ダイエットの間食のクラッカーは全粒ならよい?繊維量と吸収を分ける選び方

ダイエットの間食に全粒クラッカーを選ぶとき、繊維が多いこととミネラルを吸収できることは別の問いである。米ぬか入りビスケットの成分分析、血糖反応、お腹の症状、食事の置き換わりを研究から読み、全粒という表示だけで決めない選び方を考える。研究の数字を自分の一袋へ移す際の注意も整理する。

仕事机でクラッカーの袋を開ける。袋に「全粒」の文字があると、それだけで選び終えた気になる。ところが、知りたいのが繊維の量なのか、食後の血糖なのか、ミネラルの吸収なのかで、確かめるものは変わる。米ぬかを配合したビスケットでは、でんぷんの消化性が低下する一方、フィチン酸などの成分も増えていた。原料を替えると変わる項目は、ひとつではない。[9]

答えの芯は、全粒という言葉にすべての役割を任せないことだ。食品に含まれる量、食べた後の体の反応、普段の食事への入り方を分けて考えたい。健康な参加者と食事療法中の2型糖尿病の参加者が全粒そば粉と米粉のクラッカーを比較した臨床試験では、食欲に関係する消化管ホルモンは変化したが、食後の血糖やインスリンは変わらなかった。指標ごとの結果を分けて読む必要がある。18〜39歳の女性一般への当てはまりは、健康状態の違いも踏まえて考える。[3]

既存記事「間食のクラッカーと食パンは消化が違う?焼き方とでんぷんの構造を読み解く」には、焼き方による消化の問いを譲る。ここでは全粒やぬかの配合に注目し、袋の表示から何を選び、何を決めつけないかを考える。クラッカーに健康管理の全権を渡さず、間食として使うための読み方である。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

全粒の文字より、何を配合した食品かを見る

食品加工の副産物を繊維源として利用する研究をまとめたレビューは、ぬか、皮、種などが多様な食品の原料になることを扱っている。対象はビスケットだけではなく、パンや麺、乳製品などにも広がる。繊維を含む原料を加えるという製品づくりと、その製品を食べた人に何が起こるかは別の段階だ。原料の特徴を知ることは出発点であり、完成品の健康効果をそのまま決めるものではない。[4]

たとえば、小麦ふすま、米ぬか、バナナの皮の粉を使った食品開発研究では、精製小麦粉の一部をこれらに置き換えてビスケットを作った。この実験では置換割合を0〜30%の範囲で変え、成分、色、硬さ、官能評価を調べている。添加量が増えるとたんぱく質は増加傾向を示し、水分は減少傾向を示した。同じ「繊維を加えた食品」でも、配合は一通りではない。[18]

食べる人による評価で最も高く評価された配合は、小麦ふすまと米ぬかではそれぞれ15%、バナナの皮の粉では10%だった。これはその試作品を比べた結果であり、市販のクラッカーに共通する最適配合ではない。多く入れれば必ず好まれる、少ないものは劣る、といった順位に直す必要はない。食品の研究では、栄養成分と同時に、実際に食べたいと思うかも調べている。[18]

買い物では「全粒」と「ふすま入り」を同じ食品名のように扱わず、原材料の欄で何を使っているかを見る。そのうえで食物繊維の表示があれば、どの量に対する値かを確かめる。同じ皿に並ぶ大きさでも、表示の基準が違えば数字の見え方は変わる。これは表示を比較する手順であって、特定の含有量を合格線にする方法ではない。

袋の表側は短く、裏側は細かい。しかし買う目的が「繊維を含む間食を探す」なら、目立つ言葉から原料と成分へ視線を移す意味がある。食品開発研究が測っているのも、名前の印象ではなく、実際の配合とできあがった食品の性質だからだ。茶色の濃さだけでたんぱく質や繊維の量まで読み取ろうとせず、見える情報を順に使いたい。[18]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

フィチン酸の量から、吸収の良し悪しへ飛ばない

米粉を使ったビスケットの開発研究では、精白した米の粉や玄米の粉の一部を米ぬかに置き換えた。扱ったのは種類の異なる米から作る配合である。米ぬか入りではでんぷんの消化性が低くなり、フィチン酸という成分は0.16から1.96 g/100 gへ増えたと報告されている。ここで測った成分量と、その食品を食べた人が吸収するミネラル量は、同じ数字ではない。[9]

この区別は、全粒を選ぶ場合にも避ける場合にも役立つ。「成分が増えたから栄養を全部取り込める」と結びつけるのも、「フィチン酸が増えたから食べない方がよい」と結びつけるのも、食品の分析値から食べる人の結果へ飛んでしまう。成分の多さを示す単位は食品の中身を表している。体内への取り込みを表す数字として使うことはできない。[9]

同じ研究では、米ぬか入りビスケットのたんぱく質が6.49%、対照が4.20%、でんぷんはそれぞれ30.07%と47.38%だった。たんぱく質だけが変わった実験でも、フィチン酸だけを加減した実験でもない。複数の成分を同時に変える配合の比較である。ある指標の変化を特定の成分だけの仕事として説明しないことが、研究を買い物に生かす前提になる。[9]

ミネラルを気にする人にとって大切なのは、全粒の表示を「吸収がよい」という別の表示に読み替えないことだ。一方で、フィチン酸という名前を見つけただけで食品全体の評価を決める必要もない。食品の成分表を眺める作業と、自分の健康状態を評価する作業は分ける。鉄の不足などを疑っているなら、間食の銘柄を替えることだけで解決しようとせず医師に相談する。

昼の弁当を食べながら夕方の間食を考えるとき、問いたいのはクラッカーが完全な食品かどうかではない。いつもの食事のどこに置くかである。食品分析から読み取れる配合の違いを手掛かりにしつつ、吸収まで保証されたような買い方を避ける。それなら、繊維を選ぶ関心と、ミネラルへの関心を無理に対立させずに済む。

血糖の数字は、繊維や満腹の代わりにはならない

健康な男性19人が参加した無作為化クロスオーバー試験では、朝食や間食として使われる食品を食べ、時間を追って採血した。クロスオーバーとは、参加者が比較する食品を順番に試す方法である。全粒ビスケットのGIは54、ピーナッツバター入りの全粒ビスケットは44で、標準誤差はそれぞれ5と3だった。GIは食後の血糖反応を比較するための指標であり、ミネラルの吸収率ではない。男性を対象にした結果なので、18〜39歳の女性の血糖反応に同じ数値をそのまま当てはめることはできない。[2]

この試験では、食品のGIと食物繊維の間に負の相関があり、たんぱく質や脂質とも負の相関があった。ただし、繊維だけを増やしたときの作用と、食品全体の違いを比べた結果を同一視しない。ピーナッツバター入りの値が低かったからといって、クラッカーに何かを塗れば誰でも同じ反応になる、と読むことはできない。比較した食品と対象者の範囲を保つ必要がある。[2]

さらに、健康な人と食事療法中の2型糖尿病の人を対象とした別の臨床試験では、全粒そば粉と米粉のクラッカーを比較した。食後3時間の観察では、消化管から出る食欲に関係したホルモンの反応が変わったが、血糖、インスリン、Cペプチドの濃度は変わらなかった。ホルモンの変化と血糖の結果は分かれた。18〜39歳の女性にそのまま当てはめる際には、糖尿病の有無という対象の違いを考える必要がある。[3]

この試験では全粒そば粉のクラッカーを毎日1週間食べる段階もあり、空腹時の血糖、脂質、アポリポたんぱくには変化がなかった。アポリポたんぱくは血液中で脂質の運搬に関わるたんぱく質である。短期間の結果を長い将来へ延ばすことはできないが、「全粒を食べた」という事実だけでは、すべての測定項目の変化を保証しないと分かる。健康な参加者と2型糖尿病の参加者の短期試験であり、18〜39歳の女性の長期的な変化へは広げられない。[3]

ここで自分の袋を見るなら、研究の食品と同じ名前かどうかより、どの情報を知りたいかを先に決める。血糖の反応を知りたい日に、フィチン酸の濃度だけを読んでも答えは重ならない。逆に、繊維を取る目的なら、GIの大小だけで選び切る必要もない。食品の分析と人での試験を同じ一覧に並べるときほど、数字の横に何を測った値かを残したい。全粒ビスケットの試験と米ぬか入りの開発研究は、その区別を考える具体例になる。[2][9]

数字で読む全粒・ぬか入りビスケット

19人:健康な男性が朝食・間食の血糖反応を比べた試験の参加者数である。[2]

54と44:全粒ビスケットとピーナッツバター入りのGI。特定の試験食品を比べた値として読む。[2]

0.16から1.96 g/100 g:米ぬかを使う開発研究で報告されたフィチン酸量の変化を示す。[9]

1週間:そば粉クラッカーを毎日食べても空腹時の血糖などが変わらなかった試験期間である。[3]

12人・12週間:小麦ふすま入りビスケットと普段の食事の変化を調べた試験の規模である。[5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約