これは集団への好みの調査であり、男性が少ないヨガでは居場所がなくなるという証明ではない。成人男女をまとめた結果なので、18〜39歳の女性にそのまま当てはめず、本人の希望を確かめる必要がある。[13]

知りたいのは、男性が何割なら安心かという境界線より、自分が動きを学び、分からないことを尋ねられる場所かどうかである。この記事では、所属する安心感を「ここで練習を続けてもよいと思える感覚」として考える。既存記事「キックボクシングを女性が一人で始めると力は変わる?周りの視線と動作を読む」に動作と視線の問いを譲り、ここでは集団の構成と参加条件を扱う。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

男性の割合は、どの集団を数えた数字か

ヨガの男性比率を検索するとき、まず確かめたいのは分母である。スタジオの登録者全体なのか、ある時間帯の参加者なのか、体験に来た人なのか。仮に正確に集計された数字でも、数えた集団が違えば、今度参加するクラスの風景を知るには、その枠について確かめる必要がある。写真に写った人を数えることと、教室の利用条件を確かめることも別の作業だ。

この違いを考える例になるのが、高齢者の社会的孤立や孤独に対する介入を扱ったスコーピングレビューである。スコーピングレビューは、研究領域にどのような報告があるかを整理する研究だ。対象となったのは高齢者向けの支援であり、国内のヨガ教室の実態調査ではない。選ばれた研究では女性の参加者が多く、男性のほうが多かったのは対象の10研究のうち1研究だった。高齢者向け支援の結果を、18〜39歳の女性がヨガを選ぶ場面へそのまま当てはめることはできない。[1]

一方、男性の参加割合が最も高かったのは、個人に合わせた瞑想のプログラムで、323人中264人、82%が男性だった。同じレビューに含まれる活動でも、集まった人の構成には違いがある。運動や地域の集団健康教室には女性が多く参加していたが、それを「男性は心身を整える活動が苦手だ」という一般論にはできない。[1]

ここで見るべきなのは、女性が多いか男性が多いかだけではない。どんな対象に、どんな内容を用意して、どんな関わり方で参加してもらったかである。このレビューで男性の参加が多かった瞑想は、自己との対話を中心とし、人とのやり取りが少ない形だった。活動の名前が似ていても、参加者に求める過ごし方はそれぞれ異なる。[1]

だから予約前には、「男性は多いか」に加えて「参加したい枠は男性も利用できるか」「初心者にはどう説明するか」と聞く方法がある。これは男性比率を上げるための提案ではなく、自分が参加できる条件を具体化するための確認だ。人数の回答だけでは、どこで説明を受け、誰に質問するのかまでは分からない。自分の予定に合う枠について尋ねるところから始めたい。

高齢者向けのレビューでは、研究が評価したものも一様ではなかった。社会的孤立に関する指標、孤独に関する指標に加えて、それ以外の指標も使われていた。人と接触する機会を扱うことと、本人が孤独を感じるかを扱うことは区別されている。参加した人の性別の集計だけを見て、安心して所属できたかまで読み取らないことが大切だ。[1]

教室でも、予約できたこと、出席できたこと、その時間をどう過ごせたかを分けて振り返れる。受付を済ませたという事実だけでは、自分が何に困ったかは伝わらない。反対に、入室時に緊張していても、説明を受けて理解できた場面は記録してよい。初回の印象を、入口で感じた気まずさだけで代表させないための工夫である。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

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同性の集団を好むことと、混合では続かないことは違う

運動集団の好みを調べた英国の調査は、成人772人を対象としている。男性407人、女性365人から回答を得て、同性だけの集団と男女混合の集団への好みを比べた。男女とも同性の集団を相対的に好む傾向があり、過体重に分類された回答者では、その傾向がより強かった。[13]

この結果は、周りの構成を気にすることを、男性だけの珍しい悩みと扱わないために役立つ。一方で、回答者がどの集団を好んだかと、実際にどの集団で長く通えたかは別である。調査で示された好みから、混合クラスの継続率や、体験後に緊張が消える割合を計算することはできない。[13]

たとえば、最初は男性のいる枠を希望する人でも、参加後に重視するのは説明の分かりやすさかもしれない。逆に、運動内容が合っていても、同性の参加者がいることを大切にしたい人もいるだろう。これは読み手が自分の希望を整理するための例であり、優劣を決める材料ではなく、希望を確かめる問いとして使う。[13]

体格に関する結果にも注意が要る。調査では過体重の回答者に集団の構成への強い好みが見られたが、体の形から、ある人が何を不安に思っているかまで決めることはできない。体型を変えてから混合クラスに来るべきだという話でもない。研究で示されたのは集団としての回答傾向であり、目の前の人の希望を尋ねる代わりにはならない。[13]

教室を選ぶ場面では、希望を理由付きで弁明する必要もない。「男性が参加する枠を知りたい」「男女構成より、初回に説明を受けられるかを知りたい」。どちらも問い合わせの形になる。まず希望を言葉にして、回答をもとに予定を組めばよい。好みを持つことと、その好みを全員に共通する条件へ広げることは分けておきたい。

写真の印象に戻るなら、「自分に似た人が写っていない」と「自分には参加資格がない」は同じ文ではない。前者は写真から受けた印象であり、後者は利用条件についての判断だ。どのような場なら参加してみたいのかを考えたうえで、条件は教室に確認する。好みを尊重しながら、写真だけで選択肢を閉じないという進め方である。

人数だけでなく、質問する場面を想像する

所属する安心感を、周囲の人と同じ姿をしていることだけで考えると、教室選びは人数当てになってしまう。もう少し具体的に、動作が分からないときにどうするかを考えたい。先生の説明を聞き逃したとき、近くの人に尋ねるのか、先生の区切りを待つのか。自分が使える尋ね方を事前に知る、という視点だ。

男女構成と質問行動に関係する研究として、仕事のチームで同僚にフィードバックを求める行動を調べた実験がある。参加者を男女構成の異なる集団に置き、男性向きまたは女性向きと認識される交渉課題を行わせたところ、本人の性別、チームの男女構成、課題に結び付く性別のイメージが、フィードバックを求める行動に影響していた。対象は交渉課題に取り組む男女であり、18〜39歳の女性のヨガ中の質問行動にそのまま当てはめることはできない。[12]

運動中の質問を直接調べた実験ではないので、男性が少ないヨガでは質問が何回減る、と置き換えることはできない。それでも、この結果は、質問するかどうかを本人の積極性だけで説明しきらない視点を与える。人の組み合わせだけでなく、その課題が誰に向いていると受け取られるかも、検討対象になっているからだ。[12]

ヨガの初回に置き換えて考えるなら、「男性だから力があるはず」「女性ならこの動きは得意なはず」といった説明を、自分への課題にしないことから始められる。これは交渉実験の効果をヨガに移した処方ではない。性別のイメージと、いま自分が知りたい動作の説明を混ぜないための、教室選びの観点である。[12]

たとえば問い合わせでは、「初心者で動きが分からない場合、どのタイミングで質問できるか」と尋ねる。参加後には、「聞きたいことがあったか」「実際に聞けたか」「回答で動き方が分かったか」を別々に振り返る。黙って参加できたことだけを、安心して過ごせた証拠にしない。話したいことがなかった沈黙と、聞きたかったのに聞けなかった沈黙を、自分の中で区別するためだ。

数字で読む集団構成の研究

772人:英国の成人を対象に、運動集団の構成への好みを調べた人数である。[13]

407人と365人:同じ調査の男性と女性の人数であり、ヨガ教室の男女比ではない。[13]

10研究中1研究:高齢者の孤立・孤独への介入レビューで、男性の人数が女性を上回った研究数である。[1]

264人/323人、82%:そのレビューで男性の割合が最も高かった、個別化した瞑想プログラムの構成である。[1]

76研究、76,580人:健康を左右するものへの信念と、具体的な健康行動との関連を調べたメタ分析の規模である。[3]

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宮川涼 Founder

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