間食のチョコは粒が細かいほど甘い?砂糖の量と口どけを分けて研究で読む

食欲を抑えるチョコを探す前に、粒の細かさと甘さの関係を確かめたい。チョコレートの食品実験をもとに、なめらかさ、砂糖の量、唾液で軟らかくなる変化を分けて読む。減糖しても好まれた配合と、好みが落ちた配合の違いから、間食を選ぶときの表示と味わいの見方を考える。

仕事の合間に包みを開けたチョコが、思ったよりなめらかだった。甘さも強く感じた気がする。砂糖が多いのか、それとも口どけのせいなのか。小さなひとかけにも、成分表示だけでは読み取れない問いがある。

答えの芯は、粒の細かさは食感や風味の感じ方に関わるが、「細かいほど必ず甘い」という順番にはできない、である。ミルクチョコレートの実験では小さい粒の試料がなめらかで好まれた一方、甘さとの関連は唾液による軟化にも見られた。粒の大きさだけで甘さを説明するのは早い。[3]

また、甘いと感じることと、その後の食欲が抑えられることは別の問いだ。ここで扱う食品の感覚評価を、間食の量や体重の変化へ直結させることはできない。[3][6] 食欲を抑えるチョコを探す検索から少し立ち止まり、まずは口の中の出来事を見ていく。

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チョコの「粒」は、包みの中のひとかけではない

粒子サイズという言葉は、ひと口で食べるチョコの外形を指していない。チョコ内部にある固体の細かな粒や、その大きさの分布に関わる言葉だ。チョコの微細構造を扱うレビューは、固体成分とそれを取り囲む連続した相、それらの相互作用や製造工程をまとめて論じている。[10] 手で割る大きさと、舌が出会う内部の粒は、見る尺度が違う。

流れ方を扱った総説でも、粒子の大きさの分布と原料の組成は、チョコの流動性と感覚の両方に大きく関わると整理されている。混合、微細化、練り上げ、温度調整といった製造の過程が、最終的な性質を変える。[7] 包装に同じ種類のチョコと書かれていても、配合と製造工程によって内部の組み立ては変わる。

ここで分布に注目したい。平均的な粒の大きさだけでなく、大きい粒と小さい粒がどのように混じるかにも意味がある。石のローラーで磨砕したチョコの実験では、短い磨砕時間の試料に、小さい粒と大きい粒の山が別々に見られた。磨砕を続けると、大きい粒の集団が減っていった。[15] 「細かい」は単に全員が同じ大きさへ縮むことではない。

この違いは、食べる側にはざらつきやなめらかさという言葉で現れる。ミルクチョコを使った感覚評価では、小さい粒が、なめらかな食感と釣り合いの取れた風味の知覚に寄与した。[3] ただし、なめらかさは食感の評価であり、甘さの強度そのものと同じ採点欄ではない。チョコが舌の上を静かに通ることと、砂糖の多さを取り違えないのが出発点だ。

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なめらかさと甘さには、唾液と乳化剤も関わる

粒子サイズと乳化剤の量を変えたミルクチョコの実験は、機械による測定と感覚評価、消費者の好みを組み合わせている。乳化剤とは、ここではチョコ内部の成分のまとまり方や流れ方に関わる材料である。研究では粒子サイズを大きくすることと乳化剤を増やすことが、ともに塑性粘度を下げた。塑性粘度は、流れ始めたあとの流れにくさを表す指標だ。[3]

一方で、乳化剤を増やすと、流れ始めるために必要な応力は増えた。これは降伏応力と呼ばれる。流れ出すまでの抵抗と、流れ出したあとの抵抗は、この実験では逆方向へ動いた。[3] 「とろりとしている」という日常語だけで表すと、この差を見失う。口どけを説明する言葉が多いのは、単に表現が豊かだからではない。

機械測定には人工唾液も加えられた。唾液があると試料はさらに軟らかくなり、その傾向は乳化剤の多い試料でとくに見られた。唾液による軟化は、甘さや好みの評価と正の関連を示した。[3] これは、口の中で変わっていく食品としてチョコを見る必要があるという結果だ。口に入れる前の硬さだけを測っても、食べている途中の経験を丸ごと説明できない。

消費者テストで総合的な好み、味、食感の得点が最も高かったのは、粒が小さく乳化剤が多い試料だった。[3] ここには複数の条件が重なっている。細かい粒だけを取り出して「甘さを高めた」と言い切るのではなく、材料と軟化の組み合わせの中で好まれた、と読むのが適切である。

夕方の立川駅北口で買ったチョコを、急いで噛んで飲み込む日もあれば、机に戻ってから味わう日もある。そんな場面を考えるときも、最初に感じた硬さ、途中のなめらかさ、甘さ、食べ終えたあとの好みを別々の感想として残すとよい。研究の評価項目を、日常の観察の言葉へ置き換えるための工夫だ。[3]

粒を細かくしたとき、流れや摩擦の結果はそろわない

舌触りの理解には、流れやすさに加えて摩擦も登場する。食品と接する面の滑りにくさを測る研究領域がトライボロジーである。ミルクチョコの実験では、境界潤滑や混合潤滑と呼ぶ条件で、大きい粒は摩擦を増やした。乳化剤は液体の膜の形成を助け、その条件での摩擦を減らした。[3] なめらかさに、粒と周囲の材料の両方が関わるという見方になる。

ところが、別のチョコレート加工品の実験では、粒が大きくなるにつれて摩擦係数が下がる結果だった。対象はダーク系とミルク系の溶けた試料で、脂肪含量は26〜36%、粒子サイズは19〜40 μmの範囲だった。粒子サイズが32 μmを超えるあたりから、摩擦係数の低下は頭打ちになった。[12] 先の研究と向きが異なる以上、「粗い粒はいつでも滑りにくい」とは書けない。

その実験では、製造の方法にも違いがあった。ローラーで微細化した試料は、乾式で粉砕した試料より、粒の大きさの分布が広く、形も不規則だった。そして降伏応力と粘度は低かった。脂肪が多いほど潤滑がよくなり、流れに対する抵抗も減った。[12] 粒の寸法が似ていても、作り方や周囲の脂肪の条件を無視した比較はできない。

石のローラーで磨砕した研究にも、別の組み合わせがある。磨砕時間が長くなって粒が小さくなると、降伏応力は増えたが、塑性粘度は下がった。[15] これは、流れ始めるまでと、そのあとを分ける必要があることを再び示す。細粒化でチョコ全体がただ軟らかくなる、あるいはただ硬くなるという単純な話ではない。

これらはチョコを製造し、性質を測った食品実験であり、長期の食事介入ではない。18〜39歳の女性の食欲や食事量に、そのまま当てはめることはできない。[3][12][15] 日常で選ぶときに研究の粒径を目標値にする必要はない。むしろ粒径の小ささを万能な品質表示として扱わず、配合や食べたときの変化まで見る理由として読む方が役に立つ。

測定する場所の違いも考えたい。流動性の測定は溶けたチョコ全体の流れを見ているが、摩擦の測定は接する面の振る舞いを見ている。粒子サイズと製法を比較した実験は、全体の流れと界面の摩擦には異なる仕組みが関わると論じている。[12] 流れやすいから舌触りも必ず同じ割合でよくなる、と指標を交換するのは適切ではない。

石のローラーの研究では、乳成分を加えないカカオ分70%の試料と、乳成分を加えた30%および14%の試料を扱った。塑性粘度は70%の試料で最も高く、次が30%、最も低いのが14%だった。粒子サイズに伴う塑性粘度の変化も、ミルク系よりダーク系で明瞭だった。[15] ただし、これは研究で作った配合間の比較である。店頭のあらゆるチョコをカカオ分だけで並べ直せるという結果ではない。

口どけを語る際には、溶けることと軟らかくなることも丁寧に扱いたい。微細構造のレビューでは、粒の間に存在する空気も含めた構造が、溶融や香りの放出を通じて口の中の振る舞いに関わると整理されている。[10] 粒だけを拡大した写真があっても、それが味わいの全景ではない。固体、脂肪、すき間の関係まで含む食品なのである。

したがって、研究を読んで得られるのは、細かい粒を選ぶための順位表より、比較に必要な条件の一覧だ。ミルク系かダーク系か、脂肪の割合を変えたか、同じ方法で微細化したか、人工唾液を加えたか。こうした条件の違いは、実際に測定結果に関わっている。[3][12][15] 数字に詳しくなるほど、単独の数字だけでは判断しにくくなる。それも食品を知る前進である。

数字で読むチョコの粒と配合

19〜40 μm:ダーク系とミルク系の加工品で調べた粒子サイズの範囲だ。[12]

26〜36%:同じ実験における脂肪含量の範囲で、潤滑と流動抵抗にも関わった。[12]

約15 μmと約100 μm:短い磨砕時間の試料に見られた、小さい粒と大きい粒の集団だ。[15]

54%:粉による砂糖置換実験で用いた、対照チョコのショ糖の割合だ。[6]

25%:オート麦粉への置換で、対照との好みの有意差が見られなかったショ糖の削減割合だ。製品全体の糖が25%になった意味ではない。[6]

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