ダイエットの食事は箸ならゆっくりになる?スプーンと一口・血糖の違いを読む

ダイエットの食事は箸に替えるとゆっくりになるのか。白米を箸・スプーン・手で食べた比較試験と、箸の長さや食器の研究から、一口の量、噛む時間、食後の血糖を分けて読む。食べる速さの変化をそのまま減量効果と考えず、腹いっぱいという感覚も置き去りにしない、無理のない食事ルールを考える。

お弁当のふたを開けると、白米が端まで詰まっている。付いてきた箸を使うか、引き出しのスプーンを出すか。急いでいる昼には小さな選択だが、「箸ならゆっくり食べられる」という食事ルールは、本当にそこまで頼れるのだろうか。

箸とスプーンで白米を食べ比べた小規模な試験では、口に運ぶ回数や噛む時間が異なり、食後の血糖の反応にも差があった。食具によって食べ方が変わる可能性はある。ただし、その結果は箸に替えれば誰でも食事量が減る、体重が落ちるという証明ではない。[3]

見るべきなのは箸という名前より、口に何をどれだけ運び、どう食べ終えるかだ。食具の大きさを変えた研究でも、実際に食べた量と本人が感じる満腹感は、同じようには動かなかった。[1] 体重を変えることを全員の目標にせず、急いで食べてしまう日の選択肢として研究を読んでみたい。

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

箸とスプーンの白米比較で、何が変わったか

健康な成人のボランティア11人を対象とした試験では、白米をスプーン、箸、手で食べる方法を比較した。参加者は連続しない6日間に実験室を訪れ、白米の食べ方をそれぞれ試し、基準となるブドウ糖液も摂取した。試す順序は無作為に決められ、食後120分の血糖の反応を測っている。健康な成人の結果を18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、この小規模な比較だけでは判断できない。[3]

この試験のよいところは、「箸を好む人」と「スプーンを好む人」を別々に集めただけではない点だ。同じ参加者が異なる食べ方を経験している。ふだんの生活習慣が違う集団同士の比較よりも、道具を替えたときの反応を考えやすい設計である。一方で、対象は健康な成人の少人数で、白米という決まった食品を食べる場面だ。[3]

研究では、噛む動作を皮膚の上に置く電極で記録した。箸とスプーンの間では、食べ終わるまでに口へ運ぶ回数、一口当たりの噛む回数、噛む時間、全体の食事時間に有意な違いがあった。道具の交換は、食事の途中の動作にも関わっていた。[3]

ただし、「違いがあった」を「すべての人が箸で同じだけ遅くなる」に置き換えないことが大切だ。研究は、口に運ぶ回数や一口の量の個人差が、血糖の反応の個人差を生む原因の一部かもしれないと考察している。箸そのものに特別な力を見つけたというより、道具から食べ方へ続く経路を調べた研究として受け取りたい。[3]

夕食の白米をスプーンで山盛りにすくう場面と、箸でつまむ場面を思い浮かべると、この問いはわかりやすい。比べたいのは手に持つ道具の写真ではなく、実際に口へ届くひとまとまりである。逆に、箸でもご飯を大きく寄せて運ぶ食べ方なら、「箸を使った」という記録だけでは食事の様子は伝わらない。

この違いを考えるためには、料理も一緒に見る必要がある。試験の対象は白米であって、お弁当全体や麺、汁物まで一律に比較した結果ではない。[3] カレーを無理に箸で食べたり、食べにくさを我慢したりするルールへ広げる必要はない。今日の料理で食べやすい道具を選び、そのうえで自分の一口がどうなるかを確かめる問いにすればよい。

食べる速さという言葉にも、少し立ち止まりたい。口へ運ぶ手の動きが速いこと、噛む時間が短いこと、全体の食事時間が短いことは、日常ではまとめて「早食い」と呼ばれがちだ。白米の試験が動作を分けて測ったのは、食べ方を単独の印象だけで評価しないためにも参考になる。[3] 自分の昼食を振り返るときも、急いだのはどの部分か、と聞き直せる。

たとえば、ご飯をすくってすぐ口へ運んでいるのか、口の中にある間に次のまとまりを作っているのか。これは家庭での観察の例であって、そうした動作を禁止する決まりではない。食卓で自分を取り締まる必要はないが、箸を持っているだけではわからないことを言葉にする助けにはなる。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

血糖の差と、食べた量の差は別の結果である

白米の比較では、箸で食べたときの血糖の反応はスプーンより低かった。血糖が上がる程度を比較する指標であるGIは、箸が68、スプーンが81だった。これは同じ白米でも食べる方法と血糖の反応が結び付くことを示す結果だ。[3]

ここで数字の意味を取り違えたくない。GIの差は、ご飯の重さがその割合で減ったという意味ではないし、吸収するエネルギーや体脂肪が同じ割合で減るという意味でもない。この試験から答えられる中心の問いは、白米を食べたあとの血糖の反応と、食べる動作の関係である。[3]

また、手で食べる方法とスプーン、手で食べる方法と箸の間には、食後120分の血糖の反応とGIについて有意差がなかった。箸とスプーンの差が見つかったからといって、すべての食べ方に明確な順位が付いたわけではない。[3] 食具を健康の順位表に並べるには、この結果は慎重さを求めている。

食べる量については、別の試験が参考になる。若く痩せた男性が半固形のポリッジを満足するまで食べる比較試験では、小さなスプーンのときの摂取量は平均532g、大きなスプーンでは575gで、小さい条件で8%少なかった。これは箸の試験ではなく、スプーンの大きさの試験である。対象が若く痩せた男性なので、18〜39歳の女性にも同じ摂取量の変化が起きるかは別に確かめる必要がある。[1]

同じ論文の別の実験でも、対象は若く痩せた男性で、決められた量を食べるときの一口の大きさと食べる速さを調べた。18〜39歳の女性の一口の量や速度を、この平均値で判断することはできない。小さなスプーンでは一口が平均10.5g、大きなスプーンでは13.7g、食べる速さはそれぞれ毎分92gと108gだった。小さい道具、一口の小ささ、遅い摂取速度が連なる可能性を示している。[1]

ただし、自由に食べる実験と、決められた量を食べる実験は分けて読む必要がある。一口の量を測った条件と、満足するまでの総量を測った条件をつなげて、同じ食事のすべてを同時に確かめたようには書けない。研究者も、食事中の動作の変化が摂取量の低下につながった可能性として説明している。[1]

既存記事「ダイエットの食事は小さなスプーンで変わる?一口の量と食べる速さを読む」には、スプーンのサイズ選びの詳しい問いを譲る。ここで考えたいのは、その結果を箸への持ち替えにも当てはめられるかという点だ。食具の種類、食品、対象者が違う研究を、同じ実験の続きのようには扱えない。[1][3]

同じ箸でも、長さが違えば食べ方は変わるか

箸という種類の中にも違いはある。平均年齢21.1歳の78人を対象に箸の長さを調べた実験では、長い箸のほうが短い箸より食べる速度が遅く、食事時間と口に運ぶ回数が増えた。長い箸を使ったときには、食べ物への好ましさの評価と購入意向も高かった。平均年齢が読者に近くても、18〜39歳の女性全体に同じ変化が起きるかは別の問いである。[12]

この結果は「不便な箸にして食事をつらくする」という発想とは少し違う。速度が下がることと、料理を好ましく感じることが同時に観察されたからだ。ただし、食べ物の評価が高いことと、食べた総量が減ることも別の結果である。長い箸という選択だけから、減量の見通しまで立てることはできない。[12]

食事を遅くする工夫を考えると、つい「食べにくいほどよい」と極端に進みがちだ。だが、ここで測られたのは箸の長さによる行動と評価の違いである。[12] 持ちにくさを毎食の課題にする必要はない。今の箸で落ち着いて食べられるなら、研究のために道具を買い足す理由もない。

昼休みの残り時間を見ながら食べる日と、自宅で温かいご飯を食べる日では、確かめたいことも変わるだろう。前者なら一口を大きく詰め込んでいないか、後者なら道具の使い心地をどう感じるか、と観察の焦点を決められる。食事を採点するためではなく、「箸に替えた」という行為と、その後に起きたことを切り分けるためである。

箸の長さの研究は、食事を楽しめたかという問いも残してくれる。食べる時間だけに注目すると、時間が伸びた食事を自動的に成功と呼びたくなる。しかし、この実験が料理への好ましさや購入意向まで測っていたことは、速度以外にも食体験を評価する軸があると教えてくれる。[12] 食べ終えるまでの時計と、食べやすかったという感想を別々に置いておきたい。

数字で読む箸と食べ方

11人:白米を箸・スプーン・手で食べる方法を比べた健康な成人の人数だ。[3]

68と81:白米のGIは箸で68、スプーンで81だった。摂取エネルギーの割合ではない。[3]

8%:若く痩せた男性のポリッジの試験で、小さなスプーンの条件で少なかった食事量だ。[1]

78人:長い箸と短い箸による食事の動作や味の評価を調べた実験の参加者数である。[12]

−0.22:食事量を調整する道具のメタ分析で示された摂取量の標準化効果量だ。箸だけの値ではない。[5]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約