
顔の温度を測る研究は、脚の結果と分けて読む
ここまでのスクワット研究が測ったのは、主に脚の皮膚温である。一方、顔の温度を運動の反応として調べた予備的研究もある。これは片脚で膝を伸ばす抵抗運動を、疲労困憊に至るまで行う実験だった。スクワットとは運動が異なることを、まず押さえておきたい。[5]
研究では、運動した脚と運動していない脚に加え、鼻先と、眉間付近にある皺眉筋の領域を評価した。顔全体をひとつの温度として扱うのでなく、場所を分けた点に特徴がある。運動前後の温度差だけでなく、時間とともに揺れる温度信号を、周波数という変動の速さの成分に分けて分析している。[5]
評価した領域によって温度変化や一部の周波数成分に有意な違いがあり、温度に関する特徴と、本人が評価した運動のきつさの間にも有意な相関があった。これは、運動時の身体的な反応と心理生理的な反応を捉える方法として、顔の温度にも研究上の可能性があるという結果である。相関とは一緒に変わる関係であり、片方がもう片方を起こしたと確定する表現ではない。[5]
鼻先と眉間を測る実験を、頬に手を当てて「今日は熱い」と感じる場面と同一視することはできない。研究者は予備的研究として、運動に対する反応の観察に使える可能性を示し、さらに検討する必要があると述べている。家庭で顔の温かさから疲労を採点する方法として完成した、という意味ではない。[5]
脚が働いた後に顔も変化する、という方向の問いには、この研究が接点になる。しかし「スクワットの休憩中に顔の温度が最高になり、そのとき肌への効果も最大になる」という一続きの主張にすると、別々の研究の間を飛び越えてしまう。脚の温度が戻る時間、顔の温度ときつさの関連は、それぞれの運動と測定部位に沿って読む必要がある。[1][5]
温度の解釈が簡単でないことは、運動後の痛みを扱う研究にも現れる。活動的な成人22人、男性10人と女性12人に、筋肉痛を誘発するスクワットを行わせた実験では、太ももの皮膚温、筋肉痛、押したときに痛みを感じ始める圧を、運動前、直後、48時間後に測った。男女を含む活動的な成人の結果なので、18〜39歳の女性全般にも同じ反応が生じるかは別に検討する必要がある。[6]
筋肉痛は男女とも直後と48時間後に増えたが、温度の反応は同じではなかった。男性は直後に平均温度と最高温度が上がり、48時間後には最高温度が低下した。女性では48時間後に最低温度が上がった。最高、最低、平均のどれを見るかも含めて、温度には違う動きがあったのである。[6]
この実験では、皮膚温から筋肉痛を予測することはできなかった。一方、運動前から48時間後への最高温度の変化と、押したときの痛みの指標の変化には関連があった。すべてが無関係なのでも、温度だけで痛みが分かるのでもない。関連する項目を細かく分けるところに、研究の読みどころがある。[6]
なお、先の選手の実験では皮膚温が直後に下がり、この男女の実験では男性の平均温度などが直後に上がっている。都合のよいほうだけを残すべきではない。運動条件、対象者、測定領域や使う温度指標が違う以上、「スクワット後は必ず下がる」とも言い切れない。共通して持ち帰れるのは、どこを、いつ、どの指標で見たかを揃える姿勢である。[1][6]
レビューが検討した文献には、持久的な運動の10本、運動強度を段階的に上げる試験の12本、抵抗運動の11本が含まれる。スクワットの結果を読むときも、運動という大きなくくりだけで比べず、どの種類の運動を扱った知見かを見る必要がある。さらに、このレビューは高解像度のカメラを使った実験例も示している。機器で捉えた体表の温度分布と、手のひらで感じる温かさでは、得られる情報の細かさが違う。家庭の感覚を研究の画像と比べるなら、この測定方法の違いも比較条件の一部になる。[3]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
よくある誤解
「休憩中に温かくなったから、そこで初めて運動が効き始めた」という考えは、温度の動きと運動の評価を混ぜている。選手の実験で休憩中に起きたのは、低下した皮膚温が運動前に戻る経過だった。しかも温度と一緒に測った跳躍能力には、運動後の変化が認められなかった。肌の温かさが出てくる時刻を、筋力の変化が始まる時刻として扱う根拠にはならない。[1]
「ゆっくりしゃがむほど皮膚温も大きく上がる」という読み方も、速さの研究とは異なる。遅い条件で違ったのは温度変化の進み方であり、変化幅には有意差がなかった。速さと幅は別の指標だ。温度が遅く動いた結果から、肌への効果が大きい運動の速さまで決めることはできない。[8]
さらに「顔が温まらない日は、脚も十分に働いていない」と判断するのも急ぎ過ぎである。顔を調べた実験は、鼻先や眉間などの領域を分け、温度信号と運動のきつさの関連を検討した段階にある。スクワット中の脚の働きを頬の体感だけで評価する尺度へ置き換えることはできない。[5]
温度の画像は印象に残る。赤や青の違いは、筋肉の説明より先に目に入るかもしれない。しかし、画像として温度が見えることと、そこから何を判断できるかは別の問題である。レビューが環境や個人による影響、分析方法の標準化を論じているのも、見た目の分かりやすさだけでは評価が完結しないからだ。[3]
休憩時間も、肌の温かさから逆算する必要はない。選手の比較で用いた座位90秒の休憩は、実験の条件を揃えるための設定である。その研究で下肢の皮膚温が戻った時刻を、次のセットを始めてよい合図と読み替えることもできない。研究条件の数字と、自分への運動指示は区別したい。[1]

今日からできること
- 温かさを記録するなら、運動直後なのか休憩中なのかを添える。下肢を運動前、直後、15分後に測った研究のように、測定時点を分けて考えるための記録である。[1]
- 動作の速さを変えた日は、その点も残す。下ろす・立つ動作を各1秒と各5秒で比較すると温度変化の速さが違ったが、変化幅には有意差がなかった。[8]
- 頬の体感と太ももの測定結果を同じ欄に入れない。男性13人のスクワット研究が追ったのは太ももであり、顔を測った予備的研究では鼻先や眉間を分けていた。[5][8]
- 肌が温かいかどうかとは別に、きつさや翌日の痛みも言葉にする。成人22人の実験では、皮膚温だけで筋肉痛を予測できなかった。[6]
- 15分で温まらなくても、回数を足す理由にしない。その時間は選手の下肢の回復に関する観察であり、顔を温めるための到達目標ではない。[1]
オンザショア立川店で、動く予定を生活に置く
肌の温かさをその日の成績にするより、運動する場所と予定を生活の中に置く。その選択肢となるオンザショア立川店は、JR立川駅北口から徒歩1分、東京都立川市曙町2-14-10 エトロワビル3Fにある溶岩ホットヨガスタジオである。営業時間は全曜日8:00〜23:30、年中無休だ。朝に通う場合も、仕事の後に通う場合も、この営業時間の中で予定を考えられる。
溶岩プレートを敷いたスタジオでのホットヨガに加え、常温のヨガ、ピラティス、パーソナルトレーニングを扱う。女性専用のキックボクササイズ、ボクササイズ、HIITもあり、ヨガだけで25種類以上のレッスンがある。続ける種目と通う時間を考える場所として、店のトップで内容を確認できる。
妊娠中は溶岩ホットヨガには参加できず、常温のマタニティヨガがある。医師から運動を止められている方は利用できない。ヨガの体験レッスンは税込1,980円で、60分のレッスンにバスタオル2枚、フェイスタオル1枚、ヨガマットのレンタルを含む。料金と体験の予約は各ページから確認できる。

参考文献
[1] Acute effect of auxotonic and isometric contraction evaluated by infrared thermography in handball players — Lino-Samaniego Á, de la Rubia A, Sillero-Quintana M., 2022, Journal of thermal biology. DOI: 10.1016/j.jtherbio.2022.103318
[2] The influence of body composition on exercise-associated skin temperature changes after resistance training — Weigert M, Nitzsche N, Kunert F, Lösch C, Schulz H., 2018, Journal of thermal biology. DOI: 10.1016/j.jtherbio.2018.05.009
[3] Infrared Thermography in Exercise Physiology: The Dawning of Exercise Radiomics — Hillen B, Pfirrmann D, Nägele M, Simon P., 2020, Sports medicine (Auckland, N.Z.). DOI: 10.1007/s40279-019-01210-w
[5] Central and Peripheral Thermal Signatures of Brain-Derived Fatigue during Unilateral Resistance Exercise: A Preliminary Study — Perpetuini D, Formenti D, Iodice P, Cardone D, Filippini C, Chiarelli AM, Michie, 2022, Biology. DOI: 10.3390/biology11020322
[6] Relationship between exercise-induced muscle soreness, pain thresholds, and skin temperature in men and women — da Silva W, Machado ÁS, Lemos AL, de Andrade CF, Priego-Quesada JI, Carpes FP., 2021, Journal of thermal biology. DOI: 10.1016/j.jtherbio.2021.103051
[8] Dynamics of thermographic skin temperature response during squat exercise at two different speeds — Formenti D, Ludwig N, Trecroci A, Gargano M, Michielon G, Caumo A, Alberti G., 2016, Journal of thermal biology. DOI: 10.1016/j.jtherbio.2016.04.013
この記事の情報は2026年10月時点のものです。個別の健康状態については医師にご相談ください。
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