有酸素運動の後に筋トレは腕なら楽?脚から持ち越す負担と測る指標の違いを読む

自転車をこいだ後、脚を休ませて腕を鍛えれば疲れを避けられるのか。自転車中の上半身の筋活動、続けて走ったときの成績、有酸素運動と筋トレを組み合わせた試験を読み分ける。腕の力と血管や血液の反応を混同せず、研究で確かめた範囲から、その日の運動記録の見方を考える。

自転車を降りると脚が重い。それなら今日は腕の筋トレに回せばよいのか。仕事帰りに運動をまとめたい日には、切実な問いである。ただ、自転車では上半身も姿勢を支える。男性の自転車愛好者を調べた研究では、乗る姿勢によって腕や肩の筋活動も変わっていた。18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、対象の違いを踏まえて判断する必要がある。[15]

答えの芯は、腕に替えるだけで疲労を避けられるという保証はない、ということだ。自転車中の筋活動を測る研究は、降りた後に腕が出せる力を測る研究とは異なる。また、有酸素運動の後に筋トレを行った試験で、血管や血中のたんぱく質に変化が出ても、それを腕の疲れの軽さへ読み替えることはできない。[15][16][20]

運動の目標や組み合わせ全般は、既存記事「有酸素運動と筋トレの組み合わせ方 順番より先に決めたい体脂肪と筋力の目標」に譲る。ここでは自転車から腕の筋トレへ移る場面に絞り、使った部位、次の動作、測った指標を分けて考える。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

自転車の間、腕は本当に休んでいるのか

ペダルを回す脚が目立つ一方、ハンドルに置いた手は画面の外へ追いやられやすい。だが、自転車の姿勢を調べた研究では、上腕二頭筋や上腕三頭筋、肩の前側の筋肉などの活動が測定されている。腕を動かして重りを上げていないからといって、上半身も活動している。[15]

対象は男性のレクリエーション自転車愛好者9人である。風洞で空気抵抗を測る測定と、上半身の筋肉の電気的な活動を測る測定を行った。筋電図とは筋活動に伴う電気信号を記録する方法で、この研究では腕、肩、腰の計6筋を調べている。ハンドルの持ち位置と前腕の角度を変えたことが特徴だ。男性の自転車愛好者の測定なので、18〜39歳の女性に同じ筋活動が現れるかは別に確かめる必要がある。[15]

前腕の角度を低くした姿勢は空気抵抗を減らす一方、筋活動を増やした。より深くかがんだ姿勢では、持ち位置に応じて上腕二頭筋、上腕三頭筋、肩の前側、僧帽筋の活動が増えた。上腕三頭筋は、調べた両方の持ち位置で筋活動の中心となっていた。[15]

ここから拾えるのは、「脚の運動」と呼んでいた時間にも、姿勢に応じた上半身の負担が含まれうるという点である。腕は出勤簿に名前がないのに、働いている。しかし、この研究の筋電図を、後の腕の筋トレが何回減るかという数字に変換してはいけない。乗っている最中の働きと、降りた後の運動成績は別の問いだからだ。[15]

通勤用の自転車、前かがみで走る自転車、室内で上体を起こしてこぐ自転車を、同じ前提で語らないことも大切になる。研究は持ち位置と前腕角度を変えており、単に「自転車をした」という分類より細かい。自分の記録にも、こいだ時間だけでなく、どんな姿勢だったかを書けば、後で比較するときの条件が見えやすい。[15]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

使った部位と、次の運動の成績を分ける

同じ脚を使う運動を続ける例として、自転車の後に走る研究がある。鍛錬したトライアスロン選手9人の試験では、自転車を20分こいでから3000mを走る条件と、走るだけの条件を比較した。自転車の回転数を変えた条件は無作為な順序で実施されている。鍛錬した競技者の結果を18〜39歳の女性一般にそのまま当てはめることはできない。[11]

走るだけの条件では平均583.0秒、自転車の後は回転数に応じて625.7秒、630.0秒、637.7秒だった。自転車を先に行うことで、後の走行成績に有意な影響が出た一方、自転車の回転数による走行成績の有意差は認められなかった。先行運動の有無と、先行運動の細かな設定は、別の比較である。[11]

この試験で自転車は最大酸素摂取量の80%を超える程度の代謝強度だった。最大酸素摂取量は、この研究で運動強度の目安に使われた酸素摂取の最大値である。競技者が競技に近い強度でこいだ結果を、仕事帰りに軽くこいでから腕を鍛える人へ、そのまま当てはめることはできない。[11]

日常の軽度・中強度の有酸素運動の後、動かしていない部位にも疲れが及ぶか、という問いはここで分けておきたい。これが非局所疲労という問いである。競技強度でこいだ後の走行成績は、軽くこいだ後の上半身筋トレへの答えにはならない。また、先行する自転車を45分行った併用試験も、測定の中心は血管や血液の指標である。時間や強度が日常の運動に近く見えても、腕の筋力を測る比較と同じには扱えない。今回扱う研究からは、日常の軽度・中強度運動で非局所疲労が起きるとも、起きないとも判定できない。[11][16][20]

まして、自転車の後に走りにくかったことは、腕の筋力も同じだけ落ちる証明ではない。後続運動が走行なのか腕の屈伸なのかで、答えるべき問いが変わる。脚の研究を腕へ広げるには、その橋渡しをする比較が必要だ。運動名の隣に「何を結果として測ったか」を置くと、話の飛躍を見つけやすくなる。[11][15]

たとえば、「昨日より腕が重く感じた」と「昨日より同じ重りを持ち上げる回数が少なかった」は、記録として別々に残せる。さらに「自転車中にハンドルを強く支えていた」という条件も添えられる。これらを最初からすべて脚の疲れのせいにすると、自分が確かめたい対象まで曖昧になる。まず経験を具体的な言葉にほどくのが出発点だ。

競技者の走行時間には平均値とともにばらつきも示されている。単独走行は583.0秒に対して標準偏差28.3秒、毎分60回転の自転車後は625.7秒に対して40.1秒だった。標準偏差は集団内の値の散らばりを表す。平均の差を、そのまま自分に起こる遅れと受け取らないために、この散らばりも一緒に見たい。集団の比較結果は個人の予定表に書き込める予測値とは異なる。[11]

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

研究を集めても、条件の違いは消えない

自転車から走行への移行を扱った系統的レビューは、39研究をまとめている。系統的レビューとは、決めた方法で関連研究を探し、選んで検討する研究である。対象となるのは自転車から走行へ移る運動場面であり、18〜39歳の女性の日常の筋トレへそのまま当てはめるには、運動経験や課題の違いを考える必要がある。多くの研究で、自転車の後に走ると対照の走行より成績に不利な影響が見られた。ただし、動き方や生理反応についての結果は一致していなかった。[2]

その理由として、研究ごとの実験方法の違いが挙げられている。回転数や自転車の強度を操作する工夫についても、後の走行を改善するかどうかは明確ではなかった。「先にこぐと後が変わることがある」と「このこぎ方なら後の疲れを防げる」の間には、まだ距離がある。[2]

先ほどの競技者の試験は、回転数を60、80、100回転毎分に変えている。後の走行全体の成績には有意な差がなかった一方、走り始めの500mでは、歩幅の刻み方や速度に条件差があった。全体の所要時間だけを読む場合と、走り始めの動作を読む場合でも、見えるものが違う。[11]

これは、運動後の「調子」をひとまとめにしないための具体例になる。腕に替えた直後の動きやすさを知りたいのか、予定した運動を終えられるかを知りたいのか。さらには長く続けたときの筋力を知りたいのか。自転車から走行への研究が答えているのは、その中でも特定の条件下の走行成績である。[2][11]

立川駅北口から急いで帰った日の運動と、休日に時間を確保した日の運動を比べる場面でも、同じ整理が役立つ。予定表に書いた順番が同じでも、前に何をしたか、何を確かめたかまで同じとは限らない。腕の運動の記録に、運動全体の感想だけを書かず、対象の動作を残す。比較の相手がはっきりするだけでも、思い込みで結論を急がずに済む。

筋トレ後の血管反応は、腕の疲労計ではない

有酸素運動と筋トレを組み合わせた直接の実験もある。若い健康な対象者12人が、筋トレだけの条件と、自転車を45分こいでから筋トレを行う条件を無作為に経験した研究だ。18〜39歳の女性だけを対象にした結果として扱わず、そのまま当てはめるには対象の対応を確かめる必要がある。自転車は最大心拍数の67.0±1.7%で、筋トレ後の血管の反応が調べられた。[20]

測ったのは上腕動脈の血流依存性血管拡張反応である。血流に応じた血管の広がりを調べる指標で、腕を使って持ち上げられる重さではない。この試験では、先に自転車をこいでも、筋トレ後の一時的な血管内皮機能の低下を防ぐには十分ではなかった。[20]

ここで重要なのは、「有酸素運動を先にすれば後の反応をすべて整えられる」という期待が、この血管指標では支持されなかったことだ。一方で、血管の反応が改善しなかったから腕の筋トレの成績も悪くなる、と結論することもできない。測定した出口を越えて話を進めない読み方が必要になる。[20]

筋トレ後の血流や血管のずり速度、つまり血管壁に沿う血流の速さに関係する指標の増加は、両条件で違わなかった。血管の拡張反応についても、条件と時間の組み合わせによる有意な違いはなかった。単独条件で有意差が出た時点だけを拾って、組み合わせた条件が優れていたと判断する読み方は避けたい。[20]

数字で読む先行運動の研究

9人:自転車の姿勢と上半身の筋活動を調べた男性自転車愛好者の人数だ。[15]

39研究:自転車から走行への移行を検討した系統的レビューの採用数である。[2]

583.0秒と625.7秒:競技者の試験における単独走行と、毎分60回転の自転車後の3000m走の平均値だ。[11]

45分:筋トレ後の血管反応を調べた試験で、先に行った自転車の時間である。[20]

30分と60分:別の試験で、併用条件の血中クロトー濃度が筋トレ単独より高かった筋トレ後の時点だ。[16]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約