脂肪燃焼の目標心拍数は毎日同じ?測り直した日のばらつきと使い方を読む

脂肪燃焼の目標心拍数を測っても、別の日に同じ結果になるとは限らない。自転車とランニングの再検査、前日の食事を変えた女性の研究から、脂肪を使う量とピークになる運動強度の違いを読む。心拍数の変化を能力の低下と早合点せず、条件をそろえて記録を比べるための考え方を整理する。

昨日は目標の脈拍で走れたのに、今日は同じ数字に合わせると妙にきつい。時計を見るたびに速さを直し、運動よりも数字の世話をしている。脂肪燃焼の目標心拍数を探すとき、決めた値を毎日守ればよいのか、という疑問が残る。

答えの芯は、脂肪を最も多く使う運動強度の測定には、日を変えたときのばらつきがある、ということだ。比較の出発点は、前回と今回の食事や活動、測定手順をそろえることだ。食事を標準化したランニング検査では高い再現性が得られており、条件を記録する意味がある。[1][6][7]

さらに、脈拍の変化と脂肪を使う量の変化は同じではない。活動的な若い女性の試験では、月経周期によって心拍数やきつさに違いがあっても、運動中に使った脂肪の総量に周期の主効果はなかった。目標心拍数を、脂肪燃焼量を直接表示する数字だと思わないことから始めたい。[19]

ヨガとからだの記事のイメージ写真 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

目標にしたいのは脂肪の量か、運動の強さか

研究でいう脂肪酸化とは、脂肪をエネルギー源として使うことである。運動中の最大脂肪酸化量は、脂肪を使う速さが最大になったときの値を指す。一方、ファットマックスは、その最大値が現れる運動強度だ。山の高さと、頂上がある位置を分けるように、量と強度を分けておくと読みやすい。[1]

脂肪の利用量は、呼吸で出入りする酸素や二酸化炭素を測る間接熱量測定によって推定される。健康な男性を調べた試験でも、運動強度を段階的に上げながら呼吸のガスを測っている。この男性の測定値を18〜39歳の女性にそのまま当てはめることはできない。脂肪利用の推定に使ったのは呼吸の測定値である。この測定の違いを飛ばすと、脈拍の数字に必要以上の役割を持たせてしまう。[6]

たとえば検査結果を受け取るなら、「最大の量が変わった」のか、「最大になる強度が変わった」のかを確かめたい。同じ結果表に並ぶ値でも、答える問いが異なる。肥満のある人を対象とした研究を整理したスコーピングレビューでは、ファットマックスの信頼性が許容できても、最大脂肪酸化量にはより大きな変動が見られたと報告されている。対象は肥満のある人であり、18〜39歳の女性全般に同じ変動幅を当てはめることはできない。[16]

長期の体重変化との関係は既存記事「脂肪燃焼ゾーンは痩せる近道か 運動中に使う脂肪と長期の減量を分けて読む」に譲る。ここでは運動の成績を判定する前の段階、つまり同じ人を測り直した値がどれだけ似るのかを追う。負荷を上げる間隔そのものは隣の記事の問いであり、こちらでは比較する日の条件に注目する。

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

自転車で測り直すと、大きくずれた研究がある

健康でレクリエーションとして運動する男性15人を対象とした試験では、自転車で同一の最大下運動検査を繰り返した。最大下とは、最大の運動能力に達しない範囲の負荷である。検査は安静のあと、最大出力に応じて負荷を増やす手順だった。研究者は、同じ呼吸データからファットマックスを求める解析方法も比べている。男性の試験なので、18〜39歳の女性の変動幅としてそのまま使うことはできない。[6]

ばらつきの指標である変動係数は、正弦関数モデルで16.4%、実測値を使う方法で20.8%、別の曲線を当てはめる方法で18.6%だった。変動係数は、平均に対してどの程度散らばるかを表す数字である。解析法ごとに変動の大きさが異なるため、再検査の比較には、どの方法で計算したかという情報も必要になる。[6]

この割合を、そのまま「自分の目標心拍数は上下に同じ割合だけ動いてよい」と読み替えることはできない。調べたのはファットマックスの再現性であり、心拍数の許容範囲を決める試験ではない。運動強度を表す尺度と脈拍は、ここでも区別が必要だ。研究の数字は測定結果への注意を促すが、個人向けの脈拍の処方にはならない。[6]

別の健康な成人21人の自転車研究では、同じ検査を繰り返した集団平均に有意差はなく、検査間の相関も高かった。それでも個人ごとの一致の幅は広く、著者らは、この指標を運動強度の処方に使うことを勧めるには個人内変動が大きすぎると結論した。平均が似ていることと、目の前の人の値が同じであることは別なのだ。[10]

会社の健康づくりで検査を受けたなら、結果表を保管するときに、集団の評価と自分の前後差を分けて見る。集団については平均や相関、自分については再検査時の一致の幅が説明されているかを確認する。健康な成人21人の結果は成人集団の検査評価であり、18〜39歳の女性個人の判定基準としてそのまま採用できない。[10]

同じ人の再検査を読むときには、相関と一致という言葉にも注意したい。相関が高いとは、初回に高かった人が再検査でも比較的高い、といった並び方の似方を表す。一致は、同じ人の値がどれほど近いかという別の問いだ。自転車研究が相関係数だけで判断せず、一致限界を調べたのは、この違いを確かめるためである。[10]

結果を説明される場面では、担当者に前回の結果表を示し、今回と同じ尺度の欄を指して比較してもらうと話が具体的になる。「高かった」「低かった」という感想に先立ち、同じ指標の同じ単位を対応させる。続いて、その差が検査を繰り返した際のばらつきに照らしてどう評価されるか尋ねる。相関と一致の違いを、結果表を読む順番に反映した工夫である。[10]

yogaのレッスン前の様子生徒の足もとにあるヨガマット 立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

ランニングでは高い再現性も得られている

一方、レクリエーションとして運動する男女16人のトレッドミル試験では、前日の食事を標準化し、同じ最大下の段階的な検査を別日に実施した。脂肪酸化がピークになる走速度の変動係数は5.0%、そのときの運動強度では7.0%だった。著者らは、相対的にも絶対的にも信頼性が優れていると評価している。男女混合のレクリエーション運動者の結果であり、18〜39歳の女性全般で同じ再現性が得られるかは別に確かめる必要がある。[7]

ここでの運動強度は、最大に近い酸素摂取量に対する割合として示されたもので、心拍数そのものではない。また、再検査した走速度の平均差と95%一致限界は、毎時マイナス0.3±0.9kmだった。これは検査を繰り返した際の違いを読むための値であり、誰にでも当てはまる走速度の指定ではない。[7]

自転車の研究と結論が違うから、片方を採用して片方を捨てるのは早い。対象、運動の種類、負荷設定、食事の管理、解析の仕方が異なる。再現性は指標の名前だけで決まる性質ではなく、どの条件で測ったかと一緒に評価される。検査で得た数字を使うなら、その数字を生んだ手順もセットで持っておきたい。[1][6][7]

また、短い段階的検査でピークの位置を繰り返し求められたことと、その強度で長く走ったときの脂肪利用が同じであることも分ける必要がある。トレッドミルの研究は、長時間の運動中の脂肪酸化を今後検討する必要があるとしている。検査の再現性が良いという評価を、どの時間の運動にも広げないのが適切だ。[7]

前日の食事は、比較する条件の一部である

健康で適度にトレーニングしている女性9人の試験では、普段の食事を記録して再現した日と、栄養素の構成を変えた日を比べた。普段の食事を繰り返した条件では、脂肪酸化や心拍数などに検査間の差はなかった。しかし、エネルギー量をそろえても、糖質の多い食事の翌日は脂肪の利用量が変化した。[8]

糖質の多い食事のあとでは、普段の食事を再現した日との比較で、運動中の脂肪酸化量が毎分0.42±0.15gから0.29±0.13gへ低下した。脂質の多い食事との比較でも、糖質の多い条件で31%低かった。一方、脂質の多い食事と普段の食事のあいだには差がなかった。比較した食事の組み合わせによって、差の有無が異なった。[8]

この結果を、糖質を避ける理由にする必要はない。調べたのは、食事構成を変えたあとの運動中の燃料利用である。食べ方を変えて検査値が動いたとき、それを運動能力の向上や低下だけで説明しない、という使い方がこの問いには合っている。食事は検査の背景であり、結果をよく見せるための操作対象ではない。[8]

夕食の内容がいつもと違った日、外食の翌日、食事を抜いて検査へ向かおうとした日。記録を比べる前に、その違いを思い出す余地を残したい。比較のために無理な制限をするより、検査担当者から示された食事条件を確認し、普段との相違を伝える方が研究の問題設定に沿う。前日の主要栄養素と身体活動の標準化は、再現性のレビューでも重視されている。[1][8]

数字で読む測り直した日の違い

男性15人の自転車試験では、解析方法によるファットマックスの変動係数が16.4〜20.8%だった。[6]

男女16人のランニング試験では、ピークとなる走速度の変動係数は5.0%だった。[7]

同じランニング試験で、ピークに相当する運動強度の変動係数は7.0%だった。[7]

女性9人の食事試験では、糖質の多い条件の脂肪酸化量は脂質の多い条件より31%低かった。[8]

再現性のレビューは11研究を整理し、生物学的な違いと測定方法の両面を検討している。[1]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約