筋肉痛の日のサウナは水分も失う?温まった感覚と補水後の回復を研究で読む

筋肉痛が残る日にサウナへ行くと、温まる一方で発汗や循環の変化も起こる。痛みの軽減を示す研究と、運動後の回復について結果が分かれるレビューを読み比べ、水を飲めば筋力まで戻るとはいえない理由を整理する。運動前と後の違い、翌日の予定に合わせた判断も考える。

昨日のスクワットが、便座に腰を下ろす瞬間に存在を主張する。今夜はサウナで温まって帰ろうか。そう考えたときに知りたいのは、気持ちよく過ごせるかに加えて、汗で水分を失っても回復の助けになるのか、という点だ。

サウナで筋肉痛が軽くなる可能性はある。しかし、運動後に温めれば出せる力まで早く戻る、とはまだ言い切れない。筋肉痛を扱う研究には有利な結果がある一方、運動後のパフォーマンス回復を集めた系統的レビューでは、有益、変化なし、不利という結果が並んでいる。[1][14]

温熱では汗の量や心拍数、血液の分布も変わる。補水はその水分の問題として考え、筋肉の回復が済んだかは別に見る必要がある。[16][19] 水のボトルを空にしたことと、明日の階段を普段どおり下りられることは、同じ採点項目ではない。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

サウナで温まる間も、体は仕事をしている

サウナのように、運動せず外から体を温める方法を受動的加温と呼ぶ。スポーツ場面を扱うレビューでは、受動的加温と運動に共通する急性の反応として、体温、発汗量、血流、心拍数の増加、血漿や血液の分布の変化が挙げられている。[16] 座っている間も、体温調節と循環は働いている。競技者の利用を扱うレビューであり、18〜39歳の女性の日常のサウナ利用に同じ利益や負担が生じるかは、利用条件と合わせて考える必要がある。

血漿は血液の液体部分である。体を温めるときに考える水分は、口や喉が潤うかだけの話ではなく、循環の状態とも結びつく。入浴やサウナによる急性の熱曝露を整理した救急医学のレビューは、末梢の血管が広がること、循環する血液の量が相対的に不足すること、体内に熱が蓄積することを共通の反応として挙げている。[19] 救急診療で問題となる患者の病態を整理したレビューであり、18〜39歳の女性に同じ頻度で問題が起こることを示すデータとしては使えない。ここでは温熱の負担を考えるために参照する。

ここで「血流が増えるなら、筋肉痛はすぐ治る」と話を飛ばさないことが大切だ。血流の変化は、温めた際の生理反応である。それが翌日の力の戻りという結果につながるかは、実際に回復を測った試験で確かめる必要がある。運動後の加温をまとめたレビューが、回復への断定を避けているのは、この結果がそろっていないためだ。[14][16]

また、加温の温度、時間、体を覆う範囲、使う方法によって反応は変わる。[16] 同じ「温まる」でも、局所を温めること、湯に浸かること、サウナで過ごすことを、そのまま交換可能な方法として扱えない。友人の入り方が自分の運動後にも合うかは、名前だけでは決まらない。

汗が増えること自体を、回復が進んだ証拠にするのも早い。発汗は受動的加温に伴う反応のひとつであり、パフォーマンス回復の結果とは測っているものが違う。[14][16] タオルの重さに、その日の筋肉の成績表まで任せる必要はない。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

痛みが軽くなる研究は、どこまで期待できるか

遅発性筋肉痛とは、運動の後に時間を置いて現れる筋肉の痛みを指す。慣れない伸張性運動、つまり筋肉が伸ばされながら力を出す運動などに伴い、筋肉の働きの低下とともに生じることがある。[2] 痛みの話と、出せる力の話が隣り合うのはこのためだ。

筋肉痛への理学療法を比較したネットワークメタ分析では、介入後48時間の時点で、サウナは偽の介入より有利な結果だった。比較の推定値は−3.29、区間は−6.21〜−0.33である。[1] ネットワークメタ分析は、複数の介入を試験同士のつながりも利用して比較する方法だ。筋肉痛への効果を検討する根拠にはなる。ただし、筋肉痛を持つさまざまな集団を扱った分析であり、18〜39歳の女性に同じ大きさの効果があるかは、この結果だけでは決まらない。

ただし、この−3.29を、そのまま「自分の痛みがこの点数だけ減る」と読み替えるべきではない。比較の推定値と、その広がりを一緒に読む数字である。また同分析では、介入後24時間の有意な優位は光を用いた療法で示され、サウナの有意な結果が示されたのは48時間だった。48時間を超える時点では、理学療法全体に偽の介入を上回る明確な利益は認められなかった。[1]

つまり「入れば直後から楽になる」「何日たっていても同じ効果がある」とまでは、この結果を広げられない。研究で比べた時刻は、結論の一部である。今夜温まり、退出時に脚が軽く感じたとしても、その実感と研究で評価した経過は分けて受け止めたい。[1][14]

さらに、痛みに関する有利な結果から、補水後の筋力回復までを一続きに保証することはできない。最大限に力を出す能力を評価した研究の集計は、痛みを中心に読む場合とは別の結果を示すからだ。[14] サウナの価値を考えるなら、何が良くなることを期待しているのかを、先に言葉にしておくと読み違いが減る。

運動後の回復を調べた研究を先に読む

運動後の加温を扱った系統的レビューには、健康な成人を対象とした無作為化試験またはクロスオーバー試験が集められた。クロスオーバー試験とは、同じ参加者が異なる条件を経験して比べる方法である。全体は14研究、194人で、急性の影響を調べた研究と、継続してトレーニングした研究に分けて読まれている。[14]

このうち急性の回復を調べた研究では、効果なしが4研究、有益が4研究、不利が1研究だった。加温方法、運動の種類、評価するパフォーマンス、回復を見る時刻の違いが大きく、数値をひとつに統合するメタ分析は行われなかった。根拠の質も低〜中程度と評価されている。[14] 有利な試験だけを選んで「運動後はサウナ」と決めるには、結果の幅がある。

このレビューの対象は健康な成人である。18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、性別や年代に限った結果として確認されたものではないため、慎重に考える必要がある。[14] 競技の成績を測る課題と、筋肉痛を抱えて家事や仕事をする場面にも距離がある。それでも、運動後に温めるという順番が読者の疑問と一致している点で、判断の中心に置ける研究だ。

大切なのは、サウナだけの成績を集めたレビューではないことだ。対象にはサウナと温水への全身浸漬が含まれ、比較相手には安静による回復や偽の介入が使われている。[14] 湯に浸かる条件で得られた結果を、乾いた室内で汗をかく条件へ移せば、方法まで変わる。同じ運動後の加温でも、その中身をそろえて読む必要がある。

「有益4研究、変化なし4研究」という並びは、成功率が半分という意味ではない。試験ごとに運動も測定項目も異なるため、研究を数えるだけで、自分が楽になる確率は計算できない。[14] 研究の件数と参加者の割合は別物である。予約するか迷う夜に欲しいのは明快な答えだが、件数を確率に変換すると、研究が答えた範囲を越えてしまう。

また、変化なしという結果も読み落とせない。加温を受けた群が比較条件より良くならなかった研究がある以上、温めることを毎回の回復手順として義務にする根拠は弱い。[14] 一方で有益な結果もあるため、心地よかった経験まで否定する必要はない。快適さを求めて利用した日と、次の運動に備えて利用した日では、期待する結果を別に置いておける。

最大の身体パフォーマンスを測った試験は、普段の暮らしで感じる痛みの強さだけを採点したものとも違う。[14] たとえば、脚が軽く感じるかという問いと、決められた課題で力を出せるかという問いでは、同じ人でも答えが分かれうる。痛みの分析で有利な結果が出たことと、回復研究の結論が定まらないことは、測る対象が違うと理解すれば両立する。[1][14]

補水についても、このレビューから読める範囲を区切っておきたい。これは飲水の量や飲み物の種類を比較して最適な補水方法を決める研究ではなく、運動後の加温が身体パフォーマンスに与える影響を調べた研究である。[14] そのため「水を飲めば加温の有益な結果を再現できる」という手順は作れない。補水の話は発汗や循環の話に、回復の話は実際に測った運動能力に結びつけて読む。

運動前の研究は、ここから分けて補足として読む。平均年齢20.9歳の28人を無作為に分けた試験では、各14人のサウナ群と対照群を比較した。サウナは手首を伸ばす筋肉の伸張性運動より前に行われ、運動後の可動範囲や握力、手首を伸ばす力の低下が小さかった。[2] 18〜39歳の女性の全身の筋肉痛に同じ結果が得られるかは、この手首の予防試験からは判断できない。すでに痛む日に入る効果を示す試験としては使わず、加温の順番が違う例にとどめる。

加温を扱う論考では、頻度、強さ、時間、種類を整理する考え方が提案されている。[20] これは、自分で温度や時間を強めて最適値を探す勧めではなく、異なる方法を同じものとして比べないための視点になる。筋肉の適応や機能を論じた意見論文であり、18〜39歳の女性の回復効果を直接確かめた試験ではない。利用条件を整理する枠組みと、効果を証明するデータは役割が違う。

今夜の予定を決めるときには、昨日どんな運動をしたか、今は何が気になるか、明日は何をするかを順に言葉にしてみる。研究の条件をすべて再現するためではなく、自分が期待している変化を明確にするためだ。運動後の全身加温の結果は一方向にそろっていない。[14] 「次の運動までに力を戻したい」と「温かい場所で落ち着きたい」を分ければ、後者の満足を前者の証拠と取り違えずに済む。

数字で読むサウナと回復

−3.29:筋肉痛への介入後48時間における、サウナと偽の介入を比較した際の推定値を示す。[1]

14研究・194人:運動後の全身加温と身体パフォーマンスを扱う系統的レビューの規模である。[14]

4・4・1研究:急性の回復では、変化なし、有益、不利という結果の内訳である。[14]

低〜中程度:運動後の加温を集めたレビューでは、根拠全体の質をこの範囲と評価した。[14]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約