女性のプロテインは少しずつ飲む方がよい?飲むタイミングと筋肉の反応を読む

女性がプロテインを少しずつ飲むか、まとめて飲むかを考えるために、運動後と運動前からの摂取を分けて比較する。血中アミノ酸が上がる速さと筋肉の合成は同じではない。男性中心の小規模試験の結果、女性を含む研究、飲み方を生活に合わせるときに確かめたい条件を読む。

シェーカーの半分を飲んだところで、着替えの時間になった。残りは家で飲めばよいのか。それとも、少しずつ飲む方が筋肉に長く届くのか。容器の底に残った飲み物を見ると、飲む速さまで正解がある気がしてくる。

少しずつ飲む方法が優れる、という結果にはそろっていない。健康な男性を対象にした運動後の比較では、同じ量のホエイをまとめて摂った方が、細かく分けた場合より筋たんぱく質合成の上昇が大きかった。一方、筋力トレーニング経験のある男性が運動前から摂り始めた別の試験では、まとめ飲みと小分けで合成率に有意な差がなかった。どちらも18〜39歳の女性にそのまま当てはめる根拠にはならない。[15][11]

答えを左右するのは、口をつける回数だけではない。運動との前後関係、たんぱく質の種類、量、対象者まで合わせて読む必要がある。女性全員に同じ飲む速さを指定するより、まず研究が比べた「小分け」の実物を確かめたい。[15][11][8]

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少しずつとは、数口に分けることなのか

研究で使われた小分けは、帰り道に数口ずつ飲む光景よりも、かなり規則的なものである。健康な男性8人が参加した比較試験では、ホエイたんぱく質25gをまとめて摂る条件と、2.5gずつ20分おきに10回摂る条件を比べた。同じホエイを用いることで、原料の違いから離れて、摂取パターンによる反応を調べたのである。男性だけの小規模比較なので、18〜39歳の女性で同じ反応が起こるかは別に確かめる必要がある。[15]

ここでいう25gは、飲み物全体の重さではなく、たんぱく質の量である。実験の小分けも、好きなときに少量を飲む方法ではない。決められた間隔で、決められた量を繰り返す。机の横のボトルを思い出したときだけ傾ける飲み方と、同じ条件として扱うことはできない。[15]

比べたい問いを絞ると、研究の意味が見えてくる。この試験は、たんぱく質を追加した方がよいかを中心に問うものではなく、同じ量が入ってくる時間の形を変えると、運動後の筋肉の反応が変わるかを問うものだ。飲む回数を増やしたから摂取量も増えた、という比較ではない。[15]

また、「まとめて摂る」という実験条件から、息を止めて急いで飲み干す作法までは導けない。論点は、同じ量を長い時間に分散するか、まとまった摂取機会に置くかである。研究を生活に移すときは、飲む動作の速さと、摂取を分散する時間幅を混ぜないことが出発点になる。[15]

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運動後の試験では、まとめた方が合成の上昇が大きかった

筋たんぱく質合成とは、筋肉のたんぱく質が新しく作られる働きである。この試験では、筋肉を収縮させる構造に関わる筋原線維たんぱく質の合成を調べている。血液だけを見て筋肉の反応を推測したのではなく、筋肉の合成率と、合成に関わる細胞内の反応を測定した。[15]

運動後60分の血中必須アミノ酸濃度は、まとめて摂る条件で162%、小分け条件で53%上昇した。必須アミノ酸は、たんぱく質の材料となるアミノ酸のうち、食事から摂る必要があるものだ。この時点では、まとめて摂った方が血中濃度の上がり方が大きかった。[15]

時間が進むと関係は変わる。運動後180〜220分には、小分け条件の血中アミノ酸濃度がまとめ飲み条件より高く保たれた。一見すると、小分けの方が長く材料を供給できて望ましく見える。だが、長く高いことと、筋肉の合成がより大きいことは、この試験では一致しなかった。[15]

筋たんぱく質合成の上昇は、運動後1〜3時間でまとめ飲み95%、小分け42%、3〜5時間でそれぞれ193%、121%であり、いずれもまとめ飲み条件の方が大きかった。これらは試験内での合成率の上昇を表す数字で、筋肉の量がその割合で増えたという意味ではない。[15]

血中必須アミノ酸濃度を時間に沿って積み上げた指標は、条件間で同じだった。それでも合成反応は異なった。材料が血中に現れる総体だけでなく、どのような時間経過で現れたかが、この運動後の条件では関係したと読める。この比較では、血中濃度が高く保たれる後半も、合成率の上昇はまとめ飲みで大きかった。[15]

ただし、対象は健康な男性8人であり、観察したのは運動後の短時間の反応である。この差を、若い女性のヨガ後にも同じ大きさで起こる差や、長期間続けたときの体型の差として示すことはできない。結果ははっきり受け止め、適用する範囲は狭く保つ必要がある。[15]

運動前から飲む試験では、同じ優劣にならなかった

運動前から摂取を始めた無作為化比較試験は、別の結果を示している。筋力トレーニング経験のある男性12人が、飲料の量をそろえた条件に参加した。ホエイ25gとロイシン5gを含む飲料をまとめて飲むか、その飲料を15分おきに15回に分けるか、たんぱく質を含まない対照飲料を摂るかという比較である。トレーニング経験のある男性の結果を、18〜39歳の女性の飲み方へそのまま移すことはできない。[11]

ロイシンは、筋肉の合成に関わるアミノ酸である。この試験はホエイだけの比較ではなく、ロイシンを加えた条件である点も押さえたい。摂取開始から45分後に脚の筋力運動を実施しており、運動を終えてから初めて飲み始める試験とは、材料が届く時間と運動との位置関係が異なる。[11]

回復期5時間の筋たんぱく質合成率は、まとめ飲みで毎時0.085±0.013%、小分けで毎時0.095±0.010%だった。対照条件は毎時0.037±0.007%で、たんぱく質を摂る両条件で高かったが、まとめ飲みと小分けの間には有意な差がなかった。差の検定の値は0.56だった。[11]

小分けの数字の方が少し高いから、小分けの勝ちと読むのは適切ではない。ここでは研究者が、両者の合成反応に差を検出しなかったと判断している。同時に、有意差がなかったことを、どんな場面でも完全に同じ効果がある証明とすることも避けたい。[11]

この試験でも、摂り方によって血中アミノ酸の時間経過や細胞内の反応は変わった。それでも、筋肉の合成率の優劣には結びつかなかった。運動後の試験と並べると、「血中濃度の山を大きくすれば常に勝つ」という単純な説明が難しいことが分かる。[11][15]

違う結果が出たら、どちらかを捨てるのではなく、条件の表札を付けて残す。運動後にホエイだけを分けた比較と、運動前からロイシン入りの飲料を摂った比較。その違いがあるため、両研究から時間の前後だけが原因だと断定することもできない。[11][15]

合成率の数字を比べる際には、何を基準にした数字かも重要だ。運動後の試験にある上昇率と、運動前から摂った試験の毎時の合成率は、そのまま横に並べて大小を競うものではない。前者は反応がどれだけ上がったかを示し、後者は時間あたりの合成の割合を示している。単位や基準を外すと、同じ筋肉の研究でも意味が変わってしまう。[15][11]

測る時間の区切りも見逃せない。運動後の比較では、早い時間帯と遅い時間帯に分けてもまとめ飲みの上昇が大きかった。一方、運動前から摂る比較では、回復期を通じた合成反応で差がなかった。ある時点の血中濃度、ある時間帯の合成率、回復期全体の反応は、それぞれ違う窓から見た数字なのである。[15][11]

たとえばレッスン前に飲み始め、途中で中断し、帰宅後に残りを飲む予定を考えるとする。その生活の選択を評価するには、単に「分けた」と名付けるだけでは足りない。研究では、運動前の摂取開始時点も、繰り返す間隔も固定していた。予定が変わる日常の飲み方を、実験の条件と同じ名前で呼んでも、結果を適用するには、摂取時点と間隔の一致まで確認する必要がある。[11][15]

この違いを知る目的は、時計を見ながら研究を再現することではない。飲み方を勧める情報に接したとき、比較している中身を見抜くためだ。運動後のホエイだけの結果を述べているのか、運動前から追加のアミノ酸も含めて飲んだ結果なのか。そう問い直せば、正反対に見える助言が、実は別の実験を指している可能性に気づける。[15][11]

数字で読む飲む間隔と筋肉の反応

男性8人の運動後試験:25gをまとめて摂る条件と、2.5gを20分おきに10回摂る条件を比較した。[15]

運動後1〜3時間の合成率の上昇:まとめ飲み95%、小分け42%であり、筋肉量の増加率ではない。[15]

運動前からの試験:男性12人が、摂取開始45分後に脚の筋力運動を行った。[11]

回復期5時間の合成率:毎時0.085%対0.095%で、まとめ飲みと小分けの有意差はなかった。[11]

女性を含む別の試験:男女各12人、計24人で、乳たんぱく質と同等量の遊離アミノ酸を比較した。[8]

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