女性の筋トレ動画は途中のカットで覚えにくい?動作の区切りと記憶を研究で読む

インスタの筋トレ動画を見たのに、立ってみると次の動きが出てこない。途中のカットが原因なのかを、ダンスの区切り、動作観察、スポーツの知覚研究から考える。編集の多さだけで良し悪しを決めず、動作の始まりと終わり、切り替わりの前後を自分で確認するための動画の選び方を示す。

深くしゃがんだ実演者が、次のカットではもう立っている。見ている間は滑らかだった筋トレ動画も、床の上でまねしようとすると、戻り始める動きが出てこない。保存した動画の数と、覚えた動作の数は別の帳簿である。

途中のカットがある動画は覚えにくいのか。編集の有無だけで答えを決めることはできない。ただし、人が動作を見るときには、動きの変化や動作についての知識を使って、意味のある段階に区切っている。動画を選ぶ際は、カットの数よりも、自分が動作のつながりを追えるかに目を向ける理由がある。[1][2]

既存記事「女性の筋トレ動画は二つの角度を同時に見る?画面の数と覚えた動きを分けて読む」には画面の数の問題を譲る。ここで考えるのは、時間の途中で映像が切り替わるとき、どこまで動作を理解できているかだ。女性向けの投稿を入口にするが、女性に特有の編集効果が確立しているという話ではない。[1][2][7][19]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

カットの境目と、動作の境目を分ける

動画のカットは、映像が別の映像に切り替わる編集上の境目である。一方、研究で扱う「出来事の分節化」は、連続する行動を、順序と意味のあるまとまりとして捉えることを指す。映像の切り替わりを数える作業と、人が動作をどこで区切って理解するかを調べる作業は、同じではない。[1][2]

たとえば、しゃがむ準備から体を下げ、下げた位置から戻る動作を想像してほしい。投稿の編集が「戻り始める直前」に入っている場合もあれば、実演者の服だけを見せるために、動いている途中で画面が変わる場合もある。これは動画を確かめるための例であり、どちらが何割覚えやすいかという実験結果ではない。まず「映像の区切り」と「自分が理解した動作の区切り」を別々に言葉にするための場面設定だ。

動作観察を調べた脳機能画像研究では、意味のある行為と太極拳の動きなどを見せ、参加者が境目を捉えるときの反応を調べた。行動の検査では、動きの特徴が変わることが、いずれの条件でも境目の検出に重要だった。同時に、意味のある行為の境目では、動き一般への反応とは異なる脳活動も見られた。動作を観察して区切る課題の結果であり、18〜39歳の女性が筋トレを覚える場面への適用には、実際の再現成績を調べる検証が必要だ。[2]

ここから読めるのは、見る側が、体の動く様子だけでなく、何をしているかという知識も利用しているという点である。「画面が変わったから、次の種目なのだろう」と解釈した場所が、実際には同じ反復の途中かもしれない。そこで動画を選ぶ際の確認点を、切り替わったかどうかから、切り替わりの前後に何が起きたかを説明できるかへ移してみる。[2]

この確認は、編集者の意図を当てるためではない。実演を見た自分の理解を点検するためだ。「ここで足が動いた」「ここで戻りに入った」と言えるか。それとも、別の映像が始まったことしか覚えていないか。研究が示す動きと知識の両方の役割を、動画選びに当てはめるなら、この違いが手がかりになる。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

慣れた人の区切り方を、初心者の基準にしない

ダンスの研究では、バレエ、インド古典舞踊のバラタナティヤム、その他のダンスの経験者、運動選手、音楽家、非専門家という集団を含む112人が、ダンスとダンス以外の映像を区切る課題に参加した。経験による区切り方の特徴は、慣れたダンスのジャンルに特有で、別の専門分野やダンス以外の映像へそのまま広がらなかった。ダンス経験者や運動選手などを比べた結果なので、18〜39歳の女性一般に同じ区切り方を当てはめることはできない。[1]

これは「運動が得意なら、初めての筋トレ動画も全部すぐ分かる」と期待しすぎないための結果だ。ダンス経験、球技経験、楽器の経験を、一律に同じ動画読解力へ置き換えることはできない。研究は筋トレ投稿の比較ではないが、ある領域の熟練を別の領域へ無条件に持ち込まない、という読み方はできる。[1]

実演者には当たり前のつなぎが、見る側にはまだ名前もない動きかもしれない。「見れば分かる」という投稿に出会っても、分からない自分を責める材料にする必要はない。自分にとって初めての動作なら、実演者が省略した部分を見たいと考えてよい。これは研究結果に基づく教材選びの提案であり、初心者全員に共通する最適な編集法を指定するものではない。[1][2]

反対に、経験者が細かく区切らずに見ているからといって、長い映像を無理にまとめて覚える必要もない。大きなまとまりとして理解できる範囲は、経験する動作によって違うというのが、このダンス研究からの重要な視点である。自分が追える範囲を探す際、他人の再生速度や理解の速さを物差しにしないことだ。[1]

研究では、専門的な動作の表象を映像で働かせた後、ダンス経験者でダンスに関する単語の再生が多いという結果も得られた。ただし、これは単語を思い出す課題である。投稿を見た後で種目名を言えることと、その種目を体で再現できることを同じ成績として扱わないためにも、何を記憶の指標にした研究なのかを確かめたい。[1]

情報を減らすことと、つながりを消すことは違う

画面が華やかなら学びやすく、簡素なら学びにくい、という順番も決められない。人の動きの知覚を扱ったスコーピングレビュー、つまり研究領域の広がりを整理するレビューでは、運動選手、指導者、初心者を対象に、関節などの位置を光点で表す映像に関する40研究が採用された。顔や服の細部を見せなくても、動くパターンを手がかりにする研究である。スポーツの知覚を調べた集団の結果を18〜39歳の女性の筋トレ動画選びに使う際は、競技の先読みと動作の再現という課題の違いを考慮する必要がある。[19]

採用研究のうち30研究は相手の行動を先読みする技能に主眼を置き、別の10研究では運動学習が扱われた。レビューは、こうした光点の映像が、さまざまなスポーツで技能を獲得するために役立つ可能性を示している。また、観察経験と運動経験の両方が、動きの知覚に関係すると整理している。[19]

ここで注意したいのは、背景や服の情報を減らすことと、動作の途中を時間ごと取り除くことの違いだ。光点の研究を理由に「短く切り詰めた投稿ほどよい」とは言えない。少ない視覚情報でも動くパターンを利用できる、という結果を、途中経過がなくても再現できる、という結果へすり替えない。[19]

自宅で候補の動画を比べるなら、背景のきれいさを評価する前に、足や腕の位置がどのように変わったかをたどれるか確認する、という選び方が考えられる。服や撮影場所に関心が向く動画が悪いという話ではない。鑑賞したい投稿と、動作の経過を確かめたい投稿に、同じ役割を求めなくてよいのである。[2][19]

また、スポーツの先読みは、相手が次にどう動くかを判断する課題であり、自分が筋トレを正確に行う課題とは違う。レビューの研究数の多さだけで、カット編集への答えが固まったと考えないことだ。何を見て、何を答えたり動かしたりしたのかを残して読むと、動画に期待してよい範囲も整理しやすい。[19]

動画の作り手の立場で考えると、目を引く場面を残す編集と、動きの経過を確認するための編集には、違う目的を置ける。投稿の冒頭に完成した姿勢を見せるのか、準備から戻るまでを続けて見せるのか。どちらを見たいかは、視聴者が今持っている疑問による。動作観察の研究を参考にするなら、見せたい動きの特徴と、理解してほしい行為の段階を意識する、という制作上の問いになる。[2]

たとえば「戻るときの動きを確認したい」という説明を添えて、実演の経過が見える映像を探すことはできる。これは研究で定めた字幕の形式ではない。何を確認するために見るのかを、自分で限定する工夫だ。光点の映像でも動きのパターンを扱えるという研究を読むと、装飾を足す前に、必要な経過が見えるかを点検する発想が生まれる。[19]

同じ動画を友人と見たとき、気になった境目が違っても不思議ではない。ダンス研究では、経験による特徴が慣れたジャンルに限られていた。友人がすぐ理解した場所で自分が迷ったなら、まず迷った場所を伝える。「動画が難しい」よりも「この切り替わりの前に、足を動かしたのかを知りたい」のほうが、確認すべき情報を共有しやすい。[1]

数字で読む動作観察と区切り

112人:ダンスの区切り方と、関連する単語の記憶を調べた研究の参加者数である。[1]

6集団:ダンス経験者だけでなく、運動選手、音楽家、非専門家も含めて比較された。[1]

40研究:光点の映像を使う人の動きの知覚について、レビューに採用された研究数である。[19]

30研究:そのレビューで主に扱われたのは、相手の行動を先読みする技能だった。[19]

10研究:同レビューで運動学習を扱った研究数であり、筋トレ動画の編集比較の件数ではない。[19]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

author avatar
宮川涼 Founder

1

2

関連記事

ご体験予約