女性の筋トレ動画は斜めからでも分かる?フォームと関節の角度のずれを読む

女性向けの筋トレ動画を選ぶとき、斜めの映像だけでフォームを判断してよいのか。手首の撮影方向を比べた研究から、見やすい映像と正確な角度の違いを読む。動画による評価や学習の研究も手がかりに、ユーチューバーの実演を見る際の確認点、自分を撮るときの比較方法、対面で確認する内容を整理する。

床に置いた手首は、実演と同じくらい曲がっているだろうか。マットを広げ、腕立ての動画を開く。実演の人は斜めを向いていて、手も脚もよく見える。ところが自分の動きを撮って並べると、肘の曲がり方が違う気がする。動きが違うのか、見る場所が違うのか。再生を止めた画面だけでは、そこが悩ましい。

斜めからの映像も動作を見る材料にはなる。ただし、関節の角度を読むには、撮影方向も確かめる必要がある。作業中の手首を複数の撮影方向から評価した研究では、動きの種類によって評価者同士が一致しやすい方向が違い、動画とセンサーの評価にもずれがあった。[2] 見たい動きに合った視点を選ぶことが先である。

女性向けの筋トレユーチューバーを探すときも、映像の華やかさとは別に、どちらから何を見せているかに注目したい。ここで扱うのは出演者の体型や人気ではなく、実演から何を読み取れるかである。写真と体型の関係は既存記事「女性の筋トレのビフォーアフターは撮る距離で変わる?写真と体型の読み方」に譲り、動いている関節と見る方向に絞る。

立川駅徒歩1分年中無休の溶岩ホットヨガスタジオ

斜めの映像は、何を確かめるために見るのか

動画を開いたら、まず自分が知りたいことを言葉にしてみる。「この種目はどう動くのか」と「この瞬間の手首はどのくらい曲がっているか」は違う問いだ。前者なら動作の流れを眺めたい。後者なら特定の関節に注目したい。見る目的を決めずに画面全体を追うと、流れが分かったことを、細部まで確かめられたことと取り違えやすい。

撮影方向の影響を調べた手首の研究では、上方、側方、斜めという視点から、曲げ伸ばし、親指側と小指側への傾き、前腕の回転を評価した。[2] 手首の曲げ伸ばしとは、手のひら側と手の甲側へ曲がる動きである。親指側と小指側への傾きは別の動きで、前腕の回転も同じ評価項目ではない。研究も、それらをまとめて「フォームがよいか」という問いにはしていない。[2]

筋トレ動画を見る場面への応用としては、観察する対象を分ける方法が考えられる。手首の曲がりを見たいのか、前腕を回しているのかを見たいのか。腕立ての実演なら、まず手を置く場面を確かめ、次に体を下ろす場面を見る、と観察の目的を変える。これは研究で効果が検証された練習処方ではなく、評価項目を分けていた研究を参考にした見方の整理である。[2]

「全身が映っていて見やすい」という感想を、そのまま「すべての関節が正確に見える」という意味にしないことが大切だ。実演の人がこちらへ少し向きを変えた場面では、自分が追っていた動きをそのまま比べられるか、いったん確かめたい。実演と自分の撮影方向が違えば、比較する条件も変わる。手首の研究は、視点を評価の条件として扱う必要性を示している。[2]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

手首の研究では、見たい動きで適した方向が違った

この研究では、評価者10人が作業者の動画をコマごとに見て、手首と前腕の姿勢を推定した。作業者には電気角度計という、関節の角度を記録するセンサーも装着されていた。評価者同士の一致、日を変えた評価の一致、動画とセンサーの一致を調べた比較研究である。[2] 対象は作業中の手首と前腕であり、18〜39歳の女性の筋トレへ一致率をそのまま当てはめることはできない。

評価者同士の一致率は、全評価を通じて53〜81%の範囲だった。動きごとに見ると、手首の曲げ伸ばしでは側方からの映像で66%、親指側と小指側への傾きでは上方からの映像で77%、前腕の回転では上方からの映像で69%と、一致が最も高い方向が異なっていた。[2] 斜めの視点を、どの動きにも共通する最適な方向とは扱えない結果だ。

ここでいう一致率は、実演者の動作の正しさを採点した数字ではない。同じ映像を見た評価者の判断が、どの程度そろったかを示す。[2] たとえば「一致率77%」を「この撮り方なら手首を77%正しく使える」と読み替えてはいけない。評価のそろいやすさと、運動の出来栄えとは別である。

動画とセンサーを比べると、一致はさらに低かった。各動きで最も一致した視点を取っても、曲げ伸ばしは上方からで57%、親指側と小指側への傾きも上方からで68%、前腕の回転は斜めからで53%だった。[2] 評価者同士では側方が最もそろった曲げ伸ばしも、センサーとの比較では上方が最高だった。何を基準に「合っている」と呼ぶかでも話が変わる。

研究者は、この不一致にカメラの角度や視差、ほかの関節と比べた手首の動きの小ささが関わる可能性を挙げている。[2] 視差とは、見る位置によって位置関係の見え方が変わることである。動画とセンサーのどちらかを無条件の正解と決めつけず、複雑な姿勢では測り方そのものを点検する、という読み方が必要になる。[2]

判断がそろうことと、正しく測れることを分ける

自分の動画を友人と見て、同じところで「曲がっている」と感じたら心強い。しかし、意見がそろったことだけでは、その角度が正確に測れたことにはならない。手首の研究でも、評価者同士の一致と、動画とセンサーの一致は別々に調べられ、結果も同じではなかった。[2] 多数決で関節の角度が決まるわけではない。

研究では一致率に加えて、偶然の一致を考慮する指標であるカッパ係数も使われた。曲げ伸ばしを側方から見た評価者同士の値は0.56、前腕の回転を斜めから見た動画とセンサーの値は−0.1だった。[2] 同じ「一致」という言葉でも、単純な一致率だけで評価の性質を言い切らないための指標である。自宅でこの計算をする必要はないが、研究の数字には測っている対象があると知っておきたい。

動画のコメント欄で同じ指摘が繰り返されていても、それは手首の研究で行われた条件付きの比較とは異なる。撮影方向、見ている瞬間、判断している動きが共有されているかを先に確認したい。「角度が違う」と言われたときは、どの関節のどちら向きの動きを指しているのか、という問いに戻る。この順序は、研究の評価項目を日常の相談に移した実務上の提案である。[2]

また、研究の一致率を使って、自分の動画の誤差を計算することはできない。今回示されたのは作業中の手首と前腕の評価であり、膝や股関節の角度が何度ずれるかという値ではない。[2] 「斜めだから必ず大きくずれる」「側方だから誤差がない」といった断定を避ける理由はここにある。方向の名前だけで合否を決めず、対象と比較方法を見る。

動画を止める位置についても、観察の問いを添えておきたい。手首の研究はコマごとの評価を行っており、動画を最初から最後まで眺めた印象だけを比べたものではない。[2] 家庭で見るなら、動作を始める前、動かしている途中、終えたあとを混ぜず、自分が疑問を持った場面を指定しておく方法がある。たとえば「腕立て全体が変だ」より、「床に手を置いたときの手首が、この実演と違って見える」のほうが、何を確かめたいかを伝えられる。

その際、実演と自分の動画で同じ局面を選んでいるかも確認したい。動いている途中の自分と、止まって構えた実演を並べて、見かけの違いだけを直そうとしていないか。これは研究から誤差の大きさを算出する話ではなく、コマごとに姿勢を評価した手続きを参考に、比較する場面を明確にする工夫だ。[2] 再生を止める操作と、比較対象を決める作業は分けて考える。

見直したあとに残すメモも、「よい・悪い」の判定だけでなく、撮影方向、見た関節、気になった局面を組み合わせる形が考えられる。次に誰かへ相談するとき、自分が見ていたものを共有するためである。研究で区別された動きと視点を、会話の手がかりにする。[2] 動画を増やすことより、今ある映像にどんな問いを向けたのかを残す。そのほうが、疑問を置き去りにして次の動画を探し続ける状態から抜け出すきっかけになるだろう。

数字で読む動画の評価

評価者10人:作業動画をコマごとに見て、手首と前腕の姿勢を推定した比較研究だ。[2]

一致率53〜81%:全評価を通じた評価者同士の一致の範囲であり、筋トレの成功率ではない。[2]

側方66%:手首の曲げ伸ばしで、評価者同士の一致が最も高かった視点の値だ。[2]

上方77%:手首の親指側・小指側への傾きで、評価者同士の一致が最も高かった値である。[2]

45研究:パーキンソン病の動画による動作評価を扱った系統的レビューで、適格とされた研究数である。[10]

56人:多方向の動画を使う外科技能学習の試験で、全過程を完了した研修者数である。筋トレの試験ではない。[20]

初日の汗は、予約した人だけが持ち帰れる。

体験レッスンを予約体験専用 03-6665-0898LINE

💬 ご質問がある場合はこちらからどうぞ

オンザショアのチャットで質問する(24時間受付)

レッスン内容・料金・体験のご予約など、気になることをお気軽にお尋ねください。

1

2

Warning: Attempt to read property "show_author" on false in /home/c1531448/public_html/ontheshore.jp/wp-content/themes/heal_tcd077/single.php on line 165

関連記事

ご体験予約