基礎代謝を上げる運動の成果は何で見る?代謝が変わらないときの筋力と体力の読み方

基礎代謝を上げる運動を続けても、代謝の数値が変わらなければ成果はないのか。高齢男性の運動試験と中年男性の運動・中断の研究から、筋力、有酸素能力、体組成を分けて読む。研究で改善した項目と変わらなかった項目を並べ、日常の運動記録で何を振り返るか、若い女性に当てはめる際の限界も考える。

筋トレの記録帳には、前より動かしやすくなった種目がある。それなのに、安静時代謝の欄はほぼ横ばいだ。運動を続けた時間まで、横ばいだったことになるのだろうか。

答えは、代謝の欄だけでは成果を判定できない、である。高齢男性の無作為化比較試験では、安静時代謝が変わらなくても、筋力や運動能力、回復などは改善した。18〜39歳の女性に同じ結果を約束する試験ではないが、評価する項目を分ける必要性が見える。[18]

この記事で考えるのは、運動を続けた成果を安静時代謝以外の何で見るかだ。中年男性の研究では、筋力と有酸素能力で伸び方も中断後の経過も違った。代謝が上がったかという問いに、動く力や続けられる力まで押し込めないで読みたい。[7]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

代謝の欄が動かなくても、改善した項目はあった

「基礎代謝を上げる運動」を探すと、休んでいる間の消費が増えることを、運動全体の合格印にしたくなる。ここで扱う試験の測定項目は安静時代謝であり、休んでいるときのエネルギー消費を表す項目である。それと、力を出す能力や運動を行う能力は、同じ欄に収まるものではない。[18]

55〜75歳の男性を対象とした無作為化比較試験では、運動しない対照群と、内容の異なる運動群を比べた。運動期間は20週間、頻度は週2〜3回だった。対照群は13人、有酸素運動だけの群、有酸素運動に低強度または中強度の筋力運動を加える群はそれぞれ22人である。18〜39歳の女性にも同じ変化が出るかは、別に検証する必要がある。[18]

運動した群では、安静時心拍数、運動能力と回復、腹囲、インスリン反応、膝を伸ばす筋力が改善した。一方、体組成、安静時代謝、最大酸素摂取量、姿勢制御には変化がなかった。運動の前後で、変わった項目と変わらなかった項目が同時に存在したのである。[18]

安静時代謝が変化しなかったという結果は、そのまま受け止める。「本当は代謝が上がっていたはず」と都合よく補う必要はない。だからといって、筋力の改善もなかったことにはできない。研究の結果を正しく読むには、期待した項目の不変と、別の項目の改善を両方残すことになる。[18]

これは、体重を減らすことを全員の目標にする話でもない。運動を始めた理由が、日々の動作を続けやすくしたいからなら、動く力への関心があってよい。研究で腹囲が改善したという事実と、読者自身が腹囲を小さくする必要があるかは別の判断だ。成果の候補を知ることは、目標を押し付けることではない。[18]

記録表には代謝の数字だけが大きく印刷されていても、体の変化はその印刷に従わない。項目が見やすいことと、その人の目的に重要なことは同じではない。まず運動を始めた理由を言葉にし、それに関わる記録が残っているかを確かめたい。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

筋力と有酸素能力は、同じ成績ではない

次に、座って過ごすことが多い中年男性35人の無作為化試験を見る。平均年齢は39±3歳で、有酸素運動、高強度の間欠的運動、筋力運動の群に分かれ、6週間の運動を行った。18〜39歳の女性で同じ増加率になるかは、この男性の結果からは決められない。[7]

高強度の間欠的運動とは、強い運動を間欠的に行う形式である。この試験では、筋力運動群が11人、ほかの群が各12人だった。単に運動をした人としなかった人を比べるのではなく、異なる運動形式の前後の変化を調べている。結果を見る際も、運動の名前だけで勝敗を付けず、どの能力を測ったかを先に見る。[7]

筋力は、レッグプレス、膝を伸ばす運動、ベンチプレスで扱える最大の重さを合計して評価された。その増加は筋力運動群で25±5%、高強度の間欠的運動群で10±5%、有酸素運動群で7±7%だった。いずれの群でも筋力の増加が認められたが、測っているのはこうした課題での力である。[7]

一方、酸素を使って運動する能力である有酸素能力は、高強度の間欠的運動群で14±7%、有酸素運動群で11±11%増えた。筋力運動群には、この項目の増加は認められなかった。筋力の伸びが大きい形式と、有酸素能力が伸びた形式を、同じ順位表に押し込むと重要な違いが消える。[7]

仕事帰りの運動で、以前と同じ種目を行いやすくなったと感じたとする。その感覚は振り返りの手がかりになるが、研究で測った最大筋力そのものではない。同様に、歩くときの感覚だけで有酸素能力が研究と同じ割合で伸びたとも判断できない。日々の実感と、決められた課題による測定は、役割を分けて持っておきたい。[7]

研究の増加率を、自分が達成すべきノルマにする必要もない。対象は普段の活動が少ない中年男性であり、運動内容も決められていた。日常の記録では、種目、扱った負荷、動作の様子を残し、前の自分と比べるために使う。研究の数字に追い付くことより、何が変わったかを説明できることを優先したい。[7]

体組成の変化と、力の変化も分けて読む

同じ中年男性の試験では、脂肪を除いた体の量である除脂肪量も測定した。筋力運動群で3.2±1.6%、高強度の間欠的運動群で1.6±2.1%増えていた。除脂肪量と筋力は別の測定項目であり、除脂肪量の増加率を、そのまま力の増加率として読むことはできない。[7]

有酸素運動群では、筋力と有酸素能力の増加があった一方、除脂肪量の増加は報告された結果に含まれていない。つまり、力や運動能力の変化を、体の量の変化だけで説明しようとすると取りこぼしが生じる。見た目に分かる変化がない段階で、能力まで変わっていないと採点するのは早い。[7]

高齢男性の20週間の試験でも、体組成は変わらず、膝を伸ばす筋力は改善していた。こちらも18〜39歳の女性に同じ経過を保証する結果ではないが、体組成が動かないと筋力も改善しないという思い込みには合わない。体の量と、体を使って何ができるかは、それぞれ確かめる項目である。[18]

そもそも骨格筋を扱ったレビューは、筋肉を見た目の大きさだけで評価していない。筋肉は動作、姿勢、呼吸に関わり、糖の取り込みと貯蔵、たんぱく質として蓄えたアミノ酸の供給にも関わる。ここでいうアミノ酸は、体のたんぱく質を構成する材料である。レビューは病気や加齢に伴う筋肉の減少も扱うため、健康な18〜39歳の女性の運動効果に直接置き換えることはできない。[17]

この広い役割を知ると、筋肉を大切にする理由を安静時代謝の増加だけに限定しなくてよいと分かる。レビューでは筋肉の減少と安静時代謝の低下との関連も論じられるが、その関連から、筋力が増せば代謝も同じ割合で増すと計算することはできない。測定していない変化まで、計算で作らないことが大切だ。[17]

運動着のサイズを成果の唯一の物差しにする必要はない。体型を変えたい人にも、変えたいと思っていない人にも、動く力を確かめる余地がある。記録の目的を決めるときは、数字の種類を増やすこと自体より、自分が知りたい変化に対応する項目を選びたい。

測定項目の名前が似ている場合も注意したい。高齢男性の試験では、運動能力と回復は改善したのに、最大酸素摂取量には変化がなかった。最大酸素摂取量は、運動時に取り込める酸素の能力を表す指標である。「運動能力が改善した」を、酸素に関するすべての指標が改善したという意味に広げると、この試験の結果を取り違える。[18]

自分の記録でも、「楽になった」という言葉の中身を残すとよい。動作を覚えて迷わなくなったのか、扱う負荷が変わったのか、続けて動く感覚が変わったのか。それらは日常の観察であり、研究の測定を代行するものではないが、次に何を相談したいかを整理する材料になる。測定値だけを並べて判断を急ぐより、行った内容と感覚を一緒に残す方が、目的に立ち返りやすい。

数字で読む運動継続の成果

20週間、週2〜3回:高齢男性の試験では、安静時代謝が変わらず、筋力などは改善した。[18]

35人、6週間:中年男性が異なる形式の運動を行った試験の人数と期間である。[7]

25±5%:筋力運動群の最大筋力の合計の増加率であり、安静時代謝の増加率ではない。[7]

14±7%:高強度の間欠的運動群で見られた有酸素能力の増加率である。[7]

2.5週間:運動後に中断した期間で、項目によって維持と低下が分かれた。[7]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約