腹筋ローラーで胸の前が熱くなっても、胸トレの代わりになるかは別の問いだ。14人の器具比較で大胸筋と腹直筋の活動が高かった条件を読み分ける。腕立て伏せの研究でも、不安定な支えによる大胸筋活動の変化は揃わない。その場の筋電図と長期的な筋肥大を分けて考える。
出社前、ベッドの脇で膝をつく。ベッドの下からローラーを引き出すと、ホコリが一本、持ち手に乗っている。ゆっくり車輪を往復させる。起き上がったとき熱いのは腹の真ん中ではなく、胸の布が当たる場所だった。その熱さで、夜にやるつもりだった胸の種目を、今日は無しにしてよいか。
答えは、胸の熱さだけで胸トレの代わりに数えられない、である。14人が、市販の腹用器具7種とクランチ、膝を曲げた上体起こしを、各種5回ずつ行った。繰り返しの順を入れ替えた試験で、電極は腹直筋の上下、外腹斜筋、内腹斜筋、大胸筋、上腕三頭筋、広背筋、腰の脊柱起立筋、大腿直筋に置かれ、最大の収縮で正規化された。大胸筋と上腕三頭筋と広背筋の活動が最も高かったのは、スライド式の器具とトルソトラックだった。アブローラーと呼ばれる器具が最も高い群に入ったのは、腹直筋の上部と下部である。胸の列と腹の列は、同じ名前ではなかった。[1]
測っているのは、その場の筋電図である。数週間で胸の厚みが増えた記録ではない。対象は便宜的に集められた14人である。18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、この比較だけでは判断できない。[1]
肘の曲げ方と腕の長さは「腹筋ローラーは肘を曲げてもよい?腕の長さと肩・お腹の負担を分けて読む」に残す。往きと戻りの負担は「腹筋ローラーは戻る時も同じ負担?転がす方向と腹筋の働きを研究で読み解く」に、補助ばねは「腹筋ローラーの補助ばねはいつ助ける?戻しやすさと腹筋への負荷を分けて読む」に残す。腕が先に熱いとき腹が休んでいるかは「腹筋ローラーは腕にしか効かない?肩の支えと腹直筋の活動を分けて読む」に譲る。腕を開いて閉じるフライと、ベンチの傾きは「大胸筋の筋トレ、女性は腕を開いて閉じる?フライとプレスの違いと肩の負荷を読む」「大胸筋の筋トレ、女性もベンチを傾ける?角度で変わる胸と肩の働きを研究で読む」に譲る。こちらが見るのは、胸の前の熱さを胸トレの代わりにしてよいかである。

胸が熱い朝に、最上位の名簿は別の列を指していた
筋電図は、皮膚の上から筋肉の電気的な活動を拾う。熱さそのものは測っていない。胸の布が熱いことと、大胸筋の正規化した値がその場で最大だったことは、別の出来事である。14人の試験が並べたのは活動の順位で、感じた熱さの順位ではない。[1]
腹直筋の上部と下部が最も高かったのは、スライド式、トルソトラック、クランチ、そしてアブローラーだった。外腹斜筋と内腹斜筋が最も高かったのは、スライド式、トルソトラック、クランチ、膝を曲げた上体起こしである。腹の前面が高い群と、脇の斜筋が高い群も、完全には重ならない。ローラー型が腹の前面の最上位に名前を連ねても、斜筋の最上位の文には出てこない。[1]
大胸筋の文は、もっと短い。最も高かったのはスライド式とトルソトラックである。上腕三頭筋と広背筋も、同じ2条件が最上位だった。胸の筋肉、腕の後ろ、背中の広い筋が、同じ2つの器具で頭を並べた。ローラー型の名前は、腹直筋の文の方にある。[1]
著者らの結論は、スライド式とトルソトラックが、腹の筋と上肢の筋を活動させ、腰と大腿直筋(股関節を曲げる働き)を相対的に抑えるのに最も有効だった、というものである。大腿直筋が相対的に高く、腰に問題のある人には向かないかもしれないとされたのは、別の器具4種と、膝を曲げた上体起こしだった。[1]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
ローラー型は、体幹カールの腹直筋を超えなかった
別の試験は、ローラー型、スライド型、ボール、従来の体幹カールを、大学生の男性10人と女性13人で比べた。各種およそ15回行い、連続した5回の表面筋電図を積分して時間で割っている。電極は腹直筋の上部と下部、外腹斜筋、大腿直筋である。大胸筋の順位を出す試験ではない。腹の器具が、従来の体幹を丸める運動より腹直筋を強く活動させたかを調べた。18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、男女を合わせた大学生の結果として慎重に考える必要がある。[2]
結果は、器具の勝ちではなかった。アブローラー、スライド型、ボールは、従来の体幹カールより腹直筋の上部と下部の活動を高めなかった。大腿直筋が他の条件より高かったのはスライド型とボールで、Pは0.0001未満。腹直筋上部が最も低かったのもスライド型で、Pは0.0009未満。外腹斜筋が他のすべてより高かったのもスライド型で、Pは0.0001未満。下部の腹直筋には条件間の有意差がなかった。[2]
14人の試験でローラー型が腹直筋の最上位群に入ったことと、23人の大学生で体幹カールを超えなかったことは、矛盾として潰す必要がない。前者は「この9条件の中で高かった群」、後者は「従来のカールより大きかったか」である。問いが違えば、ローラー型は腹の前面の候補に残り、同時にカールの上位互換ではなくなる。[1][2]
スライド型は、試験によって顔が変わる。14人では腹直筋も大胸筋も最上位に名前があった。23人では外腹斜筋が高く、腹直筋上部は最も低く、大腿直筋はボールとともに高かった。同じ呼び名の器具でも、課題と電極が違えば順位は引っ越す。胸が熱い一往復へ、どちらか一方の順位表を貼らない。[1][2]
パワーホイールの等尺性は、腹の電極で差を出さなかった
21人が、クランチ、仰向けのV字、ボール上のうつ伏せV字、スライド板上のうつ伏せV字、吊り具でのうつ伏せV字、パワーホイールでのうつ伏せV字を、腹を等尺性に収縮させた状態で行った。力を出しながら動きを止める課題である。膝をついて車輪を往復させる朝の練習とは、課題の形が違う。18〜39歳の女性にそのまま当てはめられるかは、この21人の比較だけでは判断できない。[7]
電極は腹直筋の上部と下部、内腹斜筋、外腹斜筋、大腿直筋だった。外腹斜筋、腹直筋上部、腹直筋下部には、種目の間に統計的な有意差がなかった。内腹斜筋は、仰向けのV字がスライド板より有意に大きかった。大腿直筋は、クランチが他の5種目のどれよりも有意に小さかった。パワーホイールを含む5種目は、クランチより太もも前面の活動が高かったことになる。腹の前面と外腹斜筋では、器具が器具なしを上回ったとは言えなかった。[7]
著者らは、等尺性で腹を働かせるなら、器具のない運動も器具のある運動も腹の筋への負荷は同程度だった、と書いている。市販の器具で等尺性に腹を鍛える利益は、問い直してよい、という結論である。これは胸の活動量の結論ではない。腹の電極の上で、器具の名前が差を生まなかった、という結果である。[7]
朝のローラーを、このパワーホイールのV字と同じ点数で採点もしない。課題が違えば、21人の「差がなかった」は、膝立ちの往復が腹に無効だという文にはならない。言えるのは、器具を足した等尺性の腹の運動が、この電極では自動的に上に来なかったことである。[7]
数字で読む胸の順位と腹の距離
- 14人、各種5回。大胸筋・上腕三頭筋・広背筋が最も高かったのはスライド式とトルソトラック。腹直筋の上下が最も高かった群にはアブローラーも入った。[1]
- 大学生の男女23人。ローラー型を含む3器具は、従来の体幹カールより腹直筋の上下の活動を高めなかった。スライド型の外腹斜筋は他のすべてより高かった(Pは0.0001未満)。[2]
- 男女21人の腕立て、各種4回。吊りの大胸筋は69.54±27.6%MVC、通常は63.62±16.4%MVC。三角筋前部と上腕三頭筋も吊りの方が高く、pは0.05未満。[3]
- 健康な男女32人、平均24.3歳、体格指数の平均24.6。吊った3条件の大胸筋は通常の腕立てを超えず、外腹斜筋・内腹斜筋・腹直筋は3条件とも通常より大きかった。[4]
- 健康な成人32人(男性15、女性17)の膝つき腕立てプラス。荷重を変えても大胸筋に有意差はなく、前鋸筋と下部僧帽筋は3kgで高かった。[5]
- 産後のランダム化比較試験13件。腹筋運動はへその下の筋間距離を腹帯より縮めたが、へその上2cm以上では有意な改善を認めなかった。[8]の対象は産後の腹直筋離開がある女性である。[8]
初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。
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