
女性を含む試験も、快適さと体内の反応を別に測った
新しい試験では、健康な若い成人22人、うち女性10人、男性12人が参加した。平均年齢は24.4歳で、乾式のサウナ装置を使った加温、顔に送風しながらの加温、通常の温度環境という条件を、無作為の順序で経験している。各参加者が条件を変えて受けるため、別々の人だけを比べるより、個人の違いを考慮しやすい設計である。[3]
加温は60分間で、送風なしの温度は平均71.1℃、顔への送風ありでも平均71.1℃だった。温熱快適感は送風ありの方が良好に保たれた。女性は送風のない加温で男性より不快感が強かったが、顔に送風した条件ではその男女差が見られなかった。顔を冷やすことが、とりわけ女性の不快感を和らげたという結果である。[3]
ただし、この結果を「女性はみんな顔を冷やせば同じように楽になる」と受け取るのは広げすぎだ。参加者は健康な若い成人であり、女性全体を代表する大規模な調査ではない。暑さをつらく感じる人の訴えを軽く扱わないための参考にはなるが、性別だけでその人の感じ方を決める材料にはならない。[3]
加温終了時の直腸温は、送風なしで38.0±0.3℃、顔への送風ありで37.8±0.3℃だった。ここで、数字が近いから完全に同じとも、平均が低いから大きな冷却効果とも即断しないことだ。研究は温度と快適感を別々に評価し、顔冷却による不快感の軽減を示した。その事実を中心に受け取る方が、退室後の判断にもつながる。[3]
血液では、インターロイキン6という物質の濃度も測られた。これは研究で加温への急性反応を見るために使われた指標である。濃度の増加は、顔への送風ありと送風なしで同程度で、どちらも通常温度の条件より大きかった。顔冷却で快適になっても、調べた体内の反応が一緒に消えたわけではなかった。[3]
この結果を「炎症が増えるほど健康になる」「顔を冷やすと疲労が抜ける」といった効能へ変えてはいけない。測定されたのは、加温前後の急性の血中濃度変化と感覚などである。翌日の疲労や長期の体調を示す数字とは区別する。快適さを得られたことは、そのまま認めてよい。その先の効能を付け足す必要はない。[3]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
顔を冷やす気持ちよさは、暑い時と寒い時で違う
顔を冷やす快適さには、周囲の温度環境も関わる。局所の冷却と加温を比べた男性の実験では、軽い暑さの中で顔を冷やすことが最も快適だった一方、軽い寒さの中では、顔を温めても冷やしても大きな効果はなかった。逆に寒い環境では、胸や腹を温めると強い快適感が得られた。健康な男性の実験であり、18〜39歳の女性にこの部位ごとの違いをそのまま当てはめられるかは未確定である。[4]
同じ場所への同じ方向の刺激でも、全身が置かれた環境で受け取られ方が変わる。暑いサウナと、空調の効いた更衣の場を、顔の感覚だけで連続した同じ状態だと考えない方がよい。局所の冷たさはその場所の感覚であり、全身の快適さは周囲の暑さや寒さとの組み合わせで決まる、というのがこの実験からの読み方になる。[4]
著者らは、部位による快適感の違いを、皮膚の温度を感じる受容器の密度や性質だけでは説明できず、中枢神経系での処理を反映すると考察している。顔の面積だけを見て「そこしか冷やしていないから気休めだ」と片付けるのも正確ではない。小さな場所への刺激が、全身の感じ方に大きく響くことはある。[4]
一方で、顔が気持ちよいから体の内部の熱まで十分に失われた、とは別の主張である。快適感を調べた研究と深部体温を測ったサウナ実験を並べると、顔の冷却には感覚を整える働きがあり、その働きの大きさを内部の冷却量と同一視できない、という整理になる。どちらか片方を否定しなくても、両方を持っておける。[1][4]
帰り道の中央線に間に合わせたい時、顔がすっきりすると予定を詰めたくなる。その瞬間に役立つのは、「涼しいから全部戻った」という一文を、「顔は涼しくなった」に言い換えることだ。実験で全身のつらさ、脚のつらさ、心拍が異なる動きをしたことを思い出せば、感覚を必要以上に大きな判定へ広げずに済む。[2]

よくある誤解
「顔を冷やして暑くなくなれば、深部体温も下がったはずだ」という思い込みがある。だが、サウナ内で顔を冷やした成人の実験では、暑さは軽くなっても、深部体温の上昇には群間差がなかった。この条件で、暑さの軽減を内部の温度上昇の軽減と同じにする見方は否定された。もちろん、あらゆる冷却法に温度を下げる作用がないという意味ではない。[1]
「顔冷却で運動が楽なら、脚も心拍も回復した」とも考えがちだ。加温後の自転車運動では、顔冷却によって全身のつらさの条件差がなくなっても、脚のつらさと心拍数はサウナ条件で高いままだった。全身の評価に改善があることと、各指標が通常条件へそろうことを分けて読む必要がある。[2]
「サウナで調べた方法なら、運動後にも同じ時間と温度を使えばよい」という受け止め方も避けたい。研究には、運動を行わず加温する試験と、加温の後に運動する試験が含まれる。対象も、男性のみの試験と女性を含む試験で違う。実験の温度や滞在時間は比較のための条件であり、読者が再現する目標ではない。[1][2][3]
さらに、顔が涼しくなったという実感を「疲労サウナ効果」の証明に置き換えるのは難しい。ここで見てきた研究が直接扱ったのは、加温に伴う温度、快適感、運動のつらさ、心拍や血中指標である。これらの変化から、翌日の筋肉の回復や日々の疲労の改善までをひと続きに推測しないことだ。[1][2][3]
今日からできること
- 顔を冷やした前後は、まず「顔の暑さ」「全身の快適さ」を分けて言葉にする。部位の感覚と全身の評価を別に尋ねた実験の視点を、日常にも借りる方法である。[4]
- 顔に風を当てて運動のつらさが軽くなっても、それを活動を増やす合図にしない。6人の再試験では、全身の評価と脚・心拍の結果が一致しなかった。[2]
- サウナで顔を冷やす実験の60分という設定を、自分の滞在目標にしない。加温中の比較から学ぶのは、快適さと深部体温の変化が別だったという点である。[1]
- 女性を含む22人の試験は、自分の暑さのつらさを言葉にする参考にする。性別の平均差を、その場にいる人の我慢の基準に使わない。[3]
- 冷却法の話を読む時は、加温中なのか、加温後の運動中なのか、退室後なのかを確認する。同じ顔冷却でも、行った場面が違えば日常へ移せる範囲も変わる。[1][2][3]
顔を冷やして楽になることは、実験で捉えられた意味のある変化だ。ただ、その一つの変化に、体温も心拍も疲労も代表させない。サウナを出た顔への風は気持ちよい。その感想を、体全体の回復証明まで働かせなくてよいのである。[1][2][3]

オンザショア立川店で、温度環境も選んで続ける
温かい場所で動くか、常温で動くか。通う場所を考える際には、レッスンの種類と温度環境を分けて確認しておきたい。オンザショア立川店には、溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガやピラティスがある。ヨガだけでも25種類以上のレッスンがあり、女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIIT、パーソナルトレーニングも扱っている。
営業時間は全曜日8:00〜23:30で、年中無休である。所在地は東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3F、JR立川駅北口から徒歩1分だ。朝の予定に組み込むか、仕事の帰りに立ち寄るか、生活の中で通う時間を考えるための情報になる。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。温度環境を選ぶ際には、こうした参加条件も先に確認したい。
ヨガの体験レッスンは税込1,980円。60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルが含まれる。選択肢は店のトップ、費用は料金ページ、体験の手続きは予約ページで確認できる。温度と時間、通う手順まで含めて、続ける場所を選ぶ材料にしてほしい。
参考文献
[1] The effects of face cooling on the prolactin response and subjective comfort during moderate passive heating in humans — Mündel T, Hooper PL, Bunn SJ, Jones DA., 2006, Experimental physiology. DOI: 10.1113/expphysiol.2006.034629
[2] The effect of passive heating and face cooling on perceived exertion during exercise in the heat — Armada-da-Silva PA, Woods J, Jones DA., 2004, European journal of applied physiology. DOI: 10.1007/s00421-003-1006-0
[3] Facial cooling improves thermal perceptions and maintains the interleukin-6 response during passive heating: A sex comparison — Su Y, O’Donnell E, Hoekstra SP, Leicht CA., 2025, Temperature (Austin, Tex.). DOI: 10.1080/23328940.2024.2406730
[4] Regional differences in temperature sensation and thermal comfort in humans — Nakamura M, Yoda T, Crawshaw LI, Yasuhara S, Saito Y, Kasuga M, Nagashima K, Kan, 2008, Journal of applied physiology (Bethesda, Md. : 1985). DOI: 10.1152/japplphysiol.90466.2008
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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