ダイエット効果のランキングは一位なら確か?順位の数字と減量幅を分けて読む

ダイエット効果のランキングで一位を選べば、結果も確かなのだろうか。食事と運動の比較研究から、順位を示す数字と実際の効果の差、不確実性の読み方を考える。減量後の維持、体脂肪、血糖では評価の対象も異なる。見出しの順位だけで予定を変える前に、対象者と比較相手を確かめたい。

一位なのに、比較相手より優れていると確定していない。そんなダイエット効果ランキングを、どう読めばよいのだろうか。ところが成人の減量後の体重維持を扱った比較研究では、筋力トレーニングに相当する運動が最上位でも、対照群との差は統計的に明確ではなかった。順位は付いているのに、優位性は確定していないのである。成人全体の結果を、18〜39歳の女性の順位としてそのまま使うことはできない。[1]

答えの芯は、ランキングの高さと効果の大きさ、そして推定の確かさを別々に読むことだ。過体重または肥満があり、糖尿病のある成人の食事比較でも、身体計測に関する指標で低炭水化物食が首位だった一方、食事法同士の差は多くの場合小さかった。首位という言葉だけでは、その差の意味まで決まらない。糖尿病のある成人の比較なので、18〜39歳の女性が病気の有無を問わず同じ結果を期待することはできない。[19]

既存記事「ピラティスかヨガか、自分はどっちを選ぶ 比較研究の順位に隠れた選び方」には種目選びの問いを譲る。ここで扱うのは、ランキング表に載る数字から何を受け取り、どこで判断を保留するかという問いである。体重を減らすことを全員の目標にはせず、研究が測った結果と自分の目的を照らし合わせていく。

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首位の隣に、効果と幅を置いて読む

成人を対象に、低脂肪食と運動を組み合わせた体重維持の研究をまとめたネットワークメタ分析がある。複数の介入を比較するこの分析では、9件のランダム化比較試験、計1,207人の結果から5種類の介入が検討された。ランダム化比較試験とは、参加者を無作為に群へ割り付けて比べる試験である。この研究の目的は、減量後の体重を維持する方法の比較だった。18〜39歳の女性に適用するときも、まず減量中か維持期かという目的の一致を確かめたい。[1]

最上位だったのは、無酸素性の抵抗運動と分類された介入で、順位に関する指標の値は65.2だった。しかし体重の平均差は−0.86で、95%信頼区間は−3.33から1.60まで広がっていた。信頼区間という推定の幅がゼロをまたぎ、対照群との差は統計的に有意ではなかった。著者らも、結果を探索的なものと位置付けている。[1]

ここで視線を止めたいのは、順位と平均差が答える問いの違いだ。順位からは「この比較の中では上位だった」と読める。だが、推定の幅まで読むと「明確な体重維持の優位性が確認された」とは言えない。この研究ではすべての介入が体重減少の方向を示したものの、いずれも幅が広く、ゼロをまたいでいた。[1]

たとえば、今の運動を続けるか、上位の運動へ切り替えるか迷っている場面を考える。まず残したいメモは種目名だけではない。低脂肪食との組み合わせであること、減量後の維持が目的であること、対照群との違いが明確ではなかったことまでを一組にする。これらを外すと、体重維持の比較が、運動単独で誰でも減量できるという別の話へ変わってしまう。[1]

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順位の指標は、減る量の単位ではない

ランキング表に登場するSUCRAは、累積順位曲線の下面積を用いた順位の指標である。食事法のネットワークメタ分析では、この指標で食事法を並べる一方、効果の比較には平均差と95%信頼区間が用いられた。順位を付ける数字と、結果の違いを評価する数字が分けられている点が大切だ。[19]

この食事研究は、過体重または肥満があり、糖尿病のある成人3,096人を含む31件の試験をまとめ、8種類の食事介入を比較した。身体計測に関する指標では低炭水化物食のSUCRAが74.6%、中程度の炭水化物食が68.7%、菜食が57%だった。ところが、ほぼすべての食事パターン間の身体計測上の差は、主に小さく、しばしばごくわずかだったと報告されている。18〜39歳の女性への適用では、糖尿病と過体重または肥満という条件が自分と重なるかを確かめる必要がある。[19]

したがって、この74.6%を「自分が減量に成功する確率」と置き換えたり、「体重がその割合だけ減る」と読んだりはできない。この数字は食事法の順位付けに使われたものであり、著者らが効果差について記した評価は、差が小さいというものだった。百分率の形をしていても、個人の成功率を測った数字ではない。[19]

夜のスマホでは、74.6という細かさが頼もしく見える。しかし、小数点が付いた順位指標を眺めても、普段の食卓でどれほどの違いになるかは別に確認する必要がある。読み返す場所は、首位の帯の色ではなく、食事法同士の差について述べた箇所だ。この研究を生活の選択へ持ち帰るなら、「低炭水化物食が上位」と「身体計測上の差は小さい」を切り離さないことになる。[19]

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何を測ったランキングなのかを先に問う

同じ食事研究でも、血糖管理に関する順位は身体計測の順位と異なっていた。血糖管理では地中海食のSUCRAが88.15%で首位、次いで中程度の炭水化物食が83.3%、低炭水化物食が55.7%だった。身体計測では低炭水化物食が上位であり、評価の対象を変えると先頭に来る食事法も変わった。[19]

食事のランキング表を比べるときは、評価項目をそろえる必要がある。比べている結果が違うからだ。「ダイエット効果」という見出しで血糖の順位を体重の順位として受け取れば、表を正確に写しても説明はずれる。治療中の食事を選ぶ場面では、体重の順位だけで食事内容を変更せず、何を管理する必要があるかを医師と確認するという使い方が適している。[19]

運動でも似た違いがある。過体重または肥満の成人女性2,315人を含む43件のランダム化比較試験をまとめた研究では、体脂肪率には強度の高い有酸素運動が最も有利な順位を示した。一方、脂肪量には高強度インターバルトレーニング、腹囲には中等度から高強度の有酸素運動が有利だった。体脂肪率、脂肪量、腹囲という別々の結果が検討されている。対象は成人女性だが、18〜39歳の女性全体へ広げる前に、過体重または肥満という条件との違いを考えたい。[7]

同じ研究では、除脂肪量について抵抗運動の順位は比較的良好だったものの、対照群に比べて統計的に有意な改善を示した介入はなかった。除脂肪量は体脂肪以外の体の成分を扱う指標として、この研究で体脂肪関連の結果と区別されている。「女性の体づくりに最良」と一言で束ねると、脂肪関連の改善と除脂肪量の不確実性が混ざってしまう。[7]

運動を選ぶ前のメモには、「何に効くか」を書く空欄が必要だ。健康のために体を動かしたい人、腹囲の変化を知りたい人、筋肉を含む体の成分に関心がある人では、読みたい欄が異なる。これは体型の優劣を付ける作業ではない。研究が比べたものを、目的を省略せず受け取るための作業である。[7][19]

比較した相手までが結果の一部である

女性の体組成を扱った研究では、有酸素運動と抵抗運動の併用、高強度インターバルトレーニング、さまざまな強度の有酸素運動が、対照条件より大きな体脂肪率の低下と関連していた。その中で強度の高い有酸素運動の順位が最も有利だった。対照条件に対する改善と、運動同士の順位という別の情報が並んでいる。[7]

この結果を紹介するとき、「対照条件より改善した」を「ほかのすべての運動を明確に上回った」へ書き換えないようにしたい。比較相手の名前を落とすと、何に対する効果だったかが見えなくなる。上位の種目を選ぶ理由にする前に、その説明が運動しない条件との比較なのか、別の運動との比較なのかを確認する。順位だけを抜いた表では、この区別が難しくなる。[7]

減量後の維持についても、低脂肪食と運動の組み合わせを比較した結果を、運動単独の優劣として持ち歩かないことが必要だ。研究の条件は、面倒な注釈ではなく答えの一部である。「筋トレが上位」という短いメモに、「低脂肪食と組み合わせた維持の研究」と添えるだけで、翌日そのメモから読み取る意味が変わる。[1]

数字で読むランキングの隣の情報

9件・1,207人:低脂肪食と運動による体重維持を比較した試験のまとまりである。[1]

65.2:体重維持の分析で最上位だった抵抗運動のSUCRA値であり、個人の減量幅ではない。[1]

−3.33〜1.60:最上位の介入の体重平均差に付いた95%信頼区間で、ゼロをまたいでいた。[1]

31件・3,096人:糖尿病と過体重または肥満のある成人の食事比較である。[19]

74.6%:身体計測に関する指標で低炭水化物食に付いた順位指標で、食事法同士の差は主に小さかった。[19]

43件・2,315人:成人女性の運動比較では、体脂肪関連の結果と除脂肪量で結論が分かれた。[7]

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宮川涼 Founder

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